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雪山登山・本沢温泉~硫黄岳
小堀 憲夫

山行日 2016年2月13日~14日
メンバー (L)渡辺(靖)、峯川、小堀、高木、成田、千葉、宮本

 渡辺靖代さん、やっちゃんは私の小学校の時のクラスメイトのお嬢さん。クラス会でお母さんに何度か付いてきて顔見知りになっていた。田園都市線での通勤途中、彼女の職場の駅である二子玉川駅で「あらっ!」と遭遇することが二度続いた。車中、おしゃべりしている内に、「私も是非山に行ってみたい!」ということになり、高木さんにも参加してもらい手ごろなハイキングに行った。当然三峰の話も出て「私も是非ルームを覗いてみたい!」ということになり、ルームに案内したら、あれよあれよという間に三峰に溶け込み、最近では岩登りの例会でリーダーになるまでになってしまった。まったく、びっくりぽんや!
 そんな、やっちゃんの例会に一度は参加してみたいと思い、今回の参加になった。2台の車に分乗して東京を脱出。私は高木車。今回初めてお会いした千葉さんと同乗だ。途中双葉SAで峯川車と合流し、峯川くんお気に入りの「道の駅 きよさと」で仮眠。翌朝、稲子湯の林道奥まで車で入り山行開始。最初はつぼ足で歩き始めたが、やがてアイゼン装着。ほぼ予定通りのタイムで本沢温泉に到着した。天気は初日の午後から雨模様で硫黄岳のピークは踏まなかったが、本沢温泉の停滞テント宴会を存分に楽しむことができた。帰りには勿論稲子湯で汗を流し、ご機嫌で帰宅した。
 それにしても、やっちゃんは見事にはまったものだ!山登りのどこがそんなに良かったのだろう?そして、三峰のどこがそんなに良かったのだろう?
右から2人目が「やっちゃん」 日本には修験道など宗教や狩猟など生活のために山に入ってきた歴史がある。里山には山が庶民の生活の重要な要素であった自然との共存の歴史が残っている。一方、明治以降、ヨーロッパでの近代アルピニズムが導入され、自然への挑戦、人間の限界への挑戦としての山登りが定着した。自然を相手に自分を試してみたいという思いは人間の宿命で、日本古来の自然への接し方と違っていても、時代の流れだったのだろう。ただ、思うのは意識の外部環境としての自身の身体も含め、自然はいくら挑戦、探求しても奥が深く神秘に満ちている。だから、山という自然に臨む態度にも畏敬の念はおのずと湧く。「庭を借りて遊ばせていただいている」という気持ちはいつも持ちたいものだ。
 三峰には人が山に臨む態度のこの両方の流れがある。岩登り、雪稜登攀などはアルピニズムの流れで、沢旅、山菜・キノコ山行などは山での生活を楽しむ要素が中心の山登りか。これが三峰の良さの大きな要素だ。簡単に言えばオールラウンドということだ。
 今回の例会でやっちゃんの様子を見ていて安心した。彼女はその両方の要素を楽しんでいた。良かった!山登りの、三峰の良さをちゃんと分かってくれていた!
 と言うわけで自称彼女の親代わりの身としては十分に意義のある山行だった。やっちゃん頑張れ!三峰のみんな、これからもやっちゃんをよろしく!


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