山行日 2019年9月28日~29日
メンバー (L)内田、青木、渡辺(靖)、石毛、坂田、菅原
一時期は地図から消えてしまった日向八丁尾根。近年登山道の整備が進み破線ルートとして復活を遂げた尾根を5人の女子と黒一点の菅原さんと歩くことになった。日向八丁尾根は以前から気になっていたが、集中にあわせるには時間配分が難しいと思い敬遠していたが、色々調べてみると道はよく整備して歩き易く、さらに頑張れば途中でビバークできそうなところもあるという事で、集中の1本として挙げさせていただいた。なんとなく女子でワイワイ行くのも楽しいかなと思い、健脚女子に声をかけ、残りを公募?とすると菅原さんが遠慮気味に手を挙げてくれた。
当日はぐずついた天気の中を出発。快適な登山道を歩いていく。日向山に着くころには辺り一面霧に覆われ真っ白い世界になってしまった。 この白い砂地の山は出来ることなら青空をバックに見たかったな。
ここから先が破線ルートとなる。一転、気を引き締めるが想像以上に整備されており、地面もふかふかで歩き易い! 女子が5人もいるので、休憩時にはお喋りに花が咲きなかなか腰が上がらない。途中、数人の登山者とすれ違う以外はほとんど人に会わず、快適な登山道ながら藪ルートのような静けさも堪能する。大岩山には13時に到着。当初考えていたコースタイムよりだいぶ早かった。このあと急な下りをほぼ鎖にぶら下がりながら降りたところが、2,152mのコル。ここでビバークとする。幕場のサイズとしては4-5テントがやっと張れるくらいの大きさだった。小さめ女子たちはクロスオーバードームを登山道に張り、そこでビバークしてもらった。 ちょうどこの頃から雨・風が強くなってきたので、タイミング的にはギリギリ濡れずにテントに潜り込むことが出来てラッキーだった。この晩は相当な風が吹き、小さめ女子のテントは飛ばされるんじゃないかという程の揺れだったらしい。自分だけ快適なところでスヤスヤ寝て軽く罪悪感を感じた。というか後で別パーティのメンバーに責められた・・
翌朝は3時起床の4時半出発。辺りはまだ真っ暗だった。集中にはどうしても間に合わせたかったので、早めの出発としたがどうやら早過ぎたようだ。眠い目をこすりながら出発すると、歩き始めて間もなく2,301のピークを下ったコル2,286あたりにもビバークできそうなスペースを発見。むしろこちらの方が広かったかも・・。昨日に引き続き快適な登山道は迷うところもなく、ザックも軽量なのでなかなかいいペースで歩き、烏帽子には6時半に到着した。
ここまで来ると鋸がくっきりと見え、尾根上に人の姿も確認できた。小芝隊かな?と思い、「モートー!」と叫んでみるが反応はない。よく見たら甲斐駒ヶ岳から鋸に向かっていくのでルートが逆で完全な人違い。その後、六合石室には、なんと8時前に到着。ここで単独で同ルートを歩いていた荻原さんと合流。ここに昨晩合流するはずだった金子隊はどうやら上がって来られなかったようだ。このまま行くとだいぶ集中時間より早く山頂に着きそうなので、ここで時間調整をしてくつろいでいると、間もなく小芝隊が合流した。皆で、のんびりコーヒータイムとなる。ラグビーW杯で日本がアイルランドに勝ったと聞いて、しばしその話題で盛り上がる。9時15分頃に小屋を出て山頂を目指すと、なんとここで青空が広がり、間ノ岳や仙丈ヶ岳、その奥の塩見までくっきりと見渡せるほど視界が開けてきた。皆のテンションもどんどん上がっていく。何より仲間が待つ山頂を目指して歩くと、足取りも嘘のように軽いから不思議だ。
11時ジャストに山頂に到着。北沢峠から来ていた大所帯の峯川隊に迎えられ熱いお茶が振舞われる。あとは金子隊と快晴隊を待つのみとなったが、ここで金子隊が間に合わないことが判明。集中出来たパーティだけで記念写真を撮り下山に取り掛かる。
前回の谷川岳は奇跡の全パーティ集中が出来たので、ちょっと寂しい思いをもあったが、我々も長い~下山路の黒戸尾根を下り始める。何度下ってもここは長い。途中の七合小屋で快晴パーティが無事下山したことを知ってホッとした。我々が下山をしたのは5時半過ぎで、ギリギリヘッデン下山は免れた。日向山の登山口にデポした車を回収して、帰りに金子隊の車にメッセージを残したあと、尾白の湯で汗を流して帰京した。やはり集中山行は楽しい! 今回行ったメンバーの誰かが来年面白い企画を出してくれるのが今から楽しみだ。
【9月28日】 | 矢立石登山口(7:30) → 鞍掛山分岐(11:00) → 大岩山(13:00) → 2,152のコル(14:00) |
【9月29日】 | 2,152のコル(4:30) → 烏帽子岩(6:30~6:45) → 六合石室(8:00~9:15) → 甲斐駒ヶ岳山頂(11:00~11:30) → 尾白川駐車場(17:30) |