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山スキー・浅草岳~守門岳
永岡 恵二

山行日 2021年4月10日~11日
メンバー (L)永岡 、荻原 、千葉(朋)、萩原

【4月10日】
 仮眠場所はこちら方面の定宿、道の駅ゆのたにだった。入山場所の大自然館には7時半に着いた。すでに数台の車が停まっており、2パーティーほど準備をしていた。途中、大自然館の手前のムジナ沢を確認したが、雪が少なく沢が割れており、ムジナ沢を下部まで滑り込むのは断念し、今回ムジナ沢は源頭部のみとした。
 8時出発。トレースはしっかりついているので、迷うことはない。前日に少し雪が降ったため、うっすらと積もって快適な滑りになるだろうと期待してしまう。薄い新雪の下は凍った固い雪で斜度きついところは歩きづらかった。950m付近から尾根に乗り、あとは尾根を山頂に向かって進むだけ。雪が少なく、ブッシュがあり、一か所板を担ぐところもあった。
 例年だったらしっかり雪庇がついているのだろう稜線が、今年は雪不足で全然雪庇がない。

雪が少ない・・・

ムジナ沢源頭部 上からの眺め  嘉平与ボッチの南側を巻くと目の前に前岳が現れる。前岳の手前のムジナ沢の源頭部をのぞき込むと、素晴らしい斜面が広がっていた。滑りたい気持ちを抑え、山頂を目指した。
 山頂手前のコルで板を脱いでツボ足で山頂に登ると思っていたが、コルから右側にスキーのトレースがついており、そのまま行くと山頂の北側の方へそのままスキーで行けた。北側の斜面はなだらかで広いバーンが遠くまで続いている。焼山北面台地のようだと記録があった通り、素晴らしい。

山頂  山頂で記念撮影後、前岳手前まで移動して、いよいよ滑降だ。先ほどまで曇りだった空も青空になっており、絶好の撮影日和だ。YouTubeで見た恐らくムジナ沢源頭部であろう動画が素晴らしかったので、同じような動画を撮ろうと、源頭部を200mほど一気に滑り降り、順番に皆のロングな滑りの動画を撮ることにした。離れた場所でもコミュニケーションが取れる無線は便利だ。無線で連絡をとって、ハギー、らっち、おぎの順番で滑降。青い空、真っ白な雪面に小さな点が徐々に近づき、最後は大満足な笑顔の大滑降が撮れた。

ムジナ沢源頭部 下からの眺め  ここから先どうするか迷っていた。ムジナ沢を下まで滑ることは無理でも、地形図では900m付近まで滑ると登ってきたルートにトラバースして戻れそうな箇所があったためだ。先行者1名のシュプールが下の方に向かっている。悩みながら少し滑ってみると、極端に雪が重くなり、ここでこれ以上行っても快適な滑りは難しいと、登り返しを決断した。嘉平与ボッチ手前に伸びている尾根を登り返し、あとは登ってきたルートを降りるだけだ。雪質はザラメで滑りやすい。ところどころ細尾根で快適とは言えないところもあったが、疎林の中を楽しく滑ることができた。
 今宵は峯川氏おススメという「休み場」という宿泊地。おいしいイタリアンの夕食を頂いた。食後は早々に就寝した。

メインディッシュ

雪がない!敗退決断! 【4月11日】
 本日は守門岳だ。以前守門大岳を滑ったので、今回は守門岳を滑ってみたいと企画したのだ。2年ほど前に廃業した大原スキー場からスタート。大原スキー場には車が一台停まっていた。トレースを見るとツボ足のようだ。リフトを横に見ながらスキー場の最上部をめざす。縦溝が凍っており、この状態で滑ることになると大変だ。幸いなことに本日は快晴で気温も高いので、降りてくることにはザラメでよくなるだろうと期待しながら登って行った。リフト最上部を越え、稜線に向かう尾根に取り付いてすぐに、板を外してブッシュを越えなくてはならなくなった。先が思いやられる。また板を履いて登ると、稜線につながる尾根が見えた。なんと雪がない!ここで敗退を決断。スキー場の雪質も悪い中戻ることになり、しょんぼりだ。今年は本当に雪が少ない・・・。


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