山行日 2021年5月15日
メンバー (L)荻原、永岡、斎藤(吉)、萩原、他1名
春スキー天国の針ノ木・蓮華エリア。安近短でアクセスも良いが、三峰スキーチームは何故か今まで縁遠かった。蓮華大沢右俣ルートは何年か前に箭内さんリーダーで6月1週目の例会山行で企画が上がっており、こんな時期でもまだ滑れるんだと注目していたルートだ(私は都合悪くエントリーすらしなかったが、結局悪天中止となったようだ)。いつかのシーズンの板納め企画にと前々から温めていたルートの一つであったが、今シーズンは久々にスキー中心で活動出来たので、満を持しての例会企画とする。メンバーはいつもの面々にハギちゃんが他山岳会から連れてきたH女史1名が加わり少し新鮮味が出た。
【5月15日】晴れ
前夜に扇沢駅で仮眠。6時に出発するが既に5時過ぎから続々とスキーパーティーが入山していく。やはりこの時期の大人気スキーエリアのようだ。歩き始めはシートラで大沢小屋に向かう作業道沿いに登っていき1時間弱でシール歩行となる。マヤクボ沢との出合から上は傾斜もきつくなってきて、水分を多く含み良く滑る雪に苦労しながらもシールのまま針ノ木峠に這い上がる。
ここからはシートラで北アルプスの稜線漫歩を楽しみながらの天上ハイクだ。1時間程度で蓮華岳手前の西のコルに到着。ここにスキーをデポして山頂へ。山頂までは一投足だ。私にとっては30年振りくらいの蓮華岳からの360度展望を満喫し、西のコルに戻っていよいよ滑降開始だ!
滑降ルートとなる大沢右俣は水平距離で2km、標高差1,100m、最大斜度40度ほどの急峻なルンゼ滑降だ。滑り始めると明日の悪天を先取りして下からぐんぐん雲が湧いて来て、やがてホワイトアウトとなる。また先頭が滑ると同時に大規模なスラフがダラダラと落ちていくので、一人ずつゆっくりと慎重に降りていく。しばらくしてノド(ルンゼの狭い部分)を通過したあたりから視界が効くようになりスラフも落ち着きひと安心。下部はデブリ地帯となるがスキーを脱ぐほどでは無く、そこそこ快適に滑れて針ノ木雪渓へと合流した。
このルートの石の多さには閉口したが(板を傷つけたメンバー多数)、3,000m級の北アルプスの稜線からダラダラした傾斜が一切無く、一気に下まで滑り込めるルートはやはり魅力的で板納めに相応しい楽しいツアーになりました。
まだ行ったことのないそこのあなた!お勧めですよ!
〈コースタイム〉
扇沢(6:00) → 針ノ木峠(10:00) → 蓮華岳(11:40) → 蓮華岳手前の西のコル(滑降開始地点)(12:10) → 扇沢(14:30)