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第5回日韓交流山行韓国 雪岳山(ソラクサン)
その2 恐竜稜線縦走組
さとう あきら
山行日 2014年10月10日
メンバー 三峰山岳会 佐藤、吉田
正林建築山岳クラブ Oseok Kwon, Jonghoon Lee, Ran Ha, Kyungsoo Kim,Eunyoung Kim, Jonghyo Kim

 まだ星空の美しい5時40分、日韓合計14名は駐車場を後にし、よく整備された千仏洞渓谷への遊歩道を進んだ。韓国組と三峰組との決定的な違いは平均年齢だ。若い韓国組はガンガン歩くが、こちら三峰組は直ぐにハアハアしてしまい、どんどん引き離されてしまう。
出発前の元気な面々  それでも千仏洞入り口には6時半到着。夜は明け、白い渓谷に這う水は青く美しい。その頃から雨がポツポツ降り出し、まもなく雨具の出番となる。
 それにしても韓国登山者、特に女性のウエアはカッコ良い。ピンクや草色などのビビッドカラーが、黒や紺のベースに映える。そしてズボンはスキニーが主流だ。街中ファッションとしても全く違和感はない。ちなみに日本では多い山スカートの人は皆無だ。またポンチョ全盛、というのも大きな違いだ。ゴアのカッパの上にビニールのポンチョを多くの人が羽織っていた。意外にも雨の中、カサで歩いていたのは私以外にはいなかった。
 鉄製階段が延々と続く渓谷道を登り、恐竜稜線への入り口にあたる喜雲閣ロッジには9時45分頃に到着したが、大混雑だ。200名くらいが軒下ぎゅうぎゅうで雨宿り。我々も1時間ほど待つが、はるか東シナ海の台風の雨は強いまま。それでも権リーダーのあと1時間で雨が上がる、との強い言葉で出発となった。
 5分ほど歩いた分岐から恐竜稜線縦走路に入る。あいにく6名は体調を考慮し、このまま下山するとのことだ。縦走路は所々に岩場が出てくるが、道は明瞭でクサリもしっかり整備されている。雨降りで周囲はガスだが、時々現れる案内板の写真で、フムフムこんなにも大展望が広がるのかと納得する。このルートは技術的にも雰囲気的にも、秩父の両神山の主稜線を歩くような感じだ。距離のわりにアップダウンが多く、体力的にはしんどい。 一方、登山道の直ぐ脇には急峻なピナクルがそびえ、お天気ならちょっと寄り道して登ってみたくなるような岩峰も多い。なかなか魅力的なルートであることは間違いない。
恐竜稜線組  4時間ほど歩いた午後3時過ぎ、岩場の続く恐竜稜線が終わり、山稜西側のお寺との分岐に到着した。雨もやっと止んできた。ちなみに、この恐竜稜線ルートは、喜雲閣泊りの1泊2日でトレースする人が大部分で、我々のような日帰り強行軍はまれだそうだ。紅葉シーズンの韓国祝日と重なったこともあり、我々はこのロッジの予約が取れなかったため、仕方がない。さらに2時間強歩いて、今朝、通過した千仏洞入り口の遊歩道に到着したのは夕闇迫る5時45分。急傾斜の下りが続き膝はガクガクなものの、ヤッターと、みんなの笑顔とハイタッチでへろへろ疲れも一瞬だったが吹き飛んだ。
 途中順調に歩き通したものの、行動時間的にはかなりきわどい状況だったことは否めない。さらに1時間ヘッドランプで漆黒の遊歩道を戻り、午後7時に駐車場帰着。全員無事に13時間行動を終了させることができた。
参加のみなさん、おつかれさま~

ここより2組に分かれて下山

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