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雪稜登攀・横岳西壁石尊稜
古屋 純

山行日 2018年1月20日~21日
メンバー (L)古屋、内田、西村

【1月20日】
 土曜朝に東京駅を出発。どういうわけか今回は小屋泊なので楽チンだ。赤岳鉱泉でチェックイン後、取付きまで偵察に行く。
 時間があれば1Pくらい登りたいと思っていたが、夕食の時間まで時間もありそうなので、1Pだけ登りステーキの待つ小屋に戻りプチ宴会。

【1月21日】
 4:00起床、5:45赤岳鉱泉発。取付き手前で準備していると、別パーティが下から登ってくるのが見えた。どうせなら一番手に取り付きたかったのでがんばって早起きして正解だった。
 下部岸壁1Pは、前半はホールドが小さいがしっかりした支点が所々にあるので気持ち的には安心できる。後半は傾斜も緩み左上したところのリッジ上の立ち木でピッチを切る。ここからは灌木まじりの雪壁と雪稜が上部岸壁まで続くが、雪の状態を見ても確保しなくても問題なさそうなので、ロープを結んだままコンテで進む。
 天気もよく、眼下に広がる眺望を楽しみながらあーだこーだと喋りながら登っていくと、程なくして上部岸壁に着いた。

阿弥陀岳をバックに気持ちのいい雪稜

 上部岸壁は凹角から右のリッジに乗って上がり、右のガリーを詰める。ランナーは岩で取る感じで心もとないが、ホールド・スタンス共に沢山あるのでそれほど難しくはない。ロープの流れもそれほど悪くないので、右のガリーを詰めたところのピナクルでピッチを切った。風が強くコールが聞こえないのはいつものことだが、風がまともに当たってビレー中はやっぱり寒い。この先はほぼ歩きで、コンテに戻し10分程で稜線の登山道に出た。
 今回は雪の状態もよかったので割とサクサク登ることができたが、雪が多ければもっと楽しめるだろう。今シーズンもまだ始まったばかり、もっともっと雪山を楽しみたい。

石尊峰

〈コースタイム〉
赤岳鉱泉(5:45) → 下部岸壁取付き(6:45~7:15) → 上部岸壁取付き(9:40) → 石尊峰上(10:40~11:10) → 行者小屋(12:15)


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