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山スキー・吾妻大沢下りと若女平
さとう あきら

山行日 2015年3月21日~22日
メンバー (L)佐藤、箭内、斎藤(吉)、成田、永岡、他1名

 金曜日夜9時にお茶ノ水駅でメンバーをピックアップし、一路東北道を北へ。12時半、予定していたスキー場の仮眠所到着。暖房もあり、静かで快適な一夜を過ごさせていただいた。
 翌土曜日朝、車を米沢駅前の駐車場に入れ、一番バスで湯元へ。ここからロープウエイで天元台スキー場に登る。さらにリフトを3本乗り継いでスキー場のトップに到着。シールを装着して10時、出発となった。今日は無風快晴の最高のツアー日和だ。はるか遠くの山々もぐるりと見渡せる。ランドマークとなる人形石まで登り50分。以降ほぼ平坦な稜線を気持ち良く進み、本日のツアーの中間地点となる明月荘避難小屋を12時過ぎに通過した。今日のこのルートは先行さんの10名グループ、後ろからはスノボ2名の合計18名だ。ベストシーズンなわりに案外少ない。

広大な稜線を明月荘に向かう快適ツアーに満面の笑み

 弥兵衛平北端でシールを外し、さあ滑降開始だ。まずはクジラの大斜面に歓声をあげながら突っ込む。今回は雪付きも良好で、滑りも快調だ。忠ちゃん転ばしの急斜面を下り、渋川を渡って砂盛のコルに13:45。この登りでは、シール装着は私だけ。元気な皆はそのまま開脚登行でがしがし進む。
 コルから林道への下りの小尾根は少しクラストしていたが、スキーがよく回り快適だった。その後標高1,000m付近から茂皮平上部に移動して、この大斜面を上部から滑りたかったが、先行してしまったメンバーに引っ張られ沢の横断点を逃し、結局途中から茂皮平に入ることになった。立ち止まってのルート判断中、待てなくなったメンバーが勝手に下ってしまうときがある。そうなると山スキーは登り直しが大変なため、承知のうえ彼を追って誤ルートに突っ込むことになってしまう。今回は結果オーライだったが、またもや山スキーでのメンバーコントロールの難しさを垣間見たツアーだった。
牧場の滑りは延々と続く  茂皮平から放牧場にかけての下りはあまりに快適で笑いが止まらない。このコースのハイライトでもある広大な牧場の緩斜面は、どこでも自由にルートを採って滑ることができ、しかも延々と何キロにもわたって続くのだ。その後は林道を滑り、大沢駅に予定通りの3時過ぎに到着した。今日はわずか5時間で約17kmの行動距離。今回はベテラン揃いのパーティだったためスムーズで、山スキーの機動力を実感したツアーだった。
 さて今宵の宿は米沢の奥座敷として名高い小野川温泉。食事は自炊とし、豪華米沢牛のすき焼きだ。専門店で購入した牛肉は少々高価だが納得の味で、山行・食事・お湯と三拍子そろって満足度二重丸の内容となった。
 翌日曜日は再び天元台スキー場のトップから、昨日とは逆の西吾妻方面に歩き出す。9時。今日も快晴で、昨日歩いた長い稜線がはるかに見渡せ感慨深い。10時半、西吾妻小屋の北東の1,950m付近から滑り出す。ツアー標識を追いながら北西尾根上を滑るが、雪面のクラストが硬くターンが大変だ。それでも1時間程で若女平到着。ここは若木のダケカンバがとても美しく、何度来ても心癒される私の大好きな場所である。雪も柔らかくなり、スキー操作も楽になる。

ダケカンバの疎林が美しい若女平

 その後ヤセ尾根、そして急斜面を下り、12時半、終了点の湯元温泉近くの道路に飛び出した。今日の行動距離は約9kmだった。
 その後、入浴、そしてちぢれ麺の米沢ラーメンを食べ、帰途に。東川口8時半解散となった。


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