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沢登り・笛吹川雷沢(イカヅチサワ)
鈴木 章子

山行日 2018年6月2日
メンバー (L)鈴木(章)、大田、内藤、紺野

打ち捨てられたトラック  今年の初沢、膝の状態も悪く、クーラーの冷えで足は浮腫む一方。何とか前向きに行動活力をと、沢登りを計画。幸い3名の人が参加してくれることになった。
 沢探しとなると、現状は膝まで濡れるのが嫌だったので手頃なナメ沢を探す。笛吹川支流『青笹川』をとも思ったが、対岸に『雷沢』が目に入る。なんとなく名前が気に入り検索。資料は少ないが、ナメが続く沢で技術的にも全く問題が無いようだったので決めた。
 塩山駅で、タクシードライバーに地図を見せると『カミナリ』ではなく『イカヅチ』と読むそうな。雷集落から先はドライバーも初めて、勉強になると林道をかなり奥まで入ってくれた。
 タクシーを降りてから30分ほど、さらに林道を進み2つ目の沢を横切ると目標の捨てられたトラックが目の前に現れる。ここから入渓。
 入渓後、5分ほどで1,119mの二俣に着く。水量はどちらも同じようだったが右俣になんとなくナメ滝の気配。近づけば大きなナメ滝が広い川幅全部占領して水を落としている。傾斜は緩め、右岸を直登。その先も、またその先も、沢は終点までナメ床とナメ滝の連続。技術的にも全く問題はなく4名好き勝手に登る。まさに『ナメ沢入門ルート』。

ナメ滝ナメ沢

 1,363pの境界尾根に登るためツメが楽なように二俣が出るたびに方向を定める。小・大の堰堤を越えると沢は一気に静かになり、間もなく右の立ち木につけられた赤布が目に入る。尾根に上がるには最短コースのようだ。
 小休止後、靴を履き替え詰めるが踏み跡もあり、ヤブもなく15分ほどで稜線に出た。
 今回、下山道は何処にするか決めてなかったが、尾根の状態が非常によく、広い尾根だ。ヤブなし、腐葉土で足元はふわふわ、展望もまあまあ、斜度も緩い。更にツツジの花見付きと、膝が痛い我々には好条件。境界線の杭に沿ってゆっくり下山。
 1,220pは登らず手前の鞍部から舗装道路に下り、再度、尾根に取付いたほうが楽だった(急登を登り切ると下降口が崖になっていて、我々は登ってしまい、崖をずり落ちた)。
 境界尾根も雷集落が近くなりだすと(950m辺り)右にルートを取ったほうが林道~県道~『笛吹の湯』に近い。尾根を下山中、里から聞こえてくる音響効果抜群の『滑川キャンプ場』の宴音に誘われ、我々はついつい左寄りに、急斜面を強引に林道へと下る羽目になり、林道合流後、余分に歩くことになってしまった。雷集落の道祖神を過ぎると間もなく県道で、左手先の二俣が『笛吹の湯』のバス停になっていた。ゆっくり入浴、最終バスもなくなっていたので再度、タクシーで塩山駅へ向かった。
 後で聞いた話だが、『滑川キャンプ場』は今、ネットで人気になっているとか?週末は各県から若者が来るそうな。
 そういえば、我々がすれ違った車のナンバーは、京都・豊橋・群馬など他県ばかりだった。彼らは『笛吹の湯』で一風呂浴びてから始めるのか、駐車場も他県ナンバーが目立った。

〈コースタイム〉
塩山駅=雷集落・林道終点(9:00) → 廃車トラック(9:30) → (入渓)(10:00) → 1,119m二俣(右俣) → 次の二俣(10:10)(右股) → 奥の二俣(10:40)(左俣) → 堰堤(11:50) → 沢終了(赤布あり)(12:10~12:50) → 尾根上(13:05) → 1,363p(13:50) → 1,220p(14:15) → 舗装道路(14:25) → 境界尾根続き → 林道(15:35) → 道祖神(15:55) → 笛吹の湯(16:00)=塩山

〈諸費用〉
タクシー:塩山駅~雷集落 ¥4,690
笛吹の湯~塩山駅:    ¥3,700
笛吹の湯:         ¥510


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