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雪洞訓練・武能岳
なりた よしまさ

山行日 2014年3月8日~9日
メンバー (L)小幡、高木、飯塚、永岡、山蔦、畔上、内田、江島、成田

 武能岳西尾根の参加は諦めていた。8日が予定で塞がっていたためだが、急遽空いたので参加申し込みをした。翌週の雪山訓練が中止になり、この例会で行うことに変更されていて、雪洞組と山頂組と分かれて行動すると聞いたが、計画書を見たら1,500mあたりで雪洞を掘ってリッジ手前までピストンする予定になっていた。さらにLが仕事の都合でTさん→Wさん、さらに前日夜、Wさん→Oさんに変更になった。はなから変更の多い山行になってしまった。
 東所沢に集合し赤城高原SAで仮眠して土樽駅へ向かう。天候は前々日から日本海側に風雪暴風警報が出ていて、土曜は吹雪、日曜は雪と芳しくない。駅を9時に出発。30分歩くと吾作新道へ分かれる橋の300m手前で除雪は終わってしまいワカンを履く。トレースは全くなく昨日までの新雪で膝ほどの深さ。この調子では1,500mは断念かなと思った。橋を渡って土樽PAの脇を抜け蓬沢沿いに進む。沢はスノーブリッジがかかっている場所を選んで何回か渡り西尾根を目指して基部(720m)に着く(11:40)。ここから1,500mまで急尾根が続くためテントと雪洞作りを考慮すると、この辺りが適地と判断。早速、雪洞掘りにかかる。しかし、ザラメ雪で湿気を含んだ雪では不向きなので、もう少し先に移動する。雪洞は左右2箇所から掘り進む。しかし、まもなく左右の雪洞ともブッシュが現れる。特に右雪洞の方が次々と出てくる。斜面の枝が雪の重みで垂れ下がって埋まっていたのだろう。邪魔で掘り難い。スピードも左側が早く(Oさんが掘るため力量の差でしょう)居住性も考えて掘っている。右側は岩にも邪魔されて左へ左へと進む。長い枝が何本も飛び出していて居心地が悪い。4、5人泊まれるスペースがあればよいので仕立てがきれいな左雪洞を使用。残りの人はテントになる(15時終了)。夕食は雪洞で各自持寄りのおでんで賑やかに盛り上がる。

雪洞掘りに励むラッセルに興じる若手

 翌日はラッセル希望者が多いので2時間ほど若手組(5人)がラッセルし、年寄組は後からついて行く形態で6:30に出発。はじめは新雪の下が凍っていたり、雪を払うと地面が露出したりしていたが尾根に乗ると、ずっと普通に登れる。天気予報も外れたのか青空の下、気持ちよい斜面が広がる。先月例会があった荒沢山、足拍子山を左に、仙ノ倉、万太郎を右に、後ろはタカマタギ、日白山、風もなく暖かく春山気分の日和。予定の2時間は経過したが少し先の小ピークまで登ろうと進み展望のいい丘でラッセル終了(9:00)。1,197mピークの10mほど下の辺りだった。ここはテントも張れるスペースがある。
 景色を楽しんで下山。2時間半の登りもテン場までは50分。テントを撤収し昨日のラッセル跡を辿って戻ると好天のせいか今日入山したと思われる蓬峠や茂倉岳へのトレースがついていた。除雪終点で車を待ち帰京。
 西尾根は谷川連峰をはじめ上越の山々が一望できる素晴らしいルート。次回は武能岳まで行ってみたいと思う。

万太郎をバックに笑みの皆さん
〈コースタイム〉
【3月8日】 土樽駅(9:00) → 西尾根取り付き(11:40) → 雪洞終了(15:00)
【3月9日】 起床(4:00) → 出発(6:30) → 1,197m地点(9:00~9:30) → テン場(10:20) → 撤収(11:10) → 除雪終点地(12:00)

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