山行日 2021年5月22日~23日
メンバー (L)鈴木(一)、永岡、瓜田、津田、及川、アッシー
ぐんま県境トレイルは水上町土合から嬬恋村の鳥居峠まで、群馬県境の名山を結ぶ国内最長の稜線ロングトレイルで約100kmになるという。大きくエリアは5つに分れ、今回は三国・四万エリアをいく。ここは、最近、ムジナ平避難小屋が出来たおかげで、1泊2日でゆったり走破が可能となっているが、問題は登山口までの交通手段である。登山口の三国峠に車を置いて、下山口の野反湖からバスで戻るにしても、バス自体本数が少なく、また時間がかかりすぎる。登山自体は1泊2日で良いとしても、車をその日のうちに回収するのは大変である。ところが、さすが鈴木リーダー、前日に野反湖に自分の車を置いてくるという仕込みをしておいてくれた。つまり、三国峠の登山口に置いた車を下山口の野反湖にある鈴木リーダーの車で取りに戻り1泊2日で行くことが可能となったのである。もはやガイドツアーのような機動力である。
【5月22日】
沼田駅近くにある沼田健康ランドに集合し、仮眠後、登山口のある三国峠まで向かう。登山口の駐車スペースは20台ほど車が置けるが、我々が行った時は誰も先客はいなかった。水場に水が出ているか分からないとのことで、各自水を1.5L持って出発した。長倉山までは大した登りでは無いのだが、まだ5月だというのにとにかく暑く、早々に私はバテてしまい、先頭を行く大きな鈴木リーダーの身体を隠すほどの更に大きな黒いザックを恨めしく眺めながら登った。最後尾は今回、初めて山行をご一緒させてもらった永岡さんで、永岡さんも冬はスキーばかりだったので体力が落ちていて登山が辛いと言っていて、この山行中、お互い励ましながら登った。
稲包山までの道のりは、石楠花が綺麗に咲いていて、お花畑や新緑の美しさに気が紛れた。途中、新潟からきたという3人グループにお会いした。稲包山まで日帰りで行くのだと言う。稲包山山頂は小さいながら整備されていて地元の方に愛されている山という印象であった。
さて、稲包山から先があまり人が入ってないんじゃないかと思われるルートで、藪漕ぎも覚悟して入って行ったのだが、流石、ぐんま県境トレイルを今、絶賛売り出し中で、道は刈払いされていて、下手な登山道よりも危険箇所も少なくとても歩きやすかった。景色も綺麗でもっと人気が出ても良いルートである。返すがえずも交通手段が何とかならないものかと惜しい。途中、我々と同じムジナ平避難小屋に泊まると言う地元のソロの方に抜かされ、バテバテで歩いているとセバトノ頭付近から雪が出始めた。水場で水を汲んでやっとムジナ平避難小屋についた。
ムジナ平避難小屋はとても綺麗な小屋で収容人数は10人ほどである。避難小屋周辺も開けていてテント場に良さそうだった。避難小屋には、我々を抜いて行った地元のソロの方が既に着いていた。今回、この避難小屋に泊まったのは、我々とその方だけだった。さて、避難小屋に着いてやることと言えば宴会である。鈴木リーダーの大きなザックから、アボガドだのトマトだのが何個も丸ごと出てきて、夕餉のメインはトマト鍋である。生野菜を使っていて本当に美味しい。皆で大いに食べ、酒を飲み、本当に楽しい夜であった。永岡さんはとても愉快そうで私も楽しかった。一緒になったソロの方には、遅くまでご迷惑をおかけしたと反省している。
【5月23日】
2日目の朝食は昨晩に残ったトマト鍋にパスタを入れて食べた。大変美味しく朝から力が出る。避難小屋を出発し、大黒の頭までいきなりの急坂である。半分寝ている身体に急登はとても辛い。登りの途中で、避難小屋で一緒だった方とすれ違った。早朝出発して白砂山までいく予定だったが、雪渓があって引き返してきたと言う。上ノ倉山あたりから雪渓が広がっていたが、我々が行った頃には、雪は溶けて軽アイゼンがなくても慎重に歩けば問題なかった。『上越の藪より彼女に愛を込めて 84年』と書いてある素敵な標識を見つけたり、山椒魚の卵を見たり、ワイワイ話しながら、いくつかのピークを過ぎると白砂山に着いた。
白砂山から振り返ると昨日から歩いてきた群馬県境の道が見えてとても素敵だった。群馬の山は奥深い。
白砂山山頂で気が抜けてしまったのか、下りがとても長くて辛かった。何とか降ってきてゴールの野反湖に着いた。ぐんま県境トレイルはここから野反湖エリアになるのだが、そっちはまたのお楽しみ。
2日間お天気に恵まれ、楽しいメンバーで素晴らしい山行になった。企画してくれた鈴木リーダー、メンバーの方々ありがとうございました。ぐんま県境トレイル、他にも楽しそうなエリアがあり、ぜひいつか制覇してみたい。多くの人に歩いてもらいたい素敵な稜線であった。
【5月22日】 | 三国峠登山口(6:50) → 長倉山(8:00) → 稲包山(11:00) → セバトノカシラ(14:30) → ムジナ平避難小屋(15:00) |
【5月23日】 | ムジナ平避難小屋(6:30) → 忠次郎山(8:00) → 上ノ間山(9:15) → 白砂山(10:30) → 堂岩山(12:20) → 白砂山登山口(14:40) |