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縦走・上河内岳
佐藤 功

山行日 2021年10月30日~31日
メンバー (L)小芝(泰)、竹中、渡辺(靖)、梅田、高橋(祐)、佐藤(功)

 上河内岳は、南アルプスの南部、聖岳と光岳の間にあり、年末年始に行く下見山行として参加しました。
 前泊地の遠山郷は、昔、仕事で4ヶ月滞在した思い出の場所でもあり、また来ることになるとは、思わなかったです。なんとなく見覚えがあるところを通りましたが、高速ができ、遠山郷が近くなったと感じました。
 高速道路を降りてからの下道は、ファミマ街道と言っていいほどファミマが多く、当時はコンビニが近くに無く、不便であったと記憶していましたが、いろいろ考えているうちに前泊地に到着しました。
 先週から南アルプス周辺は、雪が降りはじめた様子で、朝も冷え込んできているなか、前泊地を朝5時に出発し、登山口の芝沢ゲートの駐車場を目指しました。すでに20台ほど駐車していましたが、駐車スペースはまだ余裕がありました。
 準備をして、紅葉を見ながら平坦な林道を歩き始め、登山口である易老渡に到着した時には、徐々に晴れ間も見えてきて、気温もちょうどよく、いい感じで登り始めましたが、易老岳までは、急登もあり、重いザックが体にこたえました。
 途中、登山道は雪が無く歩きやすく、晴れてきて聖岳が見え、このまま行けば、上河内岳では見晴らし抜群なので、期待を膨らませながら登りました。易老岳は、樹林帯で眺望はいまいちでしたが、平坦なところがあるので、年末年始に泊まれる場所の下見をしておきました。
易老岳にて  易老岳から上河内岳までは、稜線歩きが主になりますが、途中木道などあり、ちょっとした庭園風にもなっている感じでした。稜線では、徐々にガスってきて、景色が見えなくなり、雪も混じってきて、身体の芯まで冷たい風が吹き付け、非常に寒かったです。稜線から少し下ったところにある茶臼小屋が見え、早く小屋に入りたくて仕方がなかったです。
 無事、15時半頃に茶臼小屋にたどり着き、小屋には誰も泊まる人がいなく、独占でした。小屋は、2階建てとなっており、小屋内にジャンテンを張るも、梁が邪魔して張れないので、とりあえず、2階からジャンテンをたらして仕切りをつくり、暖を取って宴会開始しました。
 また、水場は、近くにあり、この時期でもチョロチョロ出ていました。
 この日、テント泊、1名。聞くところによるとトレランで有名な人らしい。これから光岳までトレラン。この時間から行くのかーと思いつつ、翌日も南アルプスをトレランで練習のため3泊くらいするらしい。
 おつまみ、酒も多く、おいしい夕飯も盛りだくさんで快適な小屋であり、竹中さんが持ってきたイカの耳だけの"イカ三角"が好評でした。夜中、星空を拝むことができて、明日の天気に期待しつつ、就寝しました。
 翌日、4時半出発でしたが、あいにくの雨でのスタートで、上河内岳付近は、積雪がありました。荷物をデポして行くが、ガスっていて残念ながら眺望はありませんでした。
上河内岳にて  聖小屋を目指すが、雪は足首位、アイゼンなしでも問題なし。途中、雷鳥がいるとの声を聞き、振り向いた瞬間に滑って尻もちをつき、滑った音で雷鳥が逃げて、結局見ることができなかった。今年は何度か見るチャンスがあったが、どうも雷鳥と縁がないらしい。
 次の偵察地となる聖平小屋付近は、スマホの電波が通じるところの案内看板あり。聖平小屋をリーダーと偵察した結果、小屋の作りは茶臼小屋と同じで、ジャンテンは張れないことがわかりました。
 この後は、ひたすら下り、西沢渡で新しいカゴに乗ってロープを引っ張り渡る。ちょっとしたアトラクションがあり、楽しかったです。
 よく考えると、1日で累積2,000m以上登り、次の日も2,000m下るのは、なかなかないなと思いつつ、非常にいい山行となりました。また、竹中さんは、OMMに向けた体づくりができたとのことでした。
 今回の山行で感じたことは、年末年始に行く山行の下見で行くという目的があることで、いつもと違う山行だったと思います。
 リーダーはじめ皆様、2日間ありがとうございました。

〈コースタイム〉
【10月30日】 芝沢ゲート(6:00) → 易老渡(7:20) → 易老岳(11:50) → 茶臼岳(14:20) → 茶臼小屋(15:00)
【10月31日】 茶臼小屋(4:30) → 上河内岳(6:20) → 聖平小屋(8:20) → 易老渡(13:10) → 芝沢ゲート(14:00)

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