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岩登り・瑞牆山十一面岩左岩壁 錦秋カナトコルート
荻原 健一

山行日 2016年5月21日~22日
メンバー (L)荻原、軽部

【5月21日】
 前夜にいつもの道の駅「南きよさと」で仮眠し、みずがき自然公園へ。十一面岩は初めてなので本日は偵察の予定で入山。アプローチは「瑞牆 クライミングガイド」のおかげで、ほぼ迷うことなく取付きへ。1時間半くらいといったところか。正面壁の取付きの「燕返しのハング」は圧巻だ。ここを過ぎて踏み跡を左上すると左岩壁の取付きで一番左が「錦秋カナトコルート」の取付きとなる。左上にある特徴的なフレークが目印だ。

(1P目)
フレークは結構薄く壊れそうなのが気持ち良くない。左上した後にスラブを右へ折り返すが、スラブに乗っかる一歩が少し厭らしい。

(2P目)
ここが核心。ビレーポイントはしっかりしている。出だしのフットホールドが無く軽部っちも苦労している。離陸前にセットした2つの小さめのナッツが活躍する。その上も同じかそれ以上に難しい浅いクラックやスラブが続く。クラックが閉じたところにはボルトが2つあり、クリップできれば精神的に楽になる。

(3、4P目)
歩きと3級程度のピッチで簡単。

(5P目)
快適なクラックと易しいチムニー。ビレーポイント手前のオフウィズスは警戒していたが、短くてあっというまに手が出口に届いてしまい拍子抜け。

(6P目)
簡単だが気は抜けない短いスラブを上がって左岩壁(カナトコ岩)の頂上へ。
頂上は素晴らしい眺めだ。

下降はロープの流れに気をつけて同ルート下降。特にトラブルなく順調に取付きへ戻る。

十一面岩左岩壁の頂上 【5月22日】
 昨日偵察のつもりが結局全ピッチ登れてしまったので、今日は軽部っちリーダーでシングルピッチのクラックルートへ。エリアは十一面岩のアプローチを途中左へ逸れて奥へ詰めていった「クラック地獄エリア」と更に奥の「リアス式エリア」。
 地下一階のオリジナル1P目、海豹、ジャイアント・ジャム・サンド(5.9~5.10a)の何れもクラックの3ルート4本を登って終了としたが、最後4本目のトップロープ回収時に終了点直下でふくらはぎに激痛が!? 降りてきて状況を確認すると肉離れになっていた・・・
 その後に相方に迷惑をかけながらなんとか駐車場まで下山したが、今後の山への取り組み方を考えさせられる出来事であった。


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