山行日 2020年7月19日
メンバー (L)眞鶴、野畑、木嶋、芦田
今回が初めての沢登りリーダーで直前まで緊張してたが、開き直った感じであった。やはり計画から当日まで紆余曲折、二転三転しまくった。まず山行3週前に日原街道が車でアクセスできないと知り、転進先を探すが、山行2週間前にアクセス可能となり、当初の計画通り巳ノ戸谷に行く事にした。内心行く前から疲れてた。が、さらに山行2日前に頼りにしてた永岡さんが仕事でキャンセルになってしまった(しかし前夜宴会には付き合ってくれた優しさに感謝です)。メンバー4人となり自分も含め多少不安に感じるところもありありだったが、天気予報も良くなってきたこともあり、そのまま計画通り行くことにした。結果的にはこのメンバー4人での行動は1日いろいろ充実し忘れられない日となった。
【遡行】
くもり。6:30、日原渓流釣場から20分程先に行った八丁橋の手前に車を止める。他に車は1台。林道を10分歩けば、よく記録写真で見る白色ポールに赤く印がされている所から、明瞭な踏み跡を辿り日原川へ降りる。すぐ目前に巳ノ戸谷出合が見えた。対岸へ徒渉したいが膝上くらいの流れだった為、4人で肩を組んて渡った。前日に徒渉訓練をやっていて良かった。男2人に掴まれたバタコさんは子供のようだった。連日降り続いた雨だったが、前日は小雨が少し降っただけだったので増水量がこの程度で助かった。
7:10巳ノ戸谷に入る。
すぐに大滝15mがきて左岸から巻く。
さぁ、次は忌山の悪場だ。最初の3m滝は水量が多く登れずロープを出して残置ハーケンがあった左岸から高巻き、中程にある8m滝も右岸から高巻き、最後の6m滝も左岸から巻いて進んだ。名前から怖そうでビビっちゃうのかと思っていたが、怖いというよりも滝が連続して現れ、ヘツリ、直登、高巻きと飽きがこなくて楽しく、あっという間という感じだった。
遡行全体でロープを出したのは忌山の悪場最初の滝1ヶ所のみだった。
振り返れば、増水した滝を高巻いてばかりで未練が残るので、いつかまた再訪したいと思う。
12時過ぎに五平窪出合(スダレ状滝が右手に見える。)に着いて、遡行はここで終了した。
【下山】
下山まで気を抜かず降りようと地形図を確認して、左岸のルンゼを登り踏跡を探す。だいぶキツい斜面だったが、バタコさんが踏跡を見つけてくれた。しかし、道は途中で不明瞭になり全員でキョロキョロ見渡したり、踏跡かと行けばすぐに消えたり、またまた踏跡だったり。GPSで現在地を確認すると間違いではないようなので進む。
今回、参加してくれた芦田さんは今年度入会したばかりで懸垂下降も未経験だったということもあり、緩傾斜面の立木で懸垂下降の時間をとった。バタコさんとキーさんが傍で笑って見ていて、芦田さんに眞鶴が教える格好だが、理解習得が早い。さすが東大である!。
尾根の向うに綺麗な道がやっと現れ、喋りながら歩いていると、目指していた尾根を通り過ぎてしまった!30分位も余分なアルバイトをしてしまった。戻って確認すると道が鋭角に折れていた。しかもそこにはちゃんとピンクテープが木に巻かれていた。完全に見逃していた。反省。
しかしまたも道がなくなる。傾斜がキツい下りで一歩滑れば転がり落ちる感じの斜面。もう尾根に乗っているのでそのまま尾根を下りることにした(今思えば一旦ピンクテープまで戻って再確認すべきだったかもしれない)。結局この尾根の歩けない程の斜面で3~4回は懸垂下降したかもしれない。
そして、やっと朝スタートした林道に戻れたわけだが、脱渓から尾根を下り日原川までに5時間以上もかかってしまった。
沢の遡行はなんともなかったが、思惑通りというか心配してたとおりというか、下山で苦労した。しかし地図と地形を見て考えて歩いたことが楽しいと思っていたのは私だけではなかったようで、バリエーションハイクみたいで楽しかったとメンバーが言ってくれた(社交辞令かもだが)。感謝である。
【感想:芦田さん】
初めての沢登りで、行く前は期待と不安が半々だったが、結果的にはとても楽しかった。雨による沢の増水もそこそこで、時折、水しぶきを被りながら滝を登るのはとても刺激的だった。ただ、沢登りよりも下山のほうが強く印象に残ってしまった。仕事道からの下山予定だったが、仕事道への合流がうまくできず、滑りやすい急斜面をトラバース。
やっと合流できたと思っても、途中で再び道を見失い、急な尾根を下ることに。
今まで懸垂下降はやったことがなかったのに、すっかり慣れてしまった。林道に戻る頃にはやや暗くなっていて、レスキューへ連絡がいくところだった。
なにはともあれ、無事に下山できたのは良かった。
道を見失いながらも進んでいくような登山は一人ではなかなか体験できないので、すごく楽しく、印象深い初沢登りになった。
初心者である私を嫌な顔ひとつせずに連れて行ってくれたリーダーの眞鶴さん、サブリーダーの野畑さん、そして木嶋さんに改めて、お礼を申し上げます。
theory~たとえ日帰り沢でも冒険を楽しめた。ベテランのリーダーについて行く山行も楽しいし見るもの聴くことも学べる。だけど、同程度の経験値のメンバーで計画、行動することの方が、より充実感や濃密な時間を多少苦労してでもそれが成長に繋がる。~そんな話題を帰路の車内でできたのも嬉しかった。ありがとうございました。
〈コースタイム〉
八丁橋(6:50) → 巳ノ戸谷出合(7:10) → 大滝15m(7:35) → 忌山の悪場6m滝(9:00) → 8m滝(11:20) → 五平窪(脱渓)(12:20) → 巳ノ戸谷左岸山道 → 日原川徒渉 → 林道 → 八丁橋(17:50)