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岩登り・岩講習【入門編】
山口 大翔

山行日 2019年5月19日
メンバー (L)軽部、紺野、小芝、渡辺(靖)、鈴木(美)、加藤、山口(大)

 先月、三峰山岳会に入会して程なく、軽部さんから岩講習にお誘いいただいた。岩場に初めて行く私にとって、今回は貴重な学びの機会になった。

 場所は広沢寺弁天岩。集合は小田急線の本厚木駅だった。しかし、僕は小田急線が途中、小田原線と江ノ島線で線路が枝分かれすることに気づかず、悠長に電車に乗っていると、海に来てしまっていた...。(通学にいつも小田急線を使っているのに)と自分に唖然としながら、急いで軽部さんに連絡する。結局2時間遅れで弁天岩へ直接向かった。皆様、本当にすみませんでした...。

 当日はほぼ快晴で、気温は25度前後と程よい陽気だった。林道を歩いて行った先に岩場が現れた時などは、木々の奥にクライマーたちが掛け声をかけながら登る様子が見え、なんだかその雰囲気にとてもワクワクした。

 今回の講習は以下の流れで進んだ。
 ① エイトノットの結び方と注意点
 ② ビレイの注意点
 ③ セルビレイの取り方
 ④ トップロープで実際に登る
 ⑤ 懸垂下降のしかたとバックアップシステム
 ⑥トップロープで登った後、実際に懸垂下降をする
 今回の講習で初心者だったのは、鈴木さん・加藤さん・山口の3人だった。ベテランの方が初心者1人につき1人以上ついていただくことができ、不安や危険に思うことなく講習に取り組めた。
 軽部さんがメインで最初に結び方やシステムの説明をした後、私たち初心者がそれを真似して、紺野さん・小芝さん・渡辺さんを含めた4人の先輩に見てもらう。みんなが一通りできるようになると、岩場にトップロープをかけてもらい、私たちが登りながら教わったことを実践する。
 岩場では、軽部さん・紺野さんチームと小芝さん・渡辺さんチームで2手に分かれ、初心者はどちらかのチームで教えてもらった。
 懸垂下降の時は、トップに軽部さん・小芝さんが立っていて、間違いなどがないかを見てもらいながら、下降した。

 軽部さんの説明は、とても丁寧かつ慎重で、疑問に思った時もすぐに質問できた。説明を受けながら感じたことは、それぞれの道具の形やシステム、ロープワークには、適した使い方があるけれど、一方でその使い方や適応性には幅がある。小芝さんが「(道具の使い方は)人によって教えかたや考え方に違いがある」とおしゃっていたことは、この使い方の幅は個人の裁量に任されているということなのかな、と思った。その時に、では今自分がやっているやり方には裁量が含まれているぞ、と自覚的にならなくちゃいけないし、その自覚が安全につながると思う。

 岩場で、登っている途中に下を眺めたり、セルフビレイに体重を預けたりするときなどは、やっぱり緊張する。何よりも、ビレイをしているときに、自分のミスは許されないなというプレッシャーを強く感じた。ただ、ハーネスにジャラジャラとたくさんの道具を付けていると、もうそれだけで楽しくなる。早く、これらの道具を使いこなせるようになりたい。鈴木さんも加藤さんも、スイスイと岩を登っていた。今後、ジムで動きの練習なども頑張ろう。
 講習後は、本厚木駅周辺の居酒屋で食べてから帰宅した。


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