山行日 2021年8月7日~8日
メンバー (L)西村、小芝(泰)、石毛
釜川右俣は色々な記録から行ってみたいと思っていた沢であった。ここの沢の良い点の一つは駐車場から入渓点までほんの10分程度なことである。もっと良い所はあるだろうと思うが決して沢やとは言えない身にとっては非常に重要なことである
【8月7日】
7時半に駐車場に着くと何台かの車が止まっており、既に遡行を開始したパーティーもいる模様。そそくさと用意を済ませていざ入渓。いきなり長いトロが現れるがここは定石とおり右から巻く、朝から濡れるわけにはいかない。ここを越えると暫くは巨岩帯、やたらと太ももが疲れて飽きてきたころに4m滝が現れる。ここは遡行図とおり右から高巻いて懸垂で沢床に降りる。
その後の2条5m滝、右壁から越える人もいたようだけどここは右から左に移り、左壁を登るが思ったより悪い。自分はへつりで上へといってしまい、暫くどうしたものかと動けなくなってしまった。こういうのが沢でのちょっとした事故の元なのだろう。
その後簡単な滝やへつりなどを楽しみながら越えるとスラブ状の壁が見えてくる。ここがかの噂の三つ釜、ヤド沢との出合に出来た自然が作り出した見事な造形美で、他の沢ではなかなかお目にかかれない光景である。ちなみにここは水流右を登る。フリクションもばっちりで快適な登攀。
暫く定石?どおりにウォータースライダー等をして平均年齢45歳くらいであろう大人3人で興に乗る。
その後いくつかのナメ滝を過ぎて現れる8m滝、前のパーティーが少し苦労しているのを見て自分のへたれ根性が出てしまい、空身で行って荷上げをしようと試みたが、これが失敗。まず登りは大して悪くない、ただその後の滝下との連携が上手くいかず、荷物が結ばれているはずのロープに結ばれていたのはなぜか石毛さん!ドンという衝撃、ずしりとした重さからして何か違うと思いロープを流す。その間、石毛さんが滝下で悶絶していたようだ。いろいろ反省。沢は総合力だというが技術だけでなくメンタルも試される、それを痛感した。
その後の12m滝はロープを出す事なく登れるだろうと思っていたが、先行がロープを出しており暫く待つ。念のためにロープも出したが至って簡単で、ロープを出す必要はなかった。先行パーティーに謝られたが判断したのは自分である、なんていうか自分の判断力を信じる事って大事。
清水沢の出合の手前にある滝は右岸から高巻いて懸垂で沢床に降り立つ。
その後もトロでの泳ぎやいくつかの滝を越えて幕場探しに。もともとは林道下のスペースを狙っていたが先行が2パーティーもいたためそこは断念したのだが、そのおかげで林道手前の良いエリアを発見する事が出来た。大雨による増水には少し不安であったが、まあ雨が降るのは翌朝からだろうと判断してそこをキャンプ地とした。
翌日は沢を詰める予定でもあったが台風が近づいていること(言い訳)、前日の満足度が高かったこと(言い訳)、なんか疲れちゃったこと(本音)の理由より林道で遡行終了とした。林道付近で幕を張っていたパーティーもここで終了としたようだ。
釜川は総じて極端に悪いところもないが、泳ぎや登攀、高巻などの沢で必要とされる技術がそこそこのレベルで必要となる、まさに総合力が試される沢であると同時にその美しさ、大の大人が水と戯れる楽しさを感じることのできる素晴らしい沢だと思うのでまた行けたらと思った次第。一緒に遡行してくれた小芝さん、石毛さんに感謝である。
おしまい。
【8月7日】 | 入渓点(8:00) → 二俣(9:00) → 三ツ釜大滝(11:15~12:00) → 清水沢出合(15:30) → 幕営地(17:00) |
【8月8日】 | 幕営地(6:30) → 林道(7:00) → 入渓点(10:00) |