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山スキー・小日向山
永岡 恵二

山行日 2023年2月11日
メンバー (L)永岡、荻原、斎藤(吉)、萩原、大瀧

林道から八方山からの滑降を羨ましそうに  例会で日本百名山の荒島岳のスキーを企画していたが、ドライバーの確保が難しいことから断念。代わりに昨年行けなかった小日向山を企画した。メンバーはいつものメンバーのほか、O原氏が面倒を見るとのことで、今年スキーを始めたS岡さんもエントリーしていたが、アイスバーンを滑ったことがないということで、リーダー判断でお断りさせて頂いた。
 以前はおびなたの湯の先にある橋を渡ったところに駐車場があったが、通行止めになっており、おびなたの湯付近に駐車した。すでに数台が駐車して出発していた。
 小日向山へのルートは駐車した二股から猿倉に向かう北股と発電事業専用道路の南股がある。今回は距離は若干長く、最初のとりつきが急だが、おおむね緩やかな登りの南股からアプローチすることにした。こちらからアプローチしている人は誰もいなかったので、全てラッセルだった。そろそろ取り付きというところで、左手の八方山の方から雄たけびが聞こえた。見ると八方山からこちらに向かって急斜面を滑降している。恐らく北斜面で素晴らしいパウダーなのだろう。
 こちらも今日は北斜面を滑るので、期待してしまう。ヘアピンカーブを二つ越えた先の若干緩やかになっている沢から取り付いた。
 前情報通り急なとりつきだったが、200mほど登ると斜度が緩んできた。ここで一本。1,597mの独標付近で2回目の休憩。すると後ろから先ほど八方山から雄たけびを上げて滑り降りてきたパーティーが追い付いてきた。あの急斜面を滑って、小日向山を登ってくるとは驚きだった。我らのトレースに対して感謝の言葉を頂き、我らは山頂に向け出発。
 1,700m位で北股からのトレースと合流し、ここから歩行は楽になったが、雲行きが悪くなってきた。見晴らしがない。山頂付近に近づくと薄っすら太陽が見えてきて、山頂に到着すると雲が一気に取れ、素晴らしい景色が飛び込んできた。

快晴の山頂からの眺め山頂の喜びのポーズ

 滑降準備が終わるころ、先ほどのパーティーが山頂に到着した。彼らは北東の斜面を滑るらしい。我々は北斜面だ。西側のコルを越えて、いざ滑降。パウダーに期待してドロップイン!しかし、微妙な雪質で、パウダーかと思えば、モナカだったり重雪で、なかなか難しい。疎林で滑りやすい斜度なので、雪質さえ良ければ、最高な滑りができるのに、残念である。1,502mの独標の南側くらいから斜度がなくなり、歩行となってしまった。1番手が歩いたトレースを2番手以降が滑る形。ここはリーダーの自分が自己犠牲を払って皆のために1番手を。登山道にぶつかってようやく板が滑りだした。猿倉荘手前で中山沢沿いの尾根を滑り、車道と合流。合流手前はギャップになっており、少し右からトラバース気味に行くと滑って車道に降りれた。車道にはトレースはなく、また歩きを覚悟したが、少し行くと斜度が出てきて、板が滑るようになり、あとはジェットコースターで二股まで。今回は雪質が悪かったが、素晴らしい景色を見ることができたのは良かった。次回は雪質の良い時に北東斜面を滑ってみたい。

〈コースタイム〉
二股(7:50) → 山頂(13:50) → 滑降開始(14:30) → 林道(15:50) → 二股(16:30)


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