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ハイキング・大菩薩嶺
内田 優生

山行日 2014年1月26日
メンバー (L)内田、杉本、箭内、高木、網谷、三澤、峯川、(林、野田)

 今回の山行は雪山中心となりがちな冬場に新人でも参加しやすいお試しのハイキングを設け、新人会員獲得につなげたいと思い企画した。思惑通り以前ルーム見学に来てくれた林さんと野田さんが参加してくれ、最終的にはベテランメンバーも足慣らしにと飛び込みで参加となり年齢・経験も入り混じった総勢9名での賑やかハイキングとなった。

 当日の朝は塩山待ち合わせで7時半のバスに乗りたかったが、一部メンバーが始発でも間に合わないことが判明し、無理せずジャンボタクシーを予約した。登山口までは約20?30分程度。途中、道が凍結していて、チェーンを付けていないジャンボタクシーは九十九折の道を曲がる度にツルンツルンとよく滑り車中メンバーもハラハラドキドキ。さすがベテラン運転手さん、バスで来た登山者を車でごぼう抜きし丸川峠分岐まで無事送り届けてくれた。 思ったより雪も多かったため、登山口から歩き始めて20分程でアイゼンを付けることになった。慣れないお試しの2人にベテラン陣が装着の仕方を丁寧に指導していた。あまり面倒見がよくないと言われる? 私としては非常に助かった。順調に歩みを進め上日川峠には時間通りに到着した。夏であればここまで甲斐大和からバスが出ているので、初心者にはうってつけのコースである。雪道も非常に歩きやすく、途中、福ちゃん荘やら富士見山荘など要所に小屋もあり、飽きることなくあっという間に大菩薩峠に到着した。峠からの眺めは最高で、無雪期にも、また来てみたいと思わせるような牧歌的な峠であった。今回は賽の河原の避難小屋で大休止を予定していたので、休みも程々避難小屋を目指した。
牧歌的な大菩薩峠  稜線に出ると先ほどまでのノンビリ歩きとは打って変わって冷たい風に吹かれ、お試しの2人にはちょっとした雪山入門になったようだった。その後、素敵な避難小屋でお湯を沸かし、コーヒーや手作りケーキやお味噌汁が振る舞われ、ほっこり温まった。もっとゆっくりしたいものの、大菩薩嶺までは行きたいということもあり13時半頃出発。大菩薩嶺は聞いていたとおり何の展望もなく意外にあっさり登頂。ここで丸川荘の方まで歩いて下るか、今来た道を戻り雷岩から福ちゃん荘に下るかメンバーと相談した。結局、お試しの2人の装備が完全ではないこともあり、踏まれていない可能性のある道を選ぶよりは来た道を戻ろうという結論に至った。ベテラン勢の意見は本当に貴重だ。私だけだと、まだ歩いたことのない道を歩きたい衝動に駆られ迷わず突き進んでしまうところだった。
賽の河原の避難小屋目指して  福ちゃん荘まで下りていく途中、どうやら鹿の群れに突っ込んでしまったらしい。鹿の大群が迷惑そうに? 散り散りになっていく光景にお試しの林さんは興奮気味だった。雷岩から福ちゃん荘の下りは地形図上ではちょっと急かなと思われたが、雪がちょうどいい具合についており、快適な下りで時間も稼げたように思う。下りに関しては雪が程よくついていてくれるのは膝が悪い登山者には非常にありがたい。下りは裂石のバス停まで戻り時間もぴったりあったのでバスに乗ろうと考えていたが、なんとそのバスは目当ての温泉は通らないらしい。仕方なく温泉までさらに歩き、風呂→食事に無事ありついて長い一日を終えた。大菩薩の湯は非常にいい温泉ではあったが、19時には完全に閉館となるため、あまりのんびりはできない。お風呂の後ゆっくり飲みたいのであれば塩山駅まで戻った方が賢明なようだ。帰りのバスの中でお試しの林さんは早速「入会宣言」をしてくれた。企画してよかったと思えた瞬間だった。それもこれも新旧会員が参加してくれ、あーだこーだと山行中も積極的にお試しメンバーに話しかけてくれたおかげである。参加してくれたメンバーには心から感謝したい。

お決まりのブランコで杉ちゃん楽しむ

〈コースタイム〉
丸川峠分岐(8:50) → 上日川峠(10:25~40) → 大菩薩峠(12:10~30) → 賽の河原休憩所(12:50~13:30) → 大菩薩嶺(14:00) → 裂石駐車場(16:40)

〈諸経費〉
・タクシー(塩山駅~丸川峠分岐)3,900円
・大菩薩の湯 600円
・バス(大菩薩の湯~塩山駅) 300円


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