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スノーハイキング・百蔵山
天城 敞彦

山行日 2014年2月9日
メンバー (L)川崎、渡辺(智)、天城

 2月8日の土曜日は朝から雪がふりつづき東京では20何年かぶりという大雪になった。9日の日曜日に東大菩薩のセーメーバンから岩殿山までの縦走が計画され、なかなか渋いコースで楽しみにしていたが、この天気では無理かなと思っていた。しかし、リーダーの川崎さんは強気で「日曜日は天気が良さそうだし、東京近郊で雪山を味わえるのだから」と決行が伝えられた。
 高尾駅には予定通り7時過ぎには着いた。しかし、高尾から先は相当ダイヤが乱れているようだ。ここから歩ける高尾山または南高尾辺りへ行ってみようかと話していたら甲府行きの電車があることがわかり、ともかく猿橋まで行き、セーメーバンの往復くらいを目標にしようということになった。
百蔵山を目指して雪に覆われた車道を進む!  猿橋駅前は雪野原。バスもタクシーも使えそうにない。地図を睨んでいた渡辺さんが、駅から歩いて行ける百蔵山にしようと言う。グッド・アイディア! コースタイム2時間半。ラッセルがきつかったら時間を決めて行けるところまで行って引き返す予定。下和田の集落では車を出せるようにするため一所懸命に雪掻きをしている。こんなときに登山をするなんて、なんだか申し訳ないような気分になる。戻ってくる1人の登山者と行き会った。ラッセルが大変なので少し行ったところで引き返したという。
 市営グランドを右に見送り、浄水場をすぎて林道を少し行ったところが登山口。先ほどの人は林道を真っ直ぐに行って戻ってきたようで、ここからはまったくトレースはない。覚悟を決めて突入する。雪の深さは膝の上から股くらいだが、ところによっては腰までもぐる。3人で交代しながら行くが久しぶりの本格的なラッセルで気合いが入る。
 3時間くらい行ったところで40代くらいの1人の男性登山者が追いついてきた。初狩から高川山に行こうと思ったが、大月から先は電車が動いていなかったとのことだった。ここで1人人数が増えるのは大助かり。「ここまで楽をさせてもらったのだから」と率先して前を歩いてくれた。山頂直下は結構急でロ-プが張られている。
ここまで来たら山頂を目指すのみ!  猿橋の駅を出て5時間半、ようやく百蔵山の山頂へ到着。南方が開けていて富士山がよく見える。一休みして下山。下りは速い。登りは4時間以上かかった先ほどの登山口まで45分。集落も除雪はおおかた終わっていた。ただ、この1週間後にはさらなる大雪に見舞われることになったので、ここの方々もさぞ大変だったことだろう。
 帰りの電車も遅れ気味だったが、何とか無事に戻ることができた。風変わりだが、面白い経験ができた山行だった。
低山ながらも、この達成感!

〈コースタイム〉
猿橋駅(8:45) → 登山口(10:15) → 百蔵山山頂(14:10~14:30) → 猿橋駅(16:20)


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