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沢登り・霧来沢もうがけ沢 幻の大滝
菊池 啓

山行日 2021年6月20日
メンバー (L)千葉(快)、野畑、坂井、小芝(麻)、菊池

 野畑さんに声をかけていただき、会越地方にある大滝を見に行く沢例会に参加させていただきました。今季初の本格的な沢登りになります。

【6月19日(土)】
 もうがけ沢の幻の大滝は雨の降った1~2日後ぐらいまでしか見られない限定物。本来は日帰り沢のところを1泊2日でゆっくりと滝を見る泊まり沢の計画が、天候が悪く20日の日帰りへ変更。ああ焚火が・・・。
 前泊地の道の駅にしあいづでは夜中ふと起きると大雨が・・・、明日は増水するのか?それともこの雨が逆に幻の大滝を出現させてくれるのか?どうなるか期待と不安を抱えつつ熟睡します。

【6月20日(日)】
 雨は止んだが太陽が全く見えない曇天のなか起床し、登山口となる御神楽岳登山口駐車場まで車移動。
 御神楽岳登山口駐車場で準備を済ませ、6:00に山行開始。林道を30~40分ほど歩き眼下に見える八乙女の滝を道に沿ってパスしたその先で入渓点であるもうがけ沢出合いにでます。
 入渓後は小雨が降りそうな中、小さな滝をいくつも越えて歩いていくと徐々に両側が切り立ちゴルジュ帯になって10m二条大滝が出現します。ここは記録通り右岸を高巻き懸垂下降で下りる予定でしたが、高巻いてからイマイチ沢への下降点がわからない。雨が段々激しくなってくるなか快晴さんが一度懸垂するなど四苦八苦しながらルートを探しています。
 結局高く巻きすぎていた事が判明し、一段下のテラス部より懸垂下降して沢筋に復帰すると・・・なんと晴れ間が!!。野畑さんいわく快晴さんが沢で道を間違えると天気が悪くなるらしく、今回もそのジンクスが当てはまったようです。
 沢筋合流後に10m、4段30mと大きな滝を高巻いていくと段々と沢筋がナメ状になっていき二俣にぶつかります。ここを左に折れるとようやく今回の大本命、幻の大滝が姿を現しました!

高巻きからの沢筋復帰直後幻の大滝

 草付きの表面をなめるように水が流れていて豪快さはないものの上の方まで続く大滝はなかなかの絶景です。
 この50m近くにもなるスラブ状の大滝の右側にある草付きを登りきるとちょっとしたナメ沢で、さらに登ると沢筋は消えて、あとは林道まで延々ヤブ漕ぎ。疲れ果てたぐらいにようやく日尊の倉山に続く林道に到着。この林道を標高820m部まで下がったあたりにもうがけ沢出合いに下りるための幻の大滝への廃道分岐がありますが、この分岐の目印である看板が草に隠れているため非常にわかりづらかったです。
看板が・・・見えない  それでもなんとか分岐を見つけてはもうがけ沢出合いを目指してヤブ沢を下っていると徐々に天気が下り坂に・・・!?。これはもしやとGPSを確認すると違う沢筋に入り込んでしまうというアクシデント発生。ここでも快晴さんのジンクスは発揮されるんだとみんな感心しながらどうにかこうにか本来の沢筋に復帰し、もうがけ沢出合いまで出て無事下山しました。
 今回のもうがけ沢はロープを出しての滝の登攀がなくすべて高巻きをしたのと一部道迷いをしたこともあり、ほぼ歩き通しでかなり疲れました。ただお目当てであった幻の大滝が見えたのと、道を間違えると天気が悪くなるという快晴さんのジンクスのおかけで面白い沢登りが経験出来たと思います。
 次回があるならぜひ泊りでのもうがけ沢を堪能したいと思います。

〈コースタイム〉
御神楽竹登山口駐車場(6:00) → もうがけ沢出合(6:45) → まぼろしの大滝(8:35) → 日尊の倉山途中林道(13:30) → 林道(820m)⇒幻の滝廃道分岐(14:30) → もうがけ沢出合(16:40) → 御神楽竹登山口駐車場(17:15)


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