昨年度の会務方針には各自の山行スキルの向上、山行内容の発信及び新旧会員の交流を掲げておりました。ある程、度掲げた目標は達成できたのではないかと考えております。まず山行スキルの向上については、飛躍的に力を付けた会員が何名もいます。そういった会員に共通しているのは積極性だと思います。新しい会員の方は臆せず自分の行きたい山や目標を是非口にしてみて下さい。二つ目に掲げた山行内容の発信については、昨年ホームページをより視覚に訴えるべく大幅にリニューアルし写真も増やしました。改定に当たっては委員会で協議を重ね、金子さんと吉岡(卓)さんの全面的なバックアップを頂き実現することが出来ました。三つ目の新旧会員の交流は今年も続けていきたい目標の一つであります。一方で安全登山については引き続き最優先事項に掲げたいと考えています。特に強調したいのは「おかしいと思った事を口にする勇気」です。年齢や経験に関係なく大切なコミュニケーションは徹底してほしいと考えています。さて、今年度の会務方針としまして以下の3 項目を掲げたいと思います。

1. 次世代リーダーの育成
　若い世代の会員が増えたとはいえ、例会山行の企画は未だに中堅会員に頼っている部分が多く見受けられます。2019 年度はリーダー会に新規メンバーを迎える事が出来ず、次世代リーダーの育成はまさに急務だと考えています。今後はより一層、委員会とリーダー会が中心となり新しいリーダーをバックアップすることで、次世代のリーダー育成に繋げていく所存です。会として個人山行が活発にあることは非常に喜ばしい事ですが、他の山岳会と比べた時に、三峰山岳会の大きな強みであり特色は、例会山行の数と種類の豊富さにあると考えています。入会して1～2 年の会員の方は、自分が背伸びをしてでもリーダーで出してみたいところがあれば、リーダー会及び委員会にお気軽にご相談下さい。委員会及びリーダー会も出来る限りのサポート体制を築いていきたいと考えております。

2. 今まで以上のコミュニケーション
　昨年度は事故防止対策にかかる協議や例会山行の受理の基準についての話し合い等、委員会、リーダー会及びレスキューコアメンバーで集まり協議する議題がいくつもありました。そこで気が付いたのが、言わなければ伝わらないという事です。思っているだけでは何も伝わりません。例えば、変わらないで残しておきたいと感じている三峰の風習などは、実は新しい会員にとっては馴染みのないもので、これらは積極的に既存の会員が発信していかなければ年が経つにつれて希薄になってしまうものだと思います。事故の件にも共通していますが、思っていたけれどもなんとなく口には出さなかったと後で後悔しない為にも、積極的にコミュニケーションをとる事を心がける1 年にしてほしいと思います。「山」という懐の深いフィールドを使ったアクティビティは他のスポーツに比べ、自らの命を懸けて楽しむという危険な遊びでもあります。そこでは「無関心」が一番危険な事だと思います。自分を助け仲間を助け共に楽しみ成長していくためにも、是非日々のコミュニケーションをおろそかにしないよう願います。

3. 新旧会員の交流
　若い世代の会員が増え、例会山行の企画にも新しいメンバーが加わり、いい流れが出来ていると感じています。しかし新旧会員の交流は思った程進んでいないように感じています。少し山から遠ざかってしまったベテランの会員も是非例会山行を積極的に企画、参加してください。若い世代の会員はベテラン会員と山に行ける機会を常に待ちのぞんでいます。委員会及びリーダー会では新旧メンバーのチームワークの強化に繋がるよう、１年を通して様々な企画を立てサポートしていく所存であります。今後も三峰山岳会の多様性を大切にしていけるよう、各々が企画を出し合い山を楽しむ生活を続けていくことを願っております。