山行日 2021年5月29日
メンバー (L)西村、小芝(泰)
変形チムニーは谷川の一ノ倉沢のメジャーなルートでまだ登ったことのない1本であった。自分としてはこれをやることで一ノ倉をとりあえず完結させたかったが、小芝さんという強力なパートナーを得てトライする機会に恵まれた。
初日は谷川のRW駅で仮眠をして3時に起床、日の出を一ノ倉沢出合で迎えるよう出発する。テールリッジまでの雪渓は繋がっており、問題なく取り付きへ。いざクライムオン。
1P 階段状、中間支点は殆ど取れないが簡単。25mほどロープを伸ばすと立派なボルトがあるのでそこまで。
2P 少しカチもあるがそんなに難しくない、中間支点はあまり無かった。
3P 左右のルートどちらもありだが、右はずぶ濡れ、なので左から行く。そんなに難しくは無いのだが岩が濡れているうえに脆い。そして事件発生、慎重に確かめながら登ったつもりだったが、自分の上半身ほどの岩がぼっこりと取れてフォール!そこにあったハーケンごと剥がれたために、3mほど落ちた。落石が当たるなど大きな事故にならずに済んで幸いであった。自分がリードであったが、少し落ち着きたく小芝さんにリードを交代して貰う。
4P このルートの核心のチムニー。乾いていたら簡単だが濡れているというより岩に油が付いている感じで嫌らしい。慎重に体をずり上げながらTO。
5P トラバース、支点がとれないためリードもフォローもおっかない。
6P またまたチムニー超え、右に出てしまい一度そこでピッチを切る。
7P チムニーは左からが正解。この辺からは岩がしっかりしており快適。
8P 外傾している緩傾斜を30mほど。
9P 核心その2 ハング越え、乾いておりフリーを嗜んでいたら問題無し、その後のレイバックセクションはフレークが剥がれそうで少し怖かった。
10P プチチムニー超え、適度に支点が取れて快適。
11P 終了点まで少し距離があるので20mほど上がったところでピッチをきる。簡単。
12P 烏帽子岩の肩まで、簡単。
終了点から2回懸垂を行い、笹やぶを突っ込むと南陵の終了点につく。下降しようとすると先行の7人パーティーがいた。その前にもいるらしく1時間は待ちそうに。本チャン初心者もいて懸垂を教えている。まあ南稜はこういう場所と思いつつ少しイライラ。
南稜の同ルート下降はルートがどのようになっているかも分からず支点も貧弱そうで避けたかったが結局ここを下降。そこは頼もしいパートナーにお任せ。その後は順調に下山して、長い一日が終了。頼もしいパートナーと楽しい一日を過ごせた。
しかしいろんな本チャンを行きたいという理由から、そして怖い思いをしないために、フリーを強化してきて、そこそこは登れるようになったつもりだがやはり怖いものは怖い!自分の場合は技術面よりメンタルが問題なのだと実感した。まあ、でも怖いもの知らずよりは良いかな?っと自分を言い聞かせる。
次はフリーマルチだけど、ベルジュエールからの一刀を目標に頑張ろうと誓った帰り道でした。