トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ371号目次

山スキー・三田原山
小芝 麻紀子

山行日 2023年2月18日
メンバー (L)清水、佐藤(明)、荻原、深谷、永岡、鈴木(一)、萩原、川口、大瀧、小芝(麻)

 宿を7時に出発。妙高高原のコンビニに立ち寄ると、レジ待ちの長蛇の列。この時期はコンビニは行列必至のようだ。なんとか朝ごはんと行動食をゲットする。まずは、車3台で妙高杉ノ原スキー場の駐車場にいき、荷物と人を下ろした後、車2台で下山口である赤倉観光スキー場の駐車場へ。1台をデポして、もう1台で杉ノ原スキー場に戻った。
 ゴンドラに乗り、9時半営業開始のリフトを待つ。既に山スキーヤーらしき人が何人も待っている。中には外国人の姿も。こんなに沢山の人が山スキーをやるのかと驚いた。
 10時前にリフトトップでシールをつけて登り始める。今日は気温が上がるとの予報通り、登り始めは好天。春スキーのような暖かさである。既に大勢の人が登っていて、トレースがきっちりとしたレール状になっている。山スキーにまだ慣れない私は踏みつけられてツルツルとしたトレースの上でキックターン。ご想像の通り、上手く方向転換できず、悲しくもズルズル滑り落ち転倒。キックターン失敗による体へのダメージは大きく、無駄に疲れる。こんな時は、トレースから片足外してみるといいよとアドバイスを受け、実践。アドバイスでコツを掴んで、徐々に登りのターンがスムーズになっていった。
 登り始めは汗ばむほどだったのに、曇り空に変ったと思ったら、小雪がちらつく天候に。稜線に近づくと風もでてきた。山の天気は本当に変わりやすい。気温はそこまで低くはないが、少し肌寒く感じ、上着を1枚着る。
 2,300m付近の外輪山の稜線に出る。そこから、三田原山山頂方向に少し歩くとドロップポイントに到着。曇っているので遠くの景色は見えないが、近くの景色だけでも素晴らしい。快晴だったら本当に絶景であろう。

外輪山の景色は独特ドロップポイント

 12時。いざ滑走!と降りてみると、見た目と違って雪が重い。スキー板の裏をみると、雪がびっちりと張り付いている。私だけではなく、みんな同じ状況のようだ。ワックスを塗ってみると、何とかなりそうな感じなので、そのまま急斜面を一気に滑り落ちる。少し降りると雪質は良くなり、気持ちがいい。山スキー恒例の「ヒャッホー!」とつい叫んでしまう。
 楽しい滑走はあっという間である。標高2,000mあたりから妙高山方面へ再度登りの準備をする。どうも今日はビンディングの調子が良くない。今回のような重い雪の時は、テクトンのビンディングは雪が詰まるようだ。ウォークする時にヒール側がカチっとはまらない。一旦スキーモードに変えて、ハケで雪を払ってみると、調子が良くなった。また歩行中にも雪が詰まって、ブレーキがいつの間にか落ちてしまう。バンバンと板を雪面に叩きつけると雪が落ちてブレーキが上がる。頻繁に雪のつまりをチェックしておかないとダメそうだ。他に何かコツが有るんだろうか。。。
 こんなんでビンディングの調子が今ひとつだなと思っている時に、一部のメンバーが途中で登りをやめて待っていると言うので、私も標高をほんの150mほど登ったあたりで登るのをやめることにする。他のメンバーはもう100mほど登ったところまでいった。途中で待っている組の我らが滑走の準備をしていると、メンバーの1人が「シールがない~」と叫んでいるではないか。あたりを見回すと少し降りたところにシールが木にひっかかっているではないか。もう片方は登り始めのあたりに外国人グループがいて、拾ってくれた。メンバーがそこまで降りて、何とかシールを両方回収できた。風が強い時は色々と飛ばされてしまうので、気をつけなければ!
 この後は妙高山の南斜面をトラバースするようなルートで滑る。高度を下げてしまうと歩かなければならなくなるので、なるべく高度を下げないように滑走。途中、南地獄谷からもくもくと煙があがってるのが見えた。地獄谷を右手にみながら、更に進み、1,686m地点付近を通過する。それまではあまりシュプールはなかったのだが、滝沢尾根に入ると、たくさんのシュプールが。まるでゲレンデの非圧雪バーンのよう。樹林の間隔は適度に空いているし、傾斜も緩いので滑りが難しいというわけではないが、ボコボコしたところを、体でうまく吸収しながら降りないといけない。滑りのいい練習になった。我ら三峰メンバー10名貸切状態なので、それはそれで楽しい。とはいえ、滑り降りた時には超絶MPP(=ももパンパンの頭文字。笑)状態。ただ、前回の山行の教訓から、朝はマルチミネラルのサプリを飲み、行動中はアミノ酸を補給したこともあり、足がつることもなかった。アミノ酸の力はすごい!

イェーイ!荻さん前のめりです(笑)ワイルドな滑りでかっこいい~

 追ってきていたトレースは、尾根を1本違うところ滑っていたので修正。標高1,000mで沢はトレースがあり難なく横断。あとはトレース通りに下るだけだ。傾斜がなくなりストックで漕がないといけない場面が増えてきて腕も疲れてきたところで、赤倉観光スキー場に到着。ゲレンデを滑り降り16時前に駐車場到着。朝回しておいた車に乗り、もう1台を杉ノ原スキー場で回収。
 夜は10名で打ち上げ。盛大に盛り上がったのは言うまでもないでしょう。翌日は鍋倉山に行く予定であったが、雨のため断念。地元で有名というラーメン屋で朝ラーして帰宅した。
 三峰山岳会では近年山スキーが盛り上がってきたこともあり、人数の多い山行となったが、素晴らしいルートの企画をしていただき、うまくとりまとめてくれたリーダーに大感謝です!

〈コースタイム〉
杉ノ原スキー場トップ(10:00) → 三田原山2,300m地点(12:00) → 1,686mピーク(14:30) → 赤倉観光スキー場(15:45)


トップページ > 岩つばめ一覧 > 岩つばめ371号目次