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きのこ山行・キリンテ白樺キャンプ場
橋本 千尋
山行日 2021年10月16日~17日
メンバー (CL)高橋(史)、(SL)高木、飯塚、紺野、小堀、小芝(泰)、永岡、土肥、三澤、深谷、鈴木(一)、清水、小芝(麻)、千葉(朋)、橋本、平井、他1名

 キノコ山行=「宴会」であることは三峰に入会して間もない自分の耳にすでに入っていた。山ヤの宴会、ついていけるか不安に感じつつも、キノコは自力で学ぶには難易度が高いが、この山行では先輩方から学ぶチャンスがある。好奇心が勝り参加を決意した。「キノコで大宴会」と題されたLINEグループでは猛烈な勢いでトークが行き交い、少し目を離すと70件近く未読が溜まる事も。酒の話題も多い。緊張感が高まっていく。
 金曜夜に集合し前泊地に到着するとさっそく前夜祭がスタートした。なるほど、なんとなく同窓会的な雰囲気を感じる。笑い声に包まれて、酒がどんどん進む。緊張感は何処へやら。すっかり時間を忘れた頃にリーダーの横チンが「本番は明日だから」といって2:30頃に就寝した。
 翌日、キリンテに到着してからの幕営の手際の良さは圧巻だった。ジャンテン、4,5テン、タープ、焚き火、17脚のイス、プロパンガスに五徳。あっという間に居住空間ができた。酒のお披露目タイムでは、一升瓶、4合瓶、ビールに梅酒にリキュールにウィスキー、次々に出てきた。人数とお酒のバランスがおかしい気がする。すでに飲み始めている人も。
酒  10時過ぎにキノコ採りに出発。私は沢チームで、この日が沢デビューだった。キノコ採りも沢歩きもはじめてで楽しみでワクワクして、なんて贅沢な時間か。沢に入る前から、さっそくムキタケに遭遇。採り方を教わり収穫したが、これは楽しい。いよいよ入水して、膝下くらいまで沢に浸かって歩行する。なんとも不思議な感覚で、スパッツ越しに水の流れを感じるのが心地よく、俄然沢に興味が湧いた。濡れた岩は滑りそうで怖いが、登りきった時の達成感は最高だった。何度目かの岩を登っている時に、上の方から「わーすげー!」という横チンの声が聞こえてきた。登ってみると、綺麗~なムキタケがずらり。課長も「すごいね」と満面の笑み。ありがたく採らせていただいた。その後も夢中で採って歩いた。沢歩きも終わって登山道に向かっていた時だ。再び上の方から「うお~っ!!」と先程の1.5倍くらいの横チンの雄叫びが聞こえてきた。こだまするくらい大きな声だった。見てみると、そこには美しい大量のなめこ達が。しかも超食べ頃との事で、課長も「これはすごいね~!」と超満面の笑み。夢中で採った。最後は藪。藪こぎもほとんど経験がないが、これは大変だと思った。こんなに歩きにくい場所にあえて行く山行もあるとは信じ難いが、いつか藪漕ぎの魅力に気付く時がくるのだろうか?課長は楽しそうだった。15時頃キリンテに戻ったらすでに皆飲んでいた。収穫したキノコを披露したら歓喜の声が上がり嬉しかった。
なめこ  15時半頃、焚き火を囲んで酒を持って千明さんの掛け声で乾杯。同時に、ラッチさんと旦那さんのけとばし会も始まった。幸せいっぱいのふたりを全員が祝福している。ふたりから溢れ出る幸福感をおかずに酒がどんどん進む。幸せ気分をおすそ分けしてもらいつつ、その後私は高木さん(以降あっちゃん)の天ぷらの助手としてお料理スペースをウロウロ。あっちゃんと料理長千明さんの的確な指示のおかげで、お料理時間も楽しかった。千明さんの作った料理はすべて美味しかったが、きのこパスタクリームソースが超絶品で、何度も味見をさせていただいた。あっちゃんの天ぷらも最高だった。揚げたての天ぷらを食べるのに夢中でほとんど助手らしい事ができなかった。その後はひたすら酒を飲んだ。この辺から記憶が断片的にしか残っていないが、とにかくたくさん飲んでたくさん笑った。紺野さん曰く、私は最後の方焚き火に頭を突っ込みそうだったらしい。何を撮りたかったか不明だが、真っ暗の写真が残っていて、撮影時間は2時だったのでそれくらいに就寝したと思われる。
 今回、沢歩きに何が必要かすら分からない超素人の自分に、沢の歩き方、キノコの採り方、何から何までフォローしてくれたリーダーの横チンには本当に感謝。そして先輩皆様方に要所でアドバイスをいただいき、手際が悪くても見守っていただいている事を感じて、そうした事が情けなくも嬉しかった。自分も先輩方のようにしなやかでたくましい山ヤになりたい(そして楽しく酒を飲み続けたい!)と思った。どうもありがとうございました。

〈コースタイム〉
キリンテキャンプ場(10:30) → 七入山荘(11:00) → 二俣(13:30) → 登山道(14:20) → 七入山荘(15:00)


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