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歩荷/アイゼントレ・木曾駒ヶ岳
萩原 甲輔

山行日 2022年11月26日~27日
メンバー (L)小芝(泰)、川口、高橋(史)、萩原

 初冬のアイゼントレーニングが木曾駒ヶ岳ということで、ロープウェイで上まで上がって千畳敷カールをアイゼンで歩くのだろうと思い込み、軽い気持ちで参加を申し込んだが、あとでルートを確認すると檜尾尾根の登山口が1,200mで、目指す檜尾小屋が2,700mだと知って尻込みしたのは内緒です。

【11月26日】
檜尾小屋が見えた  朝、菅の台駐車場に着いたら、時期的なものか天気予報がよくなかったせいか分からないが車はまばら。バスで檜尾登山口に移動。檜尾登山口で降車したのは自分たちだけだった。準備して、出発した。
 昼前から天気が崩れる予報に反して、途中に通り雨と霙があったぐらいで、レインウェアは不要だった。2回目の休憩前ごろから靴ずれの兆候があったので、休憩時にテーピングで予防した。休憩が終わって出発してすぐに他のメンバーから靴ずれしそうとアラームがあがったので、急遽テーピングタイムに。シーズン初めなので硬い冬靴に慣れていないため、靴ずれの予防は事前にしておいたほうがよいと実感した。
 檜尾尾根は急登が続き、馴染んでいない冬靴と雪山装備と水の重量のせいでなかなか歩くスピードがあがらず迷惑をかけてしまった。
 2,400mあたりから雪が出始めたが、檜尾小屋までアイゼンを着けるほどではなかった。ただ、中途半端な量の雪で歩きづらく疲れもありかなり萎えたが、小屋が見えたときは安堵した。雲は多かったが、青空も見えていて空木岳もバッチリ。
 檜尾小屋は今季から避難小屋からリニューアルしたので、内装がとてもきれいだった。宿泊棟はもちろん使えなかったが、小上がりとロフトを使うことができ、泊まったのは自分たちだけだったので広く使わせてもらった。
 夕食は、川口さんのボリューミーな肉うどんに舌鼓。乾麺ではなく生麺を持ってくるあたり川口さんらしいと思った。トイレに外に出たが、まだガスガスで明日が心配になった。みんな疲れてお酒が早く回ったのか、18時すぎには就寝した。

【11月27日】
ハイグレードアイゼントレ  4時起床。外に出ると、気温は低くなく快晴で月は出ておらず満点の星空を見ることができた。そして駒ヶ根の市街の灯りがよく見えた。
 6時前に、ハーネスとアイゼンを着けて出発。稜線の雪は事前情報だと2~3cmぐらいだったが、多いところでふくらはぎぐらいはあり、軽いラッセルの箇所もあったが、小芝さんは物ともせずガシガシ進んで行く。
 そして、昨日のこともあり荷物を減らしてもらったにも関わらず、そんな小芝さんに着いて行けず、またしても遅れてしまい迷惑をかけてしまった。荷物を持って歩く体力が不足していることを実感した。
 宝剣岳は、予想以上に雪が付いており、アイゼントレーニングの枠を超えてバリエーション初級の域に入っていて、小芝さんもかなり慎重にリードしていた。一部は鎖も使えず、ロープを出して通過したり、懸垂をおこなった。宝剣岳山頂からの下りの鎖は雪に隠れておらず問題なく使えた。
 宝剣山荘前に荷物をデポして、木曾駒ヶ岳をピストン、荷物をピックアップしてロープウェイ駅へ。千畳敷カールは、雪が少なく夏道のように九十九折で下山した。
 下山後は入浴して、かつ丼で有名な明治亭でお腹を満たし、40kmの渋滞を華麗に迂回して帰路についた。

〈コースタイム〉
【11月26日】 菅の台駐車場(8:30) → 【バス】 → 檜尾登山口(8:45) → 赤沢ノ頭(11:10) → シャクナゲのピーク(13:15) → 檜尾小屋(15:35)
【11月27日】 檜尾小屋(5:52) → 島田娘(9:20) → 宝剣岳(11:00) → 木曾駒ヶ岳(12:15) → 千畳敷駅(13:40) → 【ロープウェイ】 → 駒ヶ岳ロープウェイ駅(14:15) → 【バス】 → 菅の台駐車場

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