山行日　2020年9月26日～27日
メンバー　(L)萩原、青木、千葉(朋)、芦川、高橋(祐)、及川、妹尾

　入会初年度の集中山行。先々の予定が決めきれずにいる内に、気付けば殆どの山行が定員に。空きのあったルートも中止になり、今年は参加出来なかったか・・・と思っていたところ、坂井さん取りまとめの下、萩原さんが追加の山行を企画されるとのこと。お二人に感謝し、集中山行に参加させて頂けることに。しかも土湯温泉～赤湯温泉～塩沢温泉の湯巡り山行と銘打たれている。心が躍った。

【9月26日】
　登山道へ向けて林道を歩いていると、地元のお爺さんより、「ここから登山へ向かうのか？命懸けだぞ」との忠告を受ける。我々のルートを詳しく話してはいないので、違うルートのことだと思いその場を後にしたが、翌日、その忠告があながち間違いではないと知ることになる。
　登山道としては、分岐となる沼までは登り一辺倒。霧の中、木と草が茂る尾根をひたすら登る。沼に到着し小休止の後、沼の外周に沿って進み始めるが、少し歩いたところで道が無くなる。どうしたものかと足を止めたが、芦川さんが沼のど真ん中を突っ切り、道を拓く。一般登山道で沼を突っ切るか？と思ったが、そのまま進むと道標が付いており、自分が固定観念に囚われていたのだと反省。
　その後、定期的に大声を上げる千葉さんの先導で幕滝に到着。折角なので滝を見に行ったものの、道中の木道がやたらと滑るし傾いている。ルート上、行かなくても問題ない場所だが、最大の難所が待ち受けていた。私が尻餅をついて落ちそうになったのを見て、後続の方々は四つん這いで進んでいた。
　宿の好山荘では、マスクをした人形がお出迎え。怖い。一方、宿の方は優しく、2部屋＋荷物部屋を用意してくれていた上に、お菓子や梨を頂いた。掘り炬燵に入って、楽しく宴会をして布団で就寝。人の優しさを感じた宿だったが、残念ながら、所謂赤湯である内湯には入ることが出来なかった。正確には、入ろうとしたものの、お湯が男性陣をボイルせんとばかりに高温だった為、断念した。

【9月27日】
　小雨が降っていたため、雨具を着用して宿と記念撮影をして出発。鬼面山までは、噴き出す温泉にはしゃいだり、男性陣が道端のお花を愛でたり、天気が良ければ美しいであろう登山道と、所々に咲く竜胆に心を満たされつつ進む。初日が思いがけずアドベンチャーだった為、今日こそゆるふわ温泉ハイクだと言い合った。
　鬼面山から箕輪山へ向かう道中は、一般登山道なので足元は明瞭な道だが、左右から笹が通せんぼしている。仕方ないので笹を掻き分けながら進むが、足元の登山道がぬかるんでいて非常に歩き難い。私は雨具を上しか着ていなかったため、下半身がびしょびしょになり、箕輪山の山頂で風が吹くなか履き替えた。湯めぐり山行とは、ゆるふわ温泉ハイクとは何だったのか・・・。林道のお爺さんはこのことを言っていたのか・・・。
　疲労困憊で鉄山の避難小屋へ到着すると、塩沢温泉へ向かうルートは増水で大変なことになっているとの情報を得る。初日、2日目と思いがけないアドベンチャーで疲れていた為、一同はロープウェイでの下山を決意。そして集中予定時間まであと15分、確実に間に合わないと悟る。矢筈の森で集中予定時間になったものの、他の隊が待ってくれることを期待して爆風の中を歩く。いよいよ安達太良山モニュメント広場に到着直前のところで、広場の方を見るが、誰の姿も見当たらない。ああ・・・集中出来なかったか・・・と思ったが、萩原さんが「もーとー！」と声を上げた途端、大勢の三峰会員がぞろぞろと姿を現した。この時は素直に感動した。そして、来年の集中山行では他の隊を出迎える側になろうと思った。
　初の集中山行、一般的なハイキングだと思って軽い気持ちで参加したものの、思いがけないアドベンチャーや温かみのある宿など、思い返すと、この長文でも書ききれない程、内容の豊富な山行となった。何より、安達太良山モニュメント広場で大勢の三峰会員を見た時の光景が、強く心に残っている。年齢も経験値もバラバラの人達が、これほど大勢一堂に会し、遅れてしまった我々を待ってくれている。本当に良い会だと感じた。
　冒頭でも書きましたが、今回の集中山行に参加し、素晴らしい体験が出来たのは、坂井さん・萩原さんのお陰だと思っています。ありがとうございました。