山行日 2019年7月20日
メンバー (L)千葉(快)、小芝(泰)、清水、永岡、千葉(朋)、野畑
【7月20日・曇時々小雨】
今年も一ノ瀬川本流で徒渉訓練を行うことになった。お盆に双六谷遡行を計画していた千葉(快)リーダー、小芝さん、清水さん、私は参加必須で臨む。
車を2台に分け、当日朝都内を出発し道の駅たばやまに9:30頃集合した。空はどんよりと曇っており、今にも雨が降りそうだ。大常木トンネルを抜け、10時前にはおいらん淵側の駐車スペースに到着した。
入渓準備を整え、10:20に下降できそうな地点を探し入渓する。だがすぐに行き詰ってしまい、いったん脱渓して林道にあがると、遡行図で入渓点の目印とされている「丹波山村」という標識のあるトンネルが、崩落した橋の向こうに見えた。どうやら入渓点の一ノ瀬橋は、崩れたまま復旧していないようだ。
一ノ瀬橋の脇から明確な踏み跡を降り、再入渓した頃には10:35になっていた。
まずは水量が多い場合の徒渉方法をおさらいする。単独徒渉、2人、3人でのスクラム徒渉や、流れの強い淵を壁沿いに複数人連なり、後ろの人が前の人を押して水勢に抗いながら進む方法(正式名称があるのかもしれないが、"汽車ポッポ"と名付ける)を確認。その後、流れの比較的緩やかなところで、ロープを結んで引き寄せる徒渉方法を練習した。
そうこうしているうちに正午を回り、12:30に第1ゴルジュに到着。リーダーが泳いで突破し、メンバーは順番にロープ伝いで泳いだり、ロープで引かれたりして越えた。メンバー全員越えるのに30分以上かかった。
第2ゴルジュに到着したのは14:30頃。薄暗いゴルジュには倒木が一本横たわっており、その先左側には勢い良く白泡を立てる小滝が見える。他の遡行記録から、第2ゴルジュの後半は水勢が強いことを予め知ってはいたが、これが手強かった。まずは小芝さんがロープを繋ぎ泳いで、突破を試みる。数回チャレンジしたが、倒木の先で水勢に押し戻され進めない。その後リーダーがトライするも、敢え無く戻ってきた。この時点で1時間ほど経過しており、じっと見守るだけの私たちは、第1ゴルジュで全身濡れていた寒さからガクガク震えて待つ。最後に真打ち・永岡さんが、「俺が行ってもダメならダメだろう」と立ち上がり、華麗にクロールで突破を試みる。が、やはり圧倒的な水流に押し戻され、こりゃだめだと戻ってきた。
巻いて進むことも話し合ったが、時間も時間なので、下降し脱渓することにした。進んできた沢をぷかぷかと流れたりしながら戻り、第1ゴルジュの手前のほどよい地点で脱渓して林道にあがった。
その夜は近場の適地で宴会をし、永岡さんの狩った鹿を焼いていただいた。とても美味しかった。
なお、本徒渉訓練でできなかった末端交換三角法は、別日程で再度一ノ瀬川本流へ赴き練習した。
【後日談】
その後8月に双六谷を遡行したが、下流の水流がとても強く、本訓練に参加して良かったと心から思った。沢登りはあらゆる危険と隣り合わせであるが、このような訓練や経験を重ねることによって、回避できる部分は大きいと思う。今後もできる限り参加し、技術の向上に努めたい。
〈コースタイム〉
入渓(10:20) → 再入渓(10:35) → 第1ゴルジュ(12:30) → 第2ゴルジュ(14:30) → 脱渓(16:50) → 林道(17:15)