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山スキー・朝日岳
永岡 恵二

山行日 2022年4月16日~18日
メンバー (L)永岡 、荻原、清水

 6年前の2016年3月に計画して、時間切れで五輪高原までしか行けなかった朝日岳。6年の歳月で体力の衰えも顧みず、五輪高原から見上げた素晴らしいカールを滑りたいという願望から計画してみた。参加に手を挙げてきたのは荻ちゃん、ミーコさんといつものメンバー。

ガイドツアールートを気持ちよく! 【4月16日(土)】
 6時30分に最近の仮眠宿として使っている快活クラブを出発。白馬付近に来ると雨が降り出した。途中コンビニで食事をし、今回の最終下山場所の木地屋に向かった。自転車をデポし、平岩に8時半過ぎに到着するが、まだ雨は降り続いていた。9時半に電車に乗って、南小谷経由で栂池に。
 栂池の天気は快晴。気分も上がり、のんびり出発。今日の蓮華温泉までのルートはお手軽振子沢でなく、白馬乗鞍岳を越えて、白馬大池経由で蓮華温泉に滑るルート。ゴンドラ、ロープウェイを乗り継いで、まずは天狗原へ。天狗原で一休みして白馬乗鞍岳にとりついた。風があったので、斜面はカリカリと思い、皆クトーを付けて好きなルートを登りだした。自分のルートは雪がゆるかったが、荻ちゃんとミーコさんのルートはカリカリだったようで苦労していた。
 山頂からは、しばらくシールで歩いて、白馬大池の小屋あたりでシールを外して滑降開始。調べていたルートはすぐに右の尾根を越えるルートだったが、先行のトレースはそのまま気持ちのよさそうな沢を滑っていた。右の尾根を抜けるには結構濃い藪を抜けなくてはならない。斜面の魅力に負けて、トレースにしたがって沢を滑降。少し滑ると先行者のトレースは右の藪が薄いところをトラバースしていた。我々も同じように右にトラバース。トラバースの先にはまた開けたバーンがあり、トレースはそこを滑降していた。ガイドツアーのトレースなのだろう。ありがたくガイドツアーのおいしいルートを楽しませて頂き、問題なく蓮華温泉に到着。温泉で汗を流し、明日の成功を祈願して一杯。

【4月17日(日)】
 4時に起きて弁当を食堂で食べて5時20分に出発。斜面はカリカリ。兵馬ノ平まで滑ると先行者のトレースを発見。瀬戸川への下り手前で少し登りがあり、先行のトレースがツボ足になっていたので、ツボ足でのぼり、また板をつけて、瀬戸川への急斜面を滑降。瀬戸川の橋の手前で板を脱いで橋を渡った。
 これから長い登りだ。しばらく登山道で進み、ひょうたん池の手前で登山道の南側を歩きやすいところを進んだ。1,538m付近で一休みしていると、先行の二人組が五輪高原へ向かう斜面を登っているのが見えた。我々が五輪高原まで登ると二人組は五輪山の方へ登って行っていた。朝日岳に行くのは我々だけということになった。以前はここで時間切れで引き返したが、まだ時間は10時前。これで登頂は確実だと、テンションが上がった。緩やかなカールだが、直接山頂に向かう方は斜度がきつそうなのでまずはコルを目指した。風が強いので稜線に出たら、カリカリなんだろうなぁと思いながらを登っていき、2,000m位まで来ると山頂方面の斜度は思ったほどきつくなさそうなのでコル方向から山頂方向へ方向転換。風が強くて、カリカリ斜面を想定していたのでクトーをつけて登ったが、風もなく、雪面は歩きやすい雪質でクトーなしで問題なかった。12時に山頂到着。風は穏やか。

瀬戸川の橋おじさん二人無事山頂!

 写真をとって滑降開始。想像以上に滑りやすい雪質で感激。登ってきた大斜面を五輪高原に向けて大滑降。最初荻ちゃんが大雪面に素晴らしいシュプールを描いて滑って行った。続いてその右側に自分、左側にミーコさんがシュプールを描いて滑った。振り返ると、見事に3人そろったシュプールで3人大感激。
 その後も素晴らしいザラメ雪で登ってきたルート通りに滑りを楽しんだ。瀬戸川手前付近が入り込んでいたため、地図で確かめながら滑り瀬戸川に無事に到着。ここから急斜面をのぼり兵馬ノ平までツボ足で登った。途中荻ちゃんとミーコさんがシール歩行に変えた。兵馬ノ平につくと、自分はヘロヘロ。シール歩行が正解だった。兵馬ノ平では陽の光で神々しく輝いている雪倉、朝日を拝むことが出来た。

見えるかな?3人のシュプール神々しい雪倉岳

 ヘロヘロの状況で16時前に到着。ここまで疲労するのは久しぶりだ。温泉で汗を流して、ビールをのどに流し込んだ。快晴で汗だくになったのに、水不足で山頂から殆ど水分を取っていなかったので、最高だ。しかし、あまりの疲労にビールは飲めたが、酒はなかなか進まなかった。夕食を取った後、疲労で睡魔が襲ってきたので、仮眠し19時から再度飲み開始。何とか持ってきた1升は空けられた。

蓮華温泉到着。ヘロヘロのポーズ

木地屋到着!お疲れさまでした! 【4月18日(月)】
 今日は木地屋へ下山。今日は午後から天気が崩れる予報なので、午前中には下山する予定だ。6時に食事し7時に出発。宿から橋までツボ足で歩いて、沢までカリカリの斜面を横滑りで下りて、シール歩行。ヤッホー平の先の車道に出ると少し下りになっていたのでシールを外して滑ろうとしたが、下りははじめだけで、後は平ら。途中でシール歩行に変更。角小屋峠までシール歩行が正解だった。峠からはツアーコース通りに一気に木地屋に向け滑降。雪質もよく楽しめた。11時に木地屋に到着。デポした自転車で平岩へ。30分かからないで木地屋に戻れた。

 帰りは2020年12月に火事で全焼したが、復活した湯原温泉猫鼻の湯によって、汗を流して帰路についた。

〈コースタイム〉
【4月16日】 ロープウェイ降り場(11:50) → 天狗原(13:10~13:30) → 白馬乗鞍岳山頂(14:00) → 蓮華温泉(16:00)
【4月17日】 蓮華温泉(5:20) → 瀬戸川(6:20) → 五輪高原(10:00) → 朝日岳山頂(12:00) → 瀬戸川(14:00) → 蓮華温泉(16:00)
【4月18日】 蓮華温泉(7:00) → 角小屋峠(9:25) → 木地屋(11:00)

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