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沢登り・竜喰谷
菅原 康之

山行日 2016年5月14日
メンバー (L)内田、津田、齋藤(吉)、澤野、藤岡、菅原

 多摩川水系側の最奥に位置する竜喰谷は、将監峠より発し一之瀬川に注ぐ。名前の割には困難な所はなく、ほとんどの滝が直登でき、のんびりと楽しめる沢旅を志す人にお薦めです。
 一度は遡行したいと思ってましたので、以前金子さんの例会に参加したのですが、ひざ痛のため断念しました。その後、脳裏からすっかり離れていたところ、峰ちゃんから笠取小屋で水干祭りがありワインやご馳走が堪能できますよとの事、しかも内田リーダが竜喰谷を遡行してから合流する事を聞き、2つの目的を胸に抱きぜひ行かねばと思い参加させて頂きました。
 前日の金曜日に丹波山道の駅まで入る、最近住民からの苦情があるそうで、私達は多摩川寄りの屋根のあるスペースにテントを張り喉を潤してからシュラフに潜り込む。
 当日は爽やかに目が覚め、天気も爽やかですが、沢には爽やかすぎ、藤岡さんと合流したのちシャクナゲ橋へと向かう。駐車スペースは5~6台、私達が一番、ラッキー、そうそうに身支度。
 この竜喰谷は奥秩父の入門的な沢ですが、私には久々なので、緊張感を持って遡行開始。
 シャクナゲ橋のたもとから、一之瀬川に降り立ち、10分程下降すると滝と滝の間に竜喰谷が流れ込んでいる。すぐに滝が現れ多少濡れながら越える。気持ちの良いナメも現れ、小滝を快調に乗越し釜のへつりやシャワークライムなどを楽しむ。10メートルクラスの滝が二か所あり、最初の下駄小屋の滝は右岸を快適に8メートルほど上がると厭らしい所があるが、内田リーダーの絶妙なバランスで越える。

下駄小屋の滝は右岸から巻くスダレ状の滝は中央を突破

 二つ目の曲がり滝は左岸を越えるのだが、逆層ぎみで厭らしいので、右岸の踏跡を利用して高巻きしました。途中で内田リーダーからギヤのレクチャーや、澤野さんのテンカラや手掴み取りの妙技を拝見し見渡せば木々の新緑がまぶしい。真夏日に来ればずぶ濡れで楽しめそうですが今日は多少肌寒い(年かな)ので膝下辺りの所を進む。
大常木林道が横切る丸太橋が遡行終了の目印  皆さん快調に小滝を直登、ナメをひたひたと歩き幾つかの枝沢を見送り、沢も細めになり砂金のような砂の穏やかな流れをほとんど水平移動をのんびりと行くとひょこりと丸太橋が横切っている。どうやら大常木林道のようなのでここで遡行終了になる。
 第1の目的は達成して良かった。第2の目的に向かうため、新緑の林道をのんびりと歩いていると、何かが臭うな、靴裏がやたらとねばつくな、もしやと思いシューズを見るとうんがついたようだ、その後、作場平から登り返して夕方笠取小屋に到着、峯川隊は宴たけなわ(出来上がり)状態再会を分かち合い、第2の目的に堪能するのであった。

〈コースタイム〉
シャクナゲ橋(7:20) → 竜喰谷(7:30) → 大常木林道(12:30) → 三ノ瀬(2:15)


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