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山スキー・日光白根山
永岡 恵二

山行日 2023年1月29日
メンバー (L)永岡、荻原、斎藤(吉)、大瀧

 丸沼高原スキー場からゴンドラ一本乗って、一気に1,990m。日光白根山は2,578mだが、滑り出しは2,400m位の予定なので、登りは400m程度。お気楽スキーと思って、山スキーの足慣らし的に計画してみた。
 ゴンドラを降りると、晴天で気分も上々。スキーパーティーが2人とツボ足パーティー3人が出発するところだった。我々もすぐに用意して、歩き始めた。まずは七色平の避難小屋を目指す。そこまでは殆ど平らで、標高は稼げない。
七色平到着!  小屋の手前でツボ足隊が右にルートをとって、山頂方向へ。スキー隊は七色平を越えて、座禅山と白根山のコルを目指すが、ここからが本格的に登りになる。先行パーティーの2人は登り始めてすぐに急な登りに苦労していて、すぐに我々が追い抜くことになった。ほかに先行者がいなかったので、ここからはノートラック。200m弱の標高差しかないが、勾配がきつく、新雪のラッセルでなかなか苦労した。
 コルに出て、一休みして、滑降する大崩沢に向かう。一般ルートだと、弥陀ヶ池に降りるのだが、急斜面を登ってきたので、少しでも標高は落としたくないと、トラバース気味に向かうが、新雪で難しく、結局弥陀ヶ池に降りてから登ることになった。大崩沢の左岸側から斜めに登っていく。上部はガイド通りカリカリの急斜面になっており、ここで、今年初めてクトー歩行となる。荻ちゃんがとったルートは歩きやすかったそうだが、自分の取ったルートは雪質がもろくてクトーがあまり効かず、緊張した。2,400mで斜度が落ち着き、本日の登りはここまで。
 いよいよ五色沼に向けて大崩沢を滑降だ。滑り出しは急で雪崩そうなので、一人ずつ、斜滑降で斜度が少し落ち着くあたりまで刻みながら滑る。雪質はいいので、気持ちいい。斜度も落ち着くと、あとは一気に五色沼まで滑降。あっという間に五色沼に到着。天気は快晴で五色沼から眺める景色が素晴らしかった。

五色沼へドロップイン!快晴の五色沼

スキー場上部に到着!  ここからはまたシール歩行だ。往路と同じルートで弥陀ヶ池に戻ろうとしたが、北に向かう登山道に乗ってしまい、途中で引き返すことに。若干ロスしたが、無事に弥陀ヶ池を通過し、そのまま座禅山と白根山のコルへ。ここから先、来たルートを戻るとなると、上り下りがあり、苦労することが目に見えていることから、七色平の北側から血の池地獄、賽の磧、スキー場へのルートを取ることにした。しかし、賽の磧からスキー場に降りる斜面は雪崩が多いということで、怪しかったので賽の磧からゴンドラ山頂へ登り返すことにした。まずはコルからの滑降。といっても樹林が濃いため、殆ど横滑りとなる。改めて斜面を見ると、とてもシールで登れるような斜度ではなかったので、これをシールで登ってきたというのは大したものだと、我々のシール歩行のレベルの高さに驚いた。この急斜面を降りた後は殆ど平らで、ストックで漕ぎながら進んだ。先行していた二人は白根山を登らず、下山したようで、彼らのトレースがあったので、迷うことはなかった。賽の磧に到着するとトレースはスキー場の方へ向かっていたので、登り返すのはやめてスキー場に向かうことにした。スキー場上部に到着。素晴らしい急斜面が広がっていた。
 ここからゴンドラ乗り場まで一気に滑降だ。行きにのったゴンドラの感じだとかなり長いと思ったが、滑ってみるとあっという間だった。今回の山行は7時間行動だったが、まともに滑れたのは大崩沢の一瞬だけで、殆どシール歩行かストックを漕いでいただけで、滑降は殆ど楽しめなかった。もう二度と来ることはないだろう。

〈コースタイム〉
ゴンドラ山頂(9:40) → 七色平(10:20) → コル(12:00) → 大崩沢(滑降地点)(13:20) → 五色沼(13:30) → スキー場上部(16:00) → スキー場(16:10)


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