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沢登り・志組川
鈴木 章子

山行日 2016年3月6日
メンバー (L)鈴木(章)、高木、飯塚

 千葉の沢はこれで3度目。これまでの2回とも、千葉の沢には冬に行った。冬以外の季節はヒルがいて、生活用水も加わり、沢全体が臭い、汚いイメージが残ったので、もう行くことはないだろうと思っていた。が、『ヒルのいない秘境の渓谷 志組川遡行』の記事を目にして、前回までのマイナスイメージを払拭したいと、今回も高木さんにお願いして車を出してもらった。他には、千葉の沢が初めての飯塚さん。
 「志組川は、ヒルに侵されることもなく、清らかな渓流を名峰高宕山に発し・・・。」の出だしで始まる文章を信じて集合場所の三郷駅を出発。

これでも滝です  確かに過去2回の沢より、はるかに清流で、ハヤが少ない水量の中、群れで泳いでいた。
 沢を上り詰めていくにつれ、臭いは磯臭く感じられるようになると、ハヤの赤ちゃんが多くの群れを作っていた。終盤の硫黄の臭いに変わり沢の色も乳白色に変わりだすと終了になる。大滝から10分ほどの距離。炭焼き釜跡が3つあり、テープもついている。アワビの貝殻に『天国の廊下』と書かれていた。途中、ゴミや鹿の死骸に出会ったりもしたが、それなりに充分楽しめる沢だった。

天国の廊下  靴を履き替え尾根に取り付くが、踏み跡もしっかりしていてルートの心配はない。が、沢の安堵感と違い痩せ尾根の緊張感が続く。尾根との合流点は三つ又、『高宕山』と書かれているが目を凝らしてみると小さな矢印が付いていた。我々はこれを『戸惑い山頂』と名付け本家の高宕山を目指した。痩せ尾根のアップダウンを繰り返し30分ほどで山頂に着いた。
 誰もいない標高315mの小さな山頂でも、千葉の山々の展望には適していた。

高宕山  帰路は、三つ又迄往路を辿り、その後は尾根伝いに志組林道へ。林道を40分ほど下り駐車場へ。駐車場に着くと同時に大粒の雨の襲撃に見舞われた。急いで車に飛び込みその場を離れ、入浴と食事が期待される番屋へと向かった。
 千葉の山は冬が狙い時だが、アプローチの悪さがネック。しかし、下山祝いの内容が楽しめるのはうれしい。

〈コースタイム〉
駐車場(8:50) → 下降点(9:00) → 沢出合(9:10) → 廻り田沢橋下(10:05) → 青柳橋下(10:25) → 八ツ穴(11:25) → 大滝(11:45) → 沢終了点(11:55~12:20) → 三つ又(12:43) → 高宕山分岐 → 高宕山山頂(13:15~13:40) → 高宕山分岐(13:55) → 三つ又 → 林道(14:35) → 駐車場(15:10)


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