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山スキー・乙妻山スキー
永岡 恵二

山行日 2019年3月16日~17日
メンバー (L)永岡、斎藤(吉)、古屋、清水

 例年、乙妻山が最高のスキーだったという大先輩の話もあり、是非行ってみたい山だったが、昨年はS氏が前日の温泉にオーバーパンツを忘れたことで出発が遅れ、時間切れになってしまった。今年は時間に余裕を持たすために、コルの先まで土曜日に入ることにした。

【3月16日】
初日は足慣らしに  前日道の駅しなのに泊まり、早々に出発。出発地点の大橋には1台のワンボックスしか停まっていなかった。用意をしてすぐに出発。天気は今のところ悪くはない。分岐点で一本入れて林道に入っていった。直ぐの渡渉点は雪が少なく、一気に抜けないと崩れそうな感じだった。無事に通過すると、佐渡山に続く尾根にぶつかる。尾根を通過して、その先の沢を越えると、コルへのなだらかな最短ルートとなるのだが、沢が割れていて渡れないため、佐渡山に続く急な細尾根を登って行った。今年は本当に雪が少ない。直ぐに細尾根は終わりなだらかなコルへ到着し、50mほど下ったところにテントを設営。
 時間はまだ10時半。宴会には早いので、佐渡山の方で足慣らしをとコルを登り返した。佐渡山が見える尾根まで登ったところで、青空となり、佐渡山、黒姫山がはっきり見えた。そこから佐渡山まではなだらかな細尾根で滑っても楽しくないため、佐渡山は眺めるだけで、幕場までの滑降準備に取り掛かった。疎林で気持ちのよさそうな斜面だが、南斜面ということもあり、雪が重くイマイチだった。
 幕場まで戻り、今度は北斜面を滑るのに1,678mのピークを目指した。しかし、直ぐに細尾根の大木が行く手を邪魔しているので登りはやめ、滑降。北斜面はふかふかのパウダーで気持ちよかった。
 時間は14時。ちょっと物足りないが、明日は長時間行動になるため、我慢して宴会準備に取り掛かった。

【3月17日】
 4時起き6時出発の予定が、アラームが鳴らず、気が付けば4時15分。朝食を済ませ、出発は6時30分だった。
 天候は快晴。氷沢川まで滑り、そこからシールをつけて乙妻山に向かった。昨日ソロ?の人のトレースがあったため、ルートは明瞭。沢筋から緩やかな疎林帯を通り進む。青空の中に乙妻山が雄大にそびえて見える。素晴らしい斜面だ!

妙高を右手に見ながら、乙妻山を目指す
この斜面を滑りたかった!

 疎林帯を越えると斜面は急になる。雪は前日のパウダーの下にアイスバーン。登るのに苦労する。
 しばらくすると、後ろから3人組が来ていた。自分たちはそのまま急登を直登し、山頂まであと50mのところで、ピーク左側を先行していた清水さん、古屋さんの足がとまった。自分のところからは2人の先がどうなっているのかわからなかったので、声をかけると行けそうだとのことだった。もきちさんは苦労している2人とは別の若干なだらかに見える右側の尾根に取り付こうとトラバースしていった。もきちさんが単独になってしまうため、清水さん古屋さんに声をかけて自分は、もきちさんを追った。急なトラバースで足元から昨日降った雪が雪崩れていく。
 しっかり新雪の下のアイスバーンにエッジを利かせないと、一緒に雪崩れてしまう状況。トラバースが終わるとあとはなだらかな斜面が続き、楽に山頂手前のピークまで行けた。
 清水さん、古屋さんは板を外して登ってきた。
 後ろから来た3人組は、自分たちが登ったルートよりずっと左側のコルを経由して、既に山頂についていた。
山頂で記念撮影  山頂の3人組は、自分たちのトレースに助けられたので、おいしい斜面は自分たちのために残すといって、先に滑って行った。
 山頂は今までの青空が嘘のように、雪が降り、視界がどんどんなくなっていったので、直ぐに滑降。山頂直下は雪崩が怖いので先行の3人組と同じように、コルから滑ることにした。視界はあるが、足元の雪面は凹凸がわからなかった。パウダーだが、ところどころアイスの場所もあり、急な雪面の変化に少し苦労するが、楽しい。登ってきた時のような青空の下で滑れたらもっと楽しかっただろうに。
 雪は更に強くなり、疎林帯に突入するころは、サングラスなしでは目を開けるのも辛くなるほどだった。疎林帯から氷沢川に入るあたりで少し滑りすぎてトレースを見失ったが、無事にテントまで到着。
 テントを撤収して、昨日登ってきた細尾根を滑って大橋に向かった。細尾根を若干滑り過ぎて、若干登り返した。昨年も同じところで間違った。ここは、左の沢をよく見ながら滑らないと、通り過ぎてしまう。大橋に到着したのはちょうど4時30分だった。

〈コースタイム〉
【3月16日】 大橋(8:40) → 幕場(10:30)
【3月17日】 幕場(6:30) → 1,630m地点(8:30) → 山頂(12:00) → 幕場(14:30) → 大橋(16:30)

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