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雪山登山・日光白根山
津田 友紀子

山行日 2017年3月4日~5日
メンバー (L)小幡、金子、藤岡、津田

 日光白根山は去年も例会に出ていたが、日程が合わずようやく今年参加することができた。土曜日朝に東武日光駅に集合し、そこから湯元行きのバスで終点まで向かう。春らしい晴天だ。
 バスを降りると、温泉の硫黄の匂いの中、登り口の湯元スキー場へ向かう。湯元スキー場はこぢんまりしていて、家族連れが多く、のんびりしたリゾートといった感じだ。朝に整備されたばかりのスキー場の雪面を乱さないようになるべく脇を歩いていき、リフトの一番上まで来たところでアイゼンを装着。
 ここから先は樹林に入り急坂をジグザグに登っていく。日の当たるスキー場から木陰に入って涼しくなり、急登だが少し楽になった。外山鞍部まで上がり、一本。晴天のおかげで周囲がよく見渡せる。気持ちいい!
 ここからはダケカンバの明るい尾根を歩いていく。白い雪面と青空に少し黒いダケカンバのコントラストが美しい。
 前白根山まで来ると、どどーんと大きな白根山が見えてきた。雲がだいぶ出てきており、白根山は雪煙が舞っていて風が強そうだ。この辺りも風が強くなり、汗をかいた体が冷えてきた。前白根山はいつも風が強いとのことで、山頂は雪があまりない。

ダケカンバの樹林を登る前白根山頂にて白根山を望む

 五色沼を横目に下り、本日の寝床の避難小屋を目指す。尾根を西に折れて樹林に入り、しばらく下ると避難小屋だ。小屋はクリーム色の壁に赤い屋根で、ずいぶん立派なのに驚いた。小屋前にはすでに山岳会らしきエスパースが張ってあった。小屋の中には単独の人が1人。後は我々4人のみだ。小屋内は布団やゴザがあったが寒く、また4人テントは2段になっている天井がつかえてしまうので張れなかった。火を焚いても寒さは収まらず、とにかく酒が進む。たっぷり宴会をして体が冷めないうちに早々に就寝した。
 翌朝は雲がすっかり取れて、すっきりと雲一つない青空だ。避難小屋から緩やかな樹林に入り、急登の白根山に取り付く。去年はガチガチの凍った斜面だったそうだが、今年は程よくアイゼンが入り、快適にジグザグ登高で上がっていく。避難小屋に荷物をデポしているので空身なのも有り難い。遠くの山々も重なるようによく見え、あまり来たことがない日光の尾根もこれから歩きたいなあと、楽しみが増えたのが嬉しくなった。

白根山への登高白根山山頂にて

 急登を登り終えると岩々した山頂が見えた。山頂でも360度の景色を楽しんだ。
 下山の急斜面も気を抜かないように慎重に下り、避難小屋まで戻ると後は昨日来たルートを戻った。
 日光白根山は悪天候だと風も強く厳しい山だと聞く。今回は晴天の中楽しむことができ、ラッキーだった。また何回も来たいなと思う山でした。

〈コースタイム〉
【3月4日】 湯元温泉バス停(10:40) → 湯元スキー場リフト終点(11:35~11:55) → 外山鞍部(13:15~13:35) → 前白根山(14:30) → 避難小屋(15:35)
【3月5日】 避難小屋(6:40) → 白根山山頂(8:00) → 避難小屋(9:30) → 前白根山(10:00) → 湯元スキー場リフト終点(11:40)

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