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雪山登山・恵那山
内田 優生

山行日 2019年1月26日~27日
メンバー (L)内田、金子、飯塚、荻原、深谷、大田、津田、石毛

 昨年瑞浪の岩場に行った時、ひときわデカい山がたっていて、それが恵那山だった。 百名山という事は知っていたが、夏に行った人は全く眺望のない退屈な山だと言っていた。これは冬がちょうどいいと思い新人向けに企画した。 新人向けに企画すると何故かベテランが集まるのが三峰では常で今回も例外ではなかったが、今季雪山デビューの石毛さんが参加してくれた事は嬉しかった。
  前夜駒ヶ岳SAで仮眠を済ませ翌朝8時くらいには登山口駐車場に着く予定であった。が、ここでアクシデント発生。広河原登山口までの林道が始まったあたりで荻車の二駆ステップワゴンのタイヤが空転し始めたのだ。当初からこんな状況もあり得ると思っていたので、荻車がチェーンを付けている間に千明車が車をデポ出来るところを探しに行ってくれた。100m程下ったところに「あまごの家パークランド」という冬季閉鎖中の施設があり、チェーンを巻いて戻ってきた荻車をそこへ誘導。そこからは千明車が2往復してパーティを登山口まで運んでくれた。千明さんと四駆に感謝。広河原登山口までの道のりは道路も細く坂になっているので雪の状態にもよるかもしれないが、今回は四駆(チェーンナシ)でないととても入れなかった。どこかの記録にノーマルタイヤでもOKと書いてあったがとんでもない!という感じである。
 百名山らしく登山道には頂上まで10分割された道標がありペースも測りやすい。歩き始めは青空が広がっていたが徐々に雲行きが怪しくなり風も出てきた。途中何度か休憩を挟みゆっくりと高度を上げていく。最後の休憩を取り、次は頂上となってからが長かった。なるべく崩さないようにと気を配っていた隊列もバラけて、各自それぞれのペースで山頂に到着。私は山頂から小屋はすぐと思い込んでしまい、後続を待たずに山小屋まで来てしまった。先頭を歩いてくれた前のパーティの踏み跡は頂上で終わっていて、ここから小屋まではバフバフの新雪を楽しむ。せっかくなので新人の石毛さんに先頭を歩いてもらう。避難小屋は入って左側が土間、右側が部屋となっていて土間にはストーブもあり、僅かながら薪も常備してあった。なんとなくいつもの習慣?で火をつけてしまうが、なかなか肝心の薪に火がつかない。ここは諦めて水作りを開始。まぁ、これだけの人数がいて飯炊きしていればストーブは要らないでしょう。限られた薪なので本当に暖を必要としている人に使ってもらった方がいいのだろうと後で思った。避難小屋の裏には展望台となる高台があり、ここに登ると曇り空ながら黒い雲の下に中央アルプスがパノラマで見える。狭いスペースなので順番に見に行き、小屋に戻ってからは盛大な宴会に突入。

展望台は小屋の真裏の高台展望台からは中央アルプスを望むパノラマ風景

眺望はない山頂で集合写真  翌日は曇り空の中出発。昨日は素通りしてしまった頂上で集合写真をパシャリ。
 頂上の山名板には「恵那山」という文字の下に「胞山」と書かれていた。恵那山には、天照大神が生まれた時に着ていた胞衣(なえ)をおさめたという言い伝えがあるそうだ。8合目あたりまで来ると青空が広がり目の前には御岳と中央アルプス、次いで南アルプスから八ヶ岳まで一望出来た。登りはあんなに時間がかかったのに、下りはわずか2時間程度で下山してしまった。 雪山の下山は膝に優しくてありがたい。
 帰りは"湯ったりーな"でひと風呂浴び、ジンギスカン定食を頂き帰京となった。余談だが長野県は北海道に次ぐジンギスカン大国だそうだ。知らなかった。肉は全て長野県産というわけではなくオーストラリア産羊肉も多いようだが、それとは別にジンギスカンはしっかりとこの地に定着したらしい。羊好きとしては嬉しい新事実だった。

〈コースタイム〉
【1月26日】 広河原駐車場(9:30) → 登山口(10:20) → 恵那山山頂(15:30) → 避難小屋着(16:00)
【1月27日】 避難小屋発(8:30) → 登山口(10:30) → 広河原駐車場(11:00)

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