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沢登り・登川米子沢
永岡 恵二

山行日 2018年10月21日
メンバー (L)永岡、金子、野畑

 2014年に米子沢をスキーで滑降して、今度は紅葉の秋に沢登りをしたいと思っていたが、なかなか実現できずにいた。今回、紅葉にはちょっと遅いかもしれないと思いつつ、企画してみた。

 前日金曜日夜にいつも通り東所沢を三峰癒し系3名で出発した。乗車するとすぐに天気の話になった。予報では土曜日雨、日曜日晴れ。予定では、土曜日遡行し、小屋で宴会し、日曜日下山だったが、今年最後の沢ということもあり、天気の良い日曜日遡行に即変更となった。

 日曜日遡行となると、土曜日は時間がたっぷりある。朝から酒飲みでは酒も体も一日持たない。まずは仮眠場所の道の駅南魚沼を見学し、酒蔵巡りでもと思ったが、酒蔵はどこも土日は休み。たまたま通りかかった酒屋(金沢屋)で、3人の酒飲みが新聞紙に包まれた酒瓶を見て大興奮。今晩の宴会用に4本購入。しかし、まだ朝早い。雨は本降りでテントを張る気分にはならず、温泉で時間を潰すことにした。温泉は、ハツカ石温泉 石打ユングパルナス。塩サウナでひと眠りし、時間を潰し、やっとお昼。雨も止んできたため、買い出しをして、巻機山の駐車場手前のキャンプ場に向かった。キャンプ場の某所を今晩の宴会場にした。快適な宴会場で大満足な宴会を開催することができた。

3人が興奮して購入した4本!酒もいいけどつまみもいい!

 翌朝は明るくなって出発した。駐車場はすでに多くの車で一杯になっていた。入渓点を探しに一般登山口がある第4駐車場の方へ行くと、山岳ガイドの人が米子沢の入渓点は第3駐車場の林道を上がった先と教えてくれた。
 入渓点からはしばらくはゴーロ。単調だが先を見ると、紅葉の谷に挟まれた米子沢が見えた。30分ほど進むと、ゴーロも終わり、斜度が上がってきて、谷も切れ立ってきて、樹木が身近になってきた。この辺はまだ紅葉には早く、緑が多かったが、沢が急なため、直ぐに紅葉エリアに突入した。9時くらいになると青空も見え、紅葉とのコントラストが素晴らしく、一堂、前日遡行しなかったことの喜びを口にしていた。
青空と紅葉が素晴らしい!  ゴルジュ帯に入り、左岸を高巻き、懸垂でゴルジュ帯に降りるとき、後ろから2人パーティーが来た。持っていたロープがフローティングロープだったこともあり、自分らのロープを使うように勧めたが、断ってきた。その先の滝は、濡れるのを嫌って、高巻くことにした。高巻いている途中で、滝の方から崩落する音が聞こえた。後ろのパーティーのリーダーが登っている途中で岩が崩れたのだが、無事だったようだ。こちらは高巻いて直ぐに沢に戻る予定だったが、なかなか降りられる場所がなく、結局ゴルジュ帯を全て高巻になってしまった。
 その後は大滑の急登が続いた。天気も紅葉も素晴らしく、一堂写真を撮ったり、景色を楽しみながら沢を詰めていった。
 13時ごろ、沢は源頭部に入り、ガスと草紅葉でメルヘンチックな渓相となった。30分ほどで最後の二俣になり、左に入ると、直ぐに小屋に出た。
 小屋は一般登山者で溢れていた。皆、素晴らしい紅葉に満足している様子だった。小屋の前で30分ほど休憩し、下山した。
 今年は、八久和、奥利根とビッグな沢、最後の締めくくりにこの米子沢で、最高の宴会と紅葉が楽しめ、大満足の沢シーズンだった!

源頭部小屋の前で、いつもの三峰旗で記念撮影

〈コースタイム〉
駐車場(6:20) → 入渓(6:30) → ゴーロ終わり(7:20) → 懸垂地点(10:00) → 大滑(11:40) → 源頭部(13:00) → 避難小屋(13:30~14:00) → 駐車場(16:30)


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