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温泉山行・西山温泉&沼沢湖前山
峯川 正行

山行日 2020年2月29日~3月1日
メンバー (L)峯川、飯塚、高木、鈴木(章)、渡辺(靖)、宮本、(川口)、他1名

本来は雪に覆われているはずの老沢温泉旅館  昨年のお盆の時期にようやく念願のつげ義春の世界を彷彿させる老沢温泉旅館に投宿することができました。誰もいない宿に自炊道具を我が家のように持ち込んで2泊できたことは、夢心地のような気分でした。最近、山登りへのモチベーションが低下し、以前のような山に向かう気持ちが薄らいでいる状況で、今後は山登りは『添え』として、温泉をメインとして温泉場の近くにある山を探すスタイルに変更していこうという思いにもなりました。そんな感じで山に接してもよいのだ!と思わせてくれた素晴らしい温泉を是非とも三峰の皆様にも楽しんでいただければと思い例会として企画した次第です。
 駒込駅朝集合で、のんびりと東北道&磐越道経由で奥会津に向かいます。今日はスーパーで買い出しをして宿に向かうだけなので、のんびりモードです。本来は初日のお昼は蕎麦予定だったのですが、途中国道49号線沿いにある『伊藤』というラーメン屋さんを偶然見つけて駐車している車の台数から推測して美味しいラーメン屋さんだと思いUターンして入店しました。喜多方ラーメンでとても美味しくて大満足でした!メニューにあるカレーも気になり、今後も寄ってみたいと思いました。
 美味しいラーメンを食して、次は温泉♪と気分を良くして車を走らせていると、周囲に雪は全くなく、本来期待をしていた雪見風呂は無理だなあと。
 宿の周囲にはふきのとうが芽吹き、まさに春の様相なのです。13時過ぎには宿に到着してしまいましたが、やることがたくさんあるのでちょうどよい時間です。
 スーパーで購入した具材と、メンバーが宿周辺を散策してゲットしたふきのとうを天ぷらにします!ここは現在MTC所属の川口シェフにすべてお任せすることにしました。川口さんはおそらく数か月後には三峰に入会することになるかと思います。アッコさんも太鼓判を押してくれました!天ぷらを揚げている間に各自温泉に入ります。

我々が独占した自炊場膨大な天ぷらを食します!

衝撃的です!3つの湯舟の前にある温泉神社  湯小屋はもちろん一つのみで実質混浴です。でも女性が入っている時は女性専用の札があるので安心です!この長い下る階段はまさに湯小屋へどうぞ~という感じで私の大好物です!この温泉はハッチーこと八須君が雪かき応援隊の際に立ち寄ったブログを読んで、この温泉の存在を知りました。湯小屋になんと温泉神社があるのです!こんな温泉なかなかないです。そして温泉も最高で湯ノ花が舞い、3つある湯舟の温度は源泉が流れる樋から湯舟へ注ぎ込まれる量を自分で調節することができ、まさに自分が湯守になった気分でなんとも贅沢なのです。私はぬるい温泉がお気に入りなので、宿に入った直後に樋から源泉がちょっとしか入らないように留石を調節しておきました。
 しかし、自炊の宿ならではですが、よく食べました。止めどもなくごちそうが隣の自炊場から出てくるのです。鍋もこんなに食べられないでしょう~という量をすべて平らげてしまいました。私は1月半ばから体調がずっと芳しくないのでお酒もほどほどで早めに就寝しましたが、皆さん遅くまで楽しまれたようです。
 こんなに騒いでも宿代は4,000円(税込)なのです!申し訳ないくらいです。田舎がない私にとって、まさにこの老沢温泉旅館は田舎に帰ってきたような気分になります。また、今年の夏にでも一人で訪れたいものです。

夕食は鍋です!膨大な具材を平らげました!

雪に覆われた老沢温泉旅館にまた来たいです!  翌朝は温泉旅の『添え』として山に向かいます!足の具合がよくない靖代ちゃんと付き添いとしての宮本くんは沼沢湖下にある早戸温泉つるの湯で待ってもらう形にして、残る6名で沼沢湖まで車で向かいます。普段なら豪雪でラッセルを堪能できるはずですが、どうみても雪が少ないです。ハッチーがかつてアルバイトしていたスキー場も雪不足により休業してしまっているようです。以前のような適度な雪が今後も降ってくれるのか・・・。地球温暖化、そして新型コロナウィルスには本当に困ったものです。ダブルパンチ以上に大打撃なのです。普段なら車が入れない前山の登山口まで車が入ることができ、9時過ぎから歩き始めますが、季節が1か月以上早まった感じで、雪質が全く締まっていなくて、春山のように踏み抜きます。ですので、やはりワカンを装着することにしました。出だしのところの踏み抜きがひどかったですが、その先は大したことはなかったです。しばらく緩く登っていくと惣山との分岐ポイントに到着です。猪が餌を求めて雪面を掘り返しておりました。分岐からは沼沢湖が一望できます。なかなかの絶景ではないですか!ここから前山に向かって登っていきます。
 ワカンは途中で外して、私は最近よく利用するチェーンスパイクを冬靴に装着して登ることに。今シーズンは12本アイゼンの出動は谷川岳が最初で最後でした。そのアイゼンは谷川で真っ二つに割れてしまいましたが…。陽が多少射すような感じの中、のんびりと高度を上げて行きます。

なんとか雪がありました!ありがとうございます!沼沢湖はカルデラ湖なのです!神秘的です

景色がよかった前山山頂にて  一汗かいて斜面を登ると、前山の道標がありました。以前の画像を見ると、道標の頭部分しか出ていないくらいの積雪なのですが、今年はしっかり前山と読めます!帰宅してから知ったのですが、ちょっと先に行くと沼沢湖の展望エリアがあったそうです。確かに道標前だと樹木が少し邪魔して沼沢湖が見づらいです。山頂からはいろんな山が見えましたが、川口さんのスマホアプリのピークファインダーは便利です!いろんな山がすぐに山座同定できます。山頂からひと際目立っていたのは神々しく白く光る御神楽岳でした。私の山への熱意が少しでもあるうちに御神楽岳に登ってみたいものです。
 下山は30分程であっという間に登山口へ。残るは温泉と蕎麦です!靖代ちゃんと宮本くんが待つ早戸温泉つるの湯は、当初全く期待をしていない温泉でしたが、入浴してびっくりでした!近くの大塩温泉のように茶褐色の温泉で、鍾乳洞みたいに浴室の床が積層しているのです。おそらく石灰質が入っているのではと思います。露天風呂からの只見川をぼーっと眺めているのもいいものです。自炊棟もあり格安なのでいつかここを利用してみたいものです。なんか、期待をしていない温泉がとてもよいと得をした気分になります。やはり、今後も温泉を起点とした山探しがメインになるかなあと。そうすれば、細ーく長ーく、山に接することが出来るかもです。
 帰り道に寄ったお蕎麦屋さんは、猫に囲まれたお店で猫好きにはたまらないお店で天ぷらが美味しかったです!川口さんはふきのとうをお店の方からもらっておりました!あれだけ天ぷらを揚げてくれたのですが、どうぞどうそ!お土産に!

一升瓶を枕にして寝る茶トラ猫 茶トラモンスター!

 それにしても、只見線沿線はいいですね~青春18きっぷで極小本数の電車に揺られて小出と会津若松を旅してみたいものです。只見線の災害復旧工事もスタートしたようですし!

〈コースタイム〉
前山登山口(9:20) → 惣山・前山分岐(9:45) → 前山山頂(10:35~11:00) → 惣山・前山分岐(11:20) → 前山登山口(11:45)

〈立ち寄り情報〉
■喜多方らーめん 伊藤
 TEL:080-3196-1981
■老沢温泉旅館
 1泊自炊 4,000円(税込)
 1泊2食付 9,000円(税込)
 TEL:0241-43-2014
■そば処 ふなき
 最寄り駅:会津柳津
 ※お店の入口に猫がたくさんいます(=^・^=)
 TEL: 0241-42-2385


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