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集中山行・越後駒ヶ岳
その1 丹後山~越後駒ヶ岳
さとうあきら

山行日 2021年9月10日~12日
メンバー (L)さとう

 前日、クルマに登山用具とカヤック一式を積み込み自宅を出発。越後駒ヶ岳の西側登山口となる越後三山森林公園駐車場に駐車し仮眠した。夜半過ぎ、八海山から中ノ岳経由で越後駒を目指すという鈴木(一)、渡辺(靖)、瓜田、湯沢隊が到着。プチ宴会に自分も混ぜてもらい楽しいひと時を共有させてもらう。

【9月10日(金)】
 鈴木パーティは越後駒での集中後にこの森林公園に下山するということで、鈴木車をここに残置し、皆を彼らの登山口である八海山大倉に送る。では明日、夜に中ノ岳避難小屋で会おうね、ということで別れ、自分は十字峡登山口に移動。ここにクルマを置き丹後山に向けて出発する。1時間ほど三国川沿いの林道を歩くが、水量豊富で川床も美しい。色づき始めた木々も青空に映え美しい。キリッと三角錐にそびえ立つ中ノ岳も時おり姿を見せ、久々の縦走登山への期待が高まってくる。

秀峰 中ノ岳丹後山への尾根は笹原で美しい

笹原に建つ丹後山避難小屋  5時間ほど歩き、丹後山到着。付近の尾根はたおやかな笹原となり、いかにも越後の稜線という感じだ。そんな中にぽつんと立つ丹後山避難小屋は青空に映え、映画のセット用に置かれたような可愛らしさだ。さすがに平日、この夜は他の登山者の到着はなく自分ひとりでの快適な夜となった。なお小屋わきに雨水タンクがあり、この水を利用させてもらった。

川口パーティ、中ノ岳避難小屋に着いたよ 【9月11日(土)】
 明け方にかけ強い雨が何度か降り、稜線は濃いガス。7時20分に出発すると間もなく利根川水源の碑。何となく深い山の中に来たような気もするが、ガスガスで展望もなくただただ歩く。兎岳を越え、11時20分に中ノ岳到着。やっと他の登山者に会えた。登山道の刈払いは兎岳までは良かったが、その後の手入れはあまりされていないようで、少々分かりにくい部分もあった。
 結局、中ノ岳避難小屋には昼前に到着。もうやることがなく、ウダウダとお酒を飲むしかない。今回の山行では失敗があった。使いかけのガスボンベを持って来たのだが、思いのほか残量が少なかったのだ。最少の火力でお湯を沸かし食事を作るのだが、夕方頃にはいよいよなくなりかけた。
 そんな時、荒沢岳経由の川口パーティの6名が14時間行動をものともせずに元気に到着した。真っ暗になる前に到着出来て本当に良かった。なお小屋前には単独の2名がテント泊。両名とも小屋泊も視野に入れていたようだったが、荒沢岳から6名が間もなく到着すると説明したとたん、恐れをなしてか小屋は結構ですと出て行ったのだ。申し訳なかったが、おかげで中ノ岳避難小屋は三峰貸切となり快適だった。

真ん中組、越後駒ヶ岳はもうすぐ 【9月12日(日)】
 4時起床。川口氏からバーナーを借りてラーメンを作る。こんな時は知り合いがいて本当にありがたい。5時過ぎに出発。銀山平の雲海も素晴らしい。荒沢岳から昇る朝日も神々しく、昨日ヘトヘトになって歩いて来た皆はさぞかし感無量だろう。間もなくパーティは歩く速さからウサギさん組、ほどほど組、亀さん組の3つに分かれてしまい、自分は真ん中のほどほど組をちひろちゃんと歩く。

越後駒ヶ岳山頂には剣がある  8時40分、越後駒ヶ岳の山頂到着。既に前夜駒の小屋泊りの登山者で混雑している。陽が当たりポカポカで気持ちが良いが、少し風がある。10時の集合まで山頂で待つには寒くなり、少し移動したところ、集合場所は駒の小屋に変更になったとの連絡。自分達も小屋に下り、ここで皆との集中の祝杯となった。

 なお前述の八海山経由の鈴木(一)パーティは八海山を越えた五竜岳山頂で敗退になったらしく、残念ながら集中出来なかった。結局5パーティ16名が集中でき、11時15分下山開始。16時に枝折峠で解散となった。皆さんお疲れ様でした。
 なお自分は枝折峠に迎えに来てくれた江村さん、藤井さんのクルマに同乗させてもらい地元の温泉旅館、湯之谷荘にその夜は宿泊。翌日十字峡に残置したクルマを回収した。その後は江村さんと山形、秋田を旅行し盛岡で解散。予定していたカヤックでの100kmの北上川の川下りは台風のため中止に。来年の宿題となってしまった。

〈コースタイム〉
【9月10日】 十字峡出発(8:00) → 丹後山避難小屋(13:10)
【9月11日】 出発(7:20) → 中ノ岳(11:20) → 中ノ岳避難小屋(11:45)
【9月12日】 出発(5:05) → 越後駒ヶ岳8:40) → 駒の小屋出発(11:15) → 枝折峠(16:00)

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