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雪山登山・令和3年年末のシニア雪山山行
アルプス 別所

山行日 2021年12月28日~30日
メンバー (L)箭内、天城、別所、他1名

 1年半ばかりこれと言う山行をしていないので、ここで年末の山行を外すと「フレイル」に陥るのではないかと考え、今回の雪山山行を箭内さん、天城さんにお願いしました。年末の本チャンの前に、どのくらい体力が無いかのチェック山行を丹沢で行いました。
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「フレイル」:歳をとって心身の活力(筋力、認知機能、社会とのつながり)が低下した状態。多くの人が健康な状態からこのフレイルの階段を経て、要介護状態に陥ると考えられています。フレイルを予防するためのポイントとして「栄養(食・口腔機能)」「運動」「社会参加」があげられ、特に社会参加の機能が低下すると、フレイルになりやすいことが分かっています。
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丹沢表尾根支稜ヨモギ尾根
(山行報告を以下手短に行います)

【12月19日(日)】
草原にブナが立ち並ぶ、美しいヨモギ平  8時、秦野駅集合、タクシーでヤビツ峠を越えて札掛まで入った(タクシーが札掛を見過ごし、宮ヶ瀬湖方面に大分走ってしまったが戻ってもらった)。
 タライ小屋沢を渡渉してヨモギ尾根(通称)の末端に取付いた。尾根筋までの斜面では獣道が錯綜していたが、尾根に出ると登山道が出てきて表尾根まで途切れることが無かった。970m地点に2時間の登りで着いた。
 ヨモギ平から1時間の登りで石の地蔵のある表尾根縦走路に出た。ここで今日一緒に歩いた桜井氏と別れ、3名は烏尾山・行者ヶ岳に向かった。
 新大日近くの痩せ尾根の梯橋で箭内さんが丸太で滑り右斜面に転げ出されて立木で止まり、危うく落下を免れた。

新大日までは鎖場と痩せ尾根を辿る新大日までは鎖場と痩せ尾根を辿る

尊仏山荘前からの黒富士  日が暮れる前に塔ノ岳に着くよう頑張って登り、尊仏山荘に17時に入ることが出来た。山荘で、今日一日無事歩けたことに安堵し、ビールで一段落した。又、朝の渡渉の際、凍った岩で足を滑らし水浸しになった靴下をやっと取り換えられた人もいた。
 山荘での食事は夕食がカレー、朝食がおでんと決まっていて、私が58年前に泊まった時から変わらないはずと主人が言っていた。
 20日は大倉尾根を4時間で下り渋沢駅行きのバスに飛び乗った。

北八ヶ岳 本沢温泉~天狗~稲子湯

【12月28日(火)】
 6時30分、日暮里駅に集合し、上信越自動車道経由で稲子湯に入り雪山装備をセットして10時55分に唐沢橋前のゲートを後にした。久方ぶりの雪道を辿り13時30分にしらびそ小屋に着いた。小屋は開いておらず、雪面のみどり池から仰ぎ見る天狗岳頂部が良く見え懐かしかった。
 15時半に本沢温泉に着き12,500円の小屋代を払った。
 夕食後のミーティングで、天城さんの左足に痛みがあると言うことで、天城さんは明日稲子湯温泉まで引き返すことになった。
 本沢温泉の石楠花の湯に入ったが前評判と違ってそんなに熱くなかった。

みどり池からの天狗岳が美しい

【12月29日(水)】
 箭内さんと別所の二人で夏沢峠に向かった。約2時間で夏沢峠に到着した。雪の樹林帯を歩き箕冠山で、風雪に備え装備の再チェックを行い、昼食をしっかり取った。  西からのびゅうびゅう風の中、根石岳を越えて東天狗に向かった。砂利石と雪・シュカブラの雪と岩にアイゼンの爪を利かして一歩一歩進んだ。
 はじめゴーグルをはめていたが曇って、視界が良くないので外した。
 箕冠山から東天狗まで1時間10分でした。14時30分、黒百合ヒュッテに到着し桜井氏の出迎えを受けた。ヒュッテ前は10張以上のテントが張ってあった。又、中は混んでいて我々は2回目の食事になった。しかし個室を予約してあったので3名で6畳間を得て、ゆっくりと懇談が出来た。しかし20時30分の消灯前に床に着いた。

ダブルストックで風雪稜線を突破した

【12月30日(木)】
 外は雪で今日は荒れる予報だが二人は下りるだけなので気楽に構え、ゆっくり出発準備をして小屋を後にした。
 2時間弱下って、しらびそ小屋に到着、そこで富山から来た若い4人組と休憩を共にして話の場を持った。又、彼らの装備にはお金がかかっていそうだった。今日は悪天候を避け本沢温泉から天狗に向かわずしらびそ小屋方面に下って黒百合ヒュッテに登り返すパーティに数組出会った。
 そして千秋パーティにも出逢いエールを交換した。
 12時に天城さんの待つ稲子湯温泉宿に着き、温泉に入って今回の山行を終えた。
 コロナ禍の折、認知機能検査・高齢者実施講習をしてからでないと自動車「運転免許交付通知書」を貰えない高齢者の私にとって、もし出かけて感染してしまったら一番先に逝ってしまうと思い、山行を控えてきたが今回参加し完歩できたことがとてもうれしい。
 箭内リーダー・天城さん、ありがとうございました。

中山峠で天狗岳に行く桜井さんと別れた山中での思いがけない出会いは嬉しい

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「桜井氏」:元三峰会員、別所と時々山に行っている。今回は日程の関係で、単独で渋の湯から黒百合ヒュッテに入り、1泊後天狗岳アタックで帰宅予定。丹沢ではヨモギ尾根に同行し三ノ塔からヤビツ峠に下った。
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