トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ349号目次

ハイキング・根名草山
宇賀持 綾子
峯川 正行

山行日 2015年7月25日~26日
メンバー (L)峯川、土肥、宇賀持

【7月25日(土) 晴れ】執筆:宇賀持
 24日22時駒込駅集合赤城高原 SAで仮眠。朝6時出発、沼田ICで下車し菅沼キャンプ場付近の登山口の有料駐車場に駐車し、7時頃の菅沼キャンプ場からスタート。
 トレランコースの印に惑わされ登山道入口に迷い、約30分、道無き道を進んで無事スタート。右手にコンパスを、地形図の読み方を教わりながら進みます。
 湯沢峠の手前でまたしてもトレランコースの印に惑わされ約1時間ロスする。
 倒木などで塞がれた道を乗り越えたり、右へ左へ藪の中へ、冒険気分でとっても楽しい。
 根名草沢のあたりで日光澤温泉の16時チェックインに間に合わない可能性がでてきて、峯川さんが先行部隊で先に行くことに。

2,250m台地付近の掛小屋根名草沢を渡渉

 土肥さんとなだらかな道を歩いていると木の上のほうから、呻り声を聞く。呻り声の元を確認しようと興味津々な土肥さん。確認したくないウガジ。土肥さんの背中を押して先に進みました。あれはいったい何の音だったのか・・・。
 その後、迷い込んでいた温泉宿の客に伝言を頼んで戻ってきた峯川さんと合流し、日光澤温泉に到着。いい温泉につかって1日目終了。

ようやく到着した日光澤温泉豪華な夕餉

【7月26日(日) 晴れ】執筆:峯川
 初めての日光澤温泉は最高でした。到着が遅くなってしまったことと、お客さんが多すぎなのは残念ポイントでしたが、いつの日か冬の空いている日を狙って温泉にのんびり浸かってみたいなあと。
 さて、今日は根名草山を越えて菅沼に戻る行程です。土肥さんは足と相談した結果、一般道で女夫淵温泉に下山して鬼怒川経由、日光駅で夕方集合となりました。土肥さんとお別れして、宇賀持さんと2名で根名草山への急登に向かうことに。急斜面を少し登ると畑のようなエリアがあり、そこを通過すると本格的な山登りとなります。宇賀持さんも順調についてきていたのですが、登りが急になりだした時に、足が止まる感じになりだして、様子を聞くと、朝ごはんを食べ過ぎたのか気持ちが悪いとのこと。顔色も良くないのでこの先の1,000mの登りは厳しく、途中歩けなくなってしまうのではと思い、とっさの判断でしたが宇賀持さんにはここで下山していただき、土肥さんの後を追いかける感じで女夫淵温泉までゆっくり歩いていただくことに。宇賀持さんの体調があまり良くなく、私も不安であったが女夫淵までのルートは安全なので問題ないだろうと。3人で入山したはずなのだが、これから単独行。あまり今まで経験したことがないですが、車の回収もあるので仕方がないのです。こうなったら自分のペースで早めに車を回収しようと。
 黙々と樹林帯の急登をこなすと、加仁湯、手白沢分岐のポイントに到着です。ここは多少展望もよく、ザックをおろして一人まったり一本を取らせていただきました。
千恵子さんも眺めた根名草山からの展望  ここからは途中まで尾根を登り、途中から大嵐山を巻く感じでトラバースルートを進みます。ガレ場は3箇所ありました。ガレ場を過ぎると尾根ルートに合流し展望が良くなってきます。一登りで根名草山に到着です。まだ時間が早いのか誰もいません。尾瀬方向の燧ケ岳が猫の耳みたいに見えて可愛いです。そして、この根名草山が大好きだった三峰の会員で若くしてお亡くなりになった千恵子さんのことを偲びながら、素晴らしい展望を楽しみました。千恵子さんには一度もお会いしたことがありませんが、根名草山に惹かれた理由が今日歩いて少しわかったかもしれません。今日の素晴らしい景色は千恵子さんも喜んでいるでしょう。千恵子さんにこれからも三峰山岳会をお守りくださいと合掌して山頂を後にしました。
 綺麗に輝く切込、刈込湖を眺めながら下っていくと、念仏平避難小屋に到着です。数年前に新しく建てられたと聞いていて、どれだけ快適なのか物件調査をしようと楽しみにしてきました。小屋前には水場もありOK!小屋扉もスライドドアで開け閉めも楽そうでOK!小屋内もとても綺麗で快適でOK!小屋前にはテントも晴れそうな広場もありOK!物を燃せるようなドラム缶がありOK!正式なトイレがなくてNG~。「トイレ路」という怪しい看板があり。少し進むと大NG~。私はここではできません。まだ時間も余裕があったので小屋の中で日光澤温泉で作ってもらったお弁当を一人で食べました。誰もいないのでとても静かです。この小屋目当てで秋や冬など来てもいいかもです。冬季はラッセルの練習になりそうなエリアだと思います。

私好みの念仏平避難小屋小屋内部も本当に快適

 しばらく下って行くと、水場がありました。すぐ下に念仏平避難小屋跡のサイトでした。沢なのか水がしっかりと流れていました。この先は多少湿ったエリアを登り返したりと少々入り組んだルートとなります。温泉ヶ岳は巻く感じルートで、巻道付近でけたたましい金属音がしたので、おそらく刈り払いをしているのだろうと思いました。ちょうど温泉ヶ岳を巻く登りのところで刈り払いをしているおじさんに会い、この暑い最中ご苦労様とお礼をしました。おじさんと少しお話をすると、毎年刈り払いをしているのだが、今年はネパールに行っていておそくなってしまったと。なんて活動的な方なのでしょうか。確かにこの巻道のルートは刈り払いをしないと笹が被ってしまい、とても歩きにくいようです。このようなおじさんのお陰で快適に歩くことができるので、もう一度お礼をして先を急ぐことにしました。温泉ヶ岳はパスして金精峠を目指します。風が吹き抜けて気持ちがいい金精峠にはお昼前に到着です。おそらくここでauの電波が入るのでは思い電源を入れると、バッチリ電波が入り、宇賀持さんと土肥さんと連絡を取り、二人は合流できていないが無事に日光へ向かっているとのこと。16時に日光駅で待ち合わせということを決めて、安心して菅沼登山口に下山を開始しました。金精様を見るのは割愛しました。
金精峠で連絡を取り合う  菅沼までのルートはもっと歩きやすいかと思っていましたが、結構荒れた感じです。やはり、日光側の金精峠の下の駐車場から入山するのが一般的みたいです。駐車場に戻ってみると車が一杯で、茶屋の観光客が凄いです。16時まで時間もあるので、湯元を散策したり、光徳牧場の濃いソフトクリームを食べたり、アストリアホテルの素晴らしい硫黄臭のする温泉に入ったりと観光気分で日光に向かいました。宇賀持さんご推薦の日光市内の美味しい三ツ山の水羊羹もゲットできました。なんやかんやで日光駅にぴったり16時に到着し、土肥さんと宇賀持さんと合流できてホッとひと安心~。あとは渋滞が少ない東北道で快適に帰京となりました。今回は途中から単独行になる初体験をしましたが、無事に合流できて良かったです。

〈コースタイム〉
【7月25日】 菅沼キャンプ場(7:05) → 登山口取付(7:50) → 2,250m台地掛小屋(10:00~15) → 2,001m分岐P(12:50~13:00) → 湯沢峠(13:20) → 根名草沢渡渉(14:00) → ヒナタオソロシノ滝展望台(15:20) → 日光澤温泉(15:45)
【7月26日】 日光澤温泉(6:45) → 日光沢・手白沢分岐(8:00~10) → 根名草山(9:30~45) → 念仏平避難小屋(10:15~30) → 水場(10:45) → 念仏平避難小屋跡(10:50) → 温泉ヶ岳分岐(11:20) → 金精峠(11:45~12:00) → 菅沼登山口駐車場(12:30)

トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ349号目次