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山スキー・至仏山
古屋 純

山行日 2016年4月9日~10日
メンバー (L)佐藤、荻原、斎藤(吉)、永岡、古屋

【4月9日 晴れ】
 戸倉ゲートの手前に車を停め、歩き始める。例年ゲートが開くのはGW直前で、それまではゲートから鳩待峠まで車道を10km強歩くことになる。初め聞いたときは、ふーん3時間あれば着くかなー、くらいに思っていたが、歩き始めると思ったよりしんどい。板とブーツを担いでいるせいか、なんだか背中がしっくりこない。早く雪に触れたい、いや早く板を履きたい。シール歩行は快適なのだ。30分程歩いたところで、軽トラのおじさんに乗ってく?とナンパ?され鳩待峠まで一気にワープ!ありがとうございます。
 あっ、という間に鳩待峠に着いてしまったので、当初至仏山は明日にしようという話もあったが、天気もよいので今日至仏に行くことにする。ワープしたおかげで体力も時間も余裕なのだ。休憩所の脇にテントを張り、さっそく出発の準備をする。
 夏道の尾根沿いに登行し稜線にでると、展望も開け、どこを滑っても気持ちよさそうな斜面が広がる。小至仏山手前からトラバース気味に進み、程なく至仏山山頂に立つ。
 眼下に見える尾瀬ヶ原を目指し、山頂から滑降したいところだが、今年は例年にない寡雪で、山の鼻方面が滑走不可地域に指定されている。また川上川を渡るスノーブリッジがなくなっていて渡渉必至との事前情報により、雪の多く残っている上流側の斜面をトラバース気味に滑り降りて、登ってきた尾根に合流するルートをとることにした。
 山頂からワル沢に向け200mほど滑降する。そこから悪沢岳方向にトラバース、一旦オヤマ沢田代まで登り返し、今度は尾根上の1,866mPに向けて滑り降りる。斜面は開け、雪は適度にしまっていて快適だ。思わず声が出てしまう。山スキーをしていて一番楽しい瞬間だ。
 あっという間に滑り降り、鳩待峠に着いたのはまだ15時前。他に泊まりのパーティはおらず、今夜の鳩待峠には自分達だけのようだ。天気もよく暖かいので、早速休憩所前のテラスで飲み始める。いやー、気持ちいいー。明るいうちから山で飲むのは最高だ。テントでは明さん拘りの夕飯を頂き、その後も宴は続いた。

至仏山山頂にてどこをすべろうか?

【4月10日 曇り】
 前日至仏山に行ってしまったので、スキー以外の案もでたが、せっかく滑りに来たので、今日は悪沢岳まで行き、そこから滑降することになった。
 オヤマ沢田代から今度はワル沢1,850m付近まで滑降し、そこからはトラバース気味に滑り降りる。途中小さな沢を滑ったり渡ったり、尾根を登り返したりしつつ、1,730m付近の尾根道に合流、鳩待峠に戻った。
 鳩待峠からの下山も大変だー、と皆で話していると、ちょうど軽トラのおじさんが!
 あっという間に車に到着。ご厚意に感謝です。

オヤマ沢田代へ登り返すこの満面の笑み!

 友人に話を聞いてから、尾瀬に山スキーで行きたいとずっと思っていた。
 いつか、と想像するだけで行動できずにいたが、三峰に入会し山スキーを始め、今回念願を叶えることが出来た。
 気さくな先輩達に囲まれ、最後まで楽しい山行となりました。ありがとうございました!

〈コースタイム〉
【4月9日】 戸倉ゲート(8:30) → 鳩待峠(9:20~10:20) → オヤマ田代(12:00) → 至仏山(13:00~13:30) → 鳩待峠(14:50)
【4月10日】 鳩待峠(6:45) → 悪沢岳(8:45) → 鳩待峠(11:25) → 戸倉ゲート(11:50)

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