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ハイキング・シダクラ沢左岸尾根~惣岳山
天内 基樹

山行日 2014年5月31日
メンバー (L)杉本、三澤、森田(純)、天城、天内、(青木)

 ここ何年か、山から遠ざかっていたのですが、去年、さとうあきらさんの西上州に参加し、日帰り山行くらいなら大丈夫かと思い、今年同じく御荷鉾山に参加させていただき、山を新鮮に感じ、今回、参加させていただきました。

 奥多摩駅8:21着の電車は超満員。駅前も人であふれ、東日原行きのバスの長い行列の中に、ヨコスズ尾根に向かう飯塚さんたちの姿も見えました。彼女たちの東日原行きのバスも、私たちの鴨沢西行きのバスも、それぞれ3台出ました。
 惣岳バス停下車。下車したのは私たち6人だけ。すぐ階段があって、下ると、鳥居をくぐって奥多摩むかし道に出ました。トイレもある。ここで、さっそく杉本Lから、コンパスの使い方などのレクチャー。
 今回は地図読み山行なのです。少し上流に歩くと、シダクラ橋。途中、杉本L、今回お試しの青木さんに話しかけているが、随分色々の山に登られている。実際とても強かったです。
 これを渡ると、左に小さな社、さらに火薬庫があった。右は急な植林帯。さっそく地図読み。右のピークを目指す。なかなか登りづらい。
 手袋必携。多少右往左往しながらも、尾根に出ると、右から明瞭な踏み跡が上がってきていた。後で、松浦さんの本を読むと、彼は、広葉樹が多いようだという理由で、次の道所橋から取り付いていた。そちらからのコースかも。後は、尾根の踏み跡を登るだけです。すると、突然杉本さんの奇声? 順調だぞ! という喜びのおたけび? 都会人から山女への変身? と思っていたら、ヘビ! との声。
 歓喜の叫びではなく、悲鳴だったのね。見るとすぐ脇に1mくらいのヘビがいるではないか。するする下ってくる。
 三澤さんの、まむしだ! の声に一瞬あせるが、すぐ、あっ、違う、ヤマカガシだ。との声にほっとする。ヘビの方も驚いたのか、一目散に下って行ってくれたのでよかった。ヘビ、もう今年2度目です。4月にも大きなヘビを見ている。それも都心(目黒)の住宅街で! またあるのでしょうか。
 途中も地図読みしながら進む。なぜか、尾根の真ん中にギンリョウソウが1輪咲いていた。
 もう一般登山道との合流も近いという所、杉本Lが立ち止まり、ここなど、見た感じでは、左に行きたくなるが、地図読みすると、磁針は右を指している。だから右に行きます、ときっぱり。
 実際その通りだった。さすがです。やはり、要所要所で確認することが大事です。無事、奥多摩湖から上がってきている大ブナ尾根一般道に出る。行きかう登山者、ちらほら。
 途中下って来る2人組。同じバスで、境橋で下車した人たちで、沢沿いの道はダメで、車道を大分歩かされたとのこと。
 一般道でも、地図読みをしながら進む(地図上で特定の位置を決め、その地点と思う所で立ち止まる、という方法)。
 というわけで、惣岳山頂に着いたときは、けっこういい時間になっていた。そこで杉本Lから提案があり、皆の総意で、御前山はやめ、ここからシダクラ沢右岸尾根を下ることにした。
 ちょうど道標の裏から踏み跡がつづいている。この辺は「体験の森」というコースと重なっていて、割合、踏み跡がはっきりしている。標識、ベンチや、シダクラ峠と書かれた古い木片もあった。特に峠という雰囲気はなかったが。踏み跡は途中右に曲がり下っていく。これはきっと下の一般道へ下っているのだろうと、尾根伝いに下るが、しばらく下ると、合流してきた。
シダクラ沢右岸尾根で  少し岩混じりのところもある。また、所々、きれいに整備された道がジグザグについているが、入り口には危険の黄色テープが張られている。こちらよりよっぽどいい道だが。まだ造成中なのだろう。そのうち、立派な道ができているかも。また、こちらの尾根には、左岸では見られなかったツツジが咲いていた。
 途中、尾根が広がり、地図読みに慎重を期する所もあり、勉強になる。皆さんベテランぞろいなので、うまくコースをとることができた。しばらく下ると、テレビアンテナが立っているところに出た。
 踏み跡伝いに下る。途中、藪が覆いかぶさってわかりづらい所もあったが、森田(純)さん先頭にドンドン下ると、次第にはっきりした踏み跡になり、栃寄の車道に出、少し行くと「栃寄森の家」があり、ここで小休止。トイレもある。缶ビールも売っているが、飲んだのは天城さん一人。皆、杉本さんお勧めのお店まで我慢のよう。ここからは、最初の予定コースだった九竜山と、そこまでの尾根がよく見えるが、長い! いやー、予定を変更してもらって良かった、とつくづく思う。
 車道をしばらく下り、境橋バス停に。次のバスまで、15分くらい。数人先客。満員で乗れないのでは、と心配もしたが、16:26のバスは思ったより空いていて、楽勝でした。朝の人々はどこへ行ったのか。雲取山でしょうか。それとも、もっと早いバスで下ったのか。
 南3丁目で下車。すぐ目の前に、杉本さんお勧めの「ヘムロック」があり、バスの音が聞こえたのか、おじさんがドア開けて迎えてくれた。
 早速、生ビールに、オムライス、カレーを注文。なるほど、うまい! 17時過ぎにチーム飯塚も合流。これも一つの集中、と盛り上がる。17時からは居酒屋になり、ご飯ものは出ないらしいのだが、特別にオムライス、カレーを出してくれる。
 鶏のから揚げ、餃子もうまかった。日本酒も頼んだけれど、なぜか、地元のお酒はなく、新潟のお酒だけだった。
 お店は貸し切り状態だったが、なぜか、お相撲さんが一人。どういう関係なのか、お店の人はあまり詳しく教えてくれなかったよう。20時頃出る。駅までは少しの距離。さすがにこの時刻だと人はまばら、電車も楽に座れた。
ヘムロックで!!  今回は、バリエーションコース、地図読み、そして、オムライスなどのおいしいお店での打ち上げと、とても充実した楽しい1日を過ごすことができ、杉本さんに感謝ですね。
 また、半引退状態だった私としても、グングン登る杉本Lに、拾った枝を杖に、一生懸命ついていき、どうにか遅れることなく、また、現役のベテランの皆さんにも迷惑かけることなくすみ、一安心。
 山へは入ってないけれど、チンタラとではありますが、カメラ持って街歩きしていた成果か? 都心は意外と高低差があり、坂道が多いですから。これからは、少し山へ行こうかな、という心境になりました。

〈コースタイム〉
奥多摩駅(8:35) → 惣岳バス停(8:50) → 「むかしみち」トイレ前(9:15) → シダクラ橋(9:20) → 大ブナ尾根登山道と合流(11:45) → 惣岳山頂上(13:00~13:30) → P810地点(テレビアンテナが立っていたピーク)(15:00) → 栃寄森の家(15:30) → 境橋バス停(16:24) → 南3丁目バス停着(16:30)


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