昨秋妙高山に登りに行った際、車窓から見た黒姫山が堂々としていて印象に残っていたので、この山と戸隠神社の参拝をセットにして平成最後の初詣山行を企画してみた。
戸隠の観光センターに問い合わせをしてみると、大橋登山口側から入る人はこの時期少なく、荒雪で大変だと言われたが、イキの良いメンバーが集まったのでちょっと長いが行ってみることにした。
が、登ったのは認知すらしていなかった「佐渡山」だった・・・。
大橋登山口に到着すると、期待していなかった先行者の車が2台。トレースがないことを覚悟していたので、一気に気分が上がり過ぎてしまった。
8時前に出発。先行者はスキーヤーだったが、大船に乗った気分でおしゃべりしながらトレースを辿っていくと、1時間半ほどで「竹細工の森」との標識が。これを右に行くのが黒姫山だったのを、竹細工職人の集落でもあるのかと疑いもせずそのままトレースを辿り、林道が大きく左に曲がる手前で尾根へと導かれ登り始めた。
南岸低気圧のおかげで、天気は快晴。おまけに風もなく絶好の山日和。和やかな気分で右前方に黒姫山を見ながら登って行くが、一向に近づく気配なし。なんだか黒姫山頂が離れていくなと思いつつも、これが冬ルートなのかもなどと呑気に登っていくと、右にもう一本尾根が見え始め、ここで初めておかしいと思い地図で確認すると、佐渡山にまっすぐ向かっていた！
あーやってしまった!! 時間は11時。新年早々、天気も良いのに敗退なんて・・・。しかし、ありがたくも前向きなメンバー、「登れる山に登ろう！」と意見がまとまり、あと200mで山頂の佐渡山を登り切ることになった。しばらくすると後方からスキーヤーが2人追いついてきた。どうやらこの山は山スキーでは有名らしく、ツボ足で登っているのを初めて見たと言われてしまった。
12時登頂。山頂からはぐるりと黒姫山、戸隠山、妙高山、火打山がすっきりと見え眺めは最高。ポカポカのまるで春山のような陽気に、写真を撮ったり夏みかんを食べたりの大休止とした。こんなことでもないと登ることはなかったであろう佐渡山。日本の山の8割は登っているアッコさん(憶測ですが・・・)さえ初めて来たとのこと。危ないところはないし景色も良いし、スキーヤーだけでなく雪山初心者にも良い山だと思った。帰りは来た道を戻るだけ。予定通り15時過ぎに駐車場に着いた。黒姫山に登っていたら途中敗退かヘッデンになっていたかもと佐渡山登頂を正当化しつつ、今夜の宿「横倉旅館」へ移動した。ここは中社のすぐそばで木造の古い建物は趣があり、スキーヤーの宿となっていた。ボリュームのある食事と広い部屋でのんびり寛ぐことができた。翌日は戸隠神社の下社(宝光社)、中社、奥社と神頼み3段重ねをして帰途に着いた。
黒姫山にはまたの機会に行きたいと思います。
