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岩登り・瑞浪
眞鶴 哲郎

山行日 2018年4月21日~22日
メンバー (L)軽部、荻原、早川、眞鶴

 私がクラックに興味を持ち始めている頃、例会募集に軽部さんが今回のクライミング山行を出していた。直ぐに参加表明メールを送った。4月初旬の時点では早川さんを除く3名であったが、この山行の前週4月14~15日にも今回のメンバー4名で湯川にクライミングに出掛けた。その流れもあり同様のメンバー4名で瑞浪に出掛けた。
 新宿西口に前夜22時集合。瑞浪までは4時間もかかるが、中央道の途中の辰野PAにて仮眠を取った。以下この報告では1日ルート1本に絞る事とする。

【4月21日】
 辰野PAで朝飯を済ませ出発し、岩場の駐車場(駐車場といっても林道の路肩に3台程のスペース)に8時頃到着した。この日の先客の車は1台で、岩場に行ってみてもほぼ貸切り状態だった。アプローチも駐車場から岩場まで徒歩5分と激近楽チンだ。岩場には広場があり荷物を広げても全く快適だった。ギアやテーピングなど準備してまず取付いたのは、ザックを置いた目の前に見えた「あ~らよ!(5.8)★」で私がトライ。いつも思うが、クライマーでない人からは意味不明なふざけた名前だと思われるに違いない。
 見た目の高さはさほどない。傾斜も寝ているしグレードも5.8だし、厳しくはないだろうと思ってトライしてみた。甘かった。中盤までは広めのハンド~フィストサイズで行けるが、上部がフィストも決まらないサイズでジャムが厳しい。時間は掛かってしまったが、左足はステミング+右足フットジャム+右肩を壁に押しつけて何とか必死に登りオンサイトトライに成功した(C#3~4を3つずつ使っただけか?)。天気が良過ぎる事も手伝いロワーダウンで降りた時には額から汗が出た。5.8でこれか...。同じ課題に荻原さんがリードで取りついたが、同様の上部パートで蝉になりカムでテンションを掛けていた。身体の大きいベテランの荻原さんでも厳しそうにしていたのだ。やはりクラックは難しい。だが、だからオモシロイ!

 「あ~らよ!(5.8)★」以外に1日目にトライした課題は、
「無名スラブ(5.10a)」...すべてが小粒でキビシイ。
「ハッピイクラック(5.10a)」...ハンドジャムだが奥に突っ込まないといけない。
「新人クラック(5.9)」...ぜんぜん新人の課題じゃない(笑)。上部はオフウィドゥス。

岩の左側のコーナーにある<BR>「あ~らよ!(5.8)★」  1日目を登り終え、車に戻り瑞浪市内のスーパーマーケットで今晩の食料調達をし、竜吟湖に向った。今晩はしゃぶしゃぶだ!テンションが上がる!テント内で宴会をしていたが、暑さ我慢大会にギブアップして、外へ移動してだらだらと飲み食いした。夜風に当たりながら気持ちよかった。ここはテントから歩いてすぐに公衆トイレもあり、酔っ払いも安心だ。

【4月22日】
 2日目、5時半予定が6時起床。朝、私は二日酔いでテント撤収作業もできずにトイレ前で横たわっていた。スイマセン。メンバーはコンビニで朝飯を済ませるが、私はうな垂れ、岩場に到着後も、メンバー3人は先に登りに行き、2時間後にゾンビのように合流した。
 合流した際、軽部さんがトライしていたのは「エースをねらえ(5.10b)★」で、とても絵になる素敵なクラックルートだった。汗だくになりテンション掛けながらもトップアウトしていた。とても難しそうだ。トップロープを張ってもらい、荻原さんも続いた。最後に私も登ったが、上部のオフウィドゥスになるパートが核心だった。左肩+左肩甲骨+左腿で止まり、左足先を最大限広げ、右足は突っ張りなどなどして身体を上に押し上げた。途中で軽部さんのアドバイスがなければ力尽きていたが、ゴールのハンガーボルトを見て嬉しかった。まだ自分が酒臭かった(笑)。
 しかし、ホントにキレイなルートだ!下部はフィンガー、中部はサムロック~シンハンド~ハンド、上部はフィスト~オフウィドゥスのワイドと(プロテクションもFixe Alien#3/8~7/8,CA#0.3~6を持参しキメてた。たぶん。)20mもない高さに沢山のジャミングをキメていく、真っ直ぐ上に伸びる魅力的なルートだ。再訪の際にも必ずトライしたい1本である。私だけでなく他メンバーもそう思ったはず。

 他に2日目にトライした課題は、
「感激(5.10a)★★」...手が大きい人はハンドサイズのよう。右上するクラック~左上するフェイス。
「アストロドーム右(5.10a)」...カンテを足フリクションと手レイバックで。
「原住民(5.10b/c)★★」...2ピン目から上が厳しいフェイスルート。

「エースをねらえ(5.10b)」青空に向かって<BR>トップアウトするようでかっこいいッす!  瑞浪から東京へ帰ることも鑑み、登り終えると14時には駐車場に戻った。ネットに挙げられている記録を見ると「クライミングの後は瑞浪駅前の餡かけカツ丼屋」の文章を多く見かけた。なので、ランチ営業時間14:30までの時間に合わせ、我々もカツ丼を食べに行った。美味かった。この記録を書きながら思い出し腹が鳴る。お店の女将さんも、岩登り後の気持ちよい雰囲気がいいわね~と言ってくれるよい感じの人だった。お勧めの温泉施設まで教えてくれた。
 昼営業時間ギリギリに入ったのにホント有難く感謝である。ごちそうさまでした。また来ます。
 個人的感想だが、瑞浪市内の雰囲気も好きだったし、岩場もコンパクトに良い課題がまとまっている感じ。次回の計画があれば是非参加したい。ありがとうございました。

瑞浪駅前にあるカツ丼屋さん「加登屋」にて

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