山行日 2023年12月9日~10日
メンバー (L)宮本、高橋(史)、山蔦、平井、鎌倉
【取付き】記録:鎌倉
前週の日和田山アイゼントレと同じメンバー、「チーム宝剣岳への道」の皆さんとサギダル尾根へ雪稜トレーニングです。
前泊場所では深酒はしない程度に飲んで早めに就寝。朝は6時のゆっくり起床、朝ごはんは近くのすき家でのんびり食べてから菅の台バスセンターへ向かう。
駐車場に着いたら既にバスに乗る人々の行列が・・・!完全にのんびりし過ぎた!始発のバスに乗りたかったが乗れず30分後位の臨時バスにギリギリ乗る事が出来た。
ロープウェイを降りて外で準備をする、周りにも雪稜らしき装備のパーティーがちらほら。足慣らしやロープトレにサギダル尾根は人気との事で皆サギダル尾根に行くのかしら、とやや焦る。
9時半過ぎ、サギダル尾根に取り着く。トレースはあるがその足跡は少し上がった斜面で雪上訓練をしているパーティーのもので、何とサギダル尾根は誰も取り付いていない!
雪上訓練中のパーティーを通り過ぎてラッセル開始。身体が慣れていなくて全然進まないしすぐに疲れる。
今こんなに疲れていてこの後大丈夫なのか?と不安になったがすぐに雪は少なくなり楽に登れた。
今回無雪期マルチの経験も少ない私と平井さんの初心者コンビと言う事で本来ロープを出さない場所からロープワークの確認の為、ロープを出す事に。じゃぁここから登り始めよう、と言う時にセルフを取る支点作りからもたつく。
コーチの山蔦さん、宮本さん、ヨコチンに見守らながら(監視されながら)支点を作りロープを捌く(ずっともたついている)。じゃんけんで1ピッチ目は平井さんがリードをする事に。
【1ピッチ目】記録:平井
最初はロープを使うまでもない尾根なので気持ちに余裕をもって出発。
ところどころでつきっきりでいてくれる山蔦さんにアドバイスをもらいながらまず陥ったのは中間支点、人の命を預かる意識が入った状態で実際に登ると支点を作る場所に迷うことに気づく、できるだけ丈夫な灌木の根本に作るがここで本当にいいのか確認しながらなのでおそらくもたついている(必死なので見えていない)。
そんなこんなで明らかに練習と想定不足を感じながらリードを進める。
少し上がるとロープいっぱいに近い声が聞こえてきたので支点を作れる場所を確認。
もう少し上がった岩場で作れれば良いかと思ったがロープが無くなる前に支点を作りたい思いが先走り少し手前の灌木で支点構築。
セカンドビレイは初めてではないがゲレンデ。シングルロープでの練習はしたがダブルはどうも勝手が違う。ビレイがもたついてしまってはまずいので必死で引き上げるが異常に重く次第に腕がパンプ。きついけれど休めない。
しばらく経ってカマちゃん到着、とはいえおそらく私はそれ以上かかってたはず。
【2ピッチ目】記録:鎌倉
「カマ、行きまーす!!」
ゼロピンをセルフ近くの立木にしようとするがもたつく。おまけにカラビナを落としさらにもたつく。上でカメラを持って私達が上がってくるのを待っているヨコチンをチラリと見上げると、もたもたしてんじゃねーよと言う顔でこちらを見ている。十分急いでいてこの有様なのである。
1ピン目も立木にかけるがスリングが短くまたもたつく、ルートが屈折していたのでもっと長いスリングの方が良かった、と後で思った。ここからどんどん登るぞ~っと意気揚々と登りだす、が、ロープが出ない!下を見ると平井さんがセカンドビレイでもたついている。「止まって~」と言われ10mほどで私のリードは終わった。
【下山】記録:平井
ビレイ準備万端(なハズ)なのでカマちゃんが出発。少し進んだところで手元のロープが絡んでいることに気づく。見た感じ冷静に捌けば解ける状態だったのでカマちゃんに一旦セルフをとってもらって待機してもらう対応を決断し「止まってて!」と声をかけるが聞こえないのかどんどん進んでいく。進めば進むほどロープが固く絡んでいく、何回目かの声かけでやっと届いたが今度は何故か支点を構築し始める。「待っているだけで良いよ!」と声をかけるがやはり届かない。その前にロープを解かねば!と思うが焦りがロープをさらに絡ませる。そのまま支点完成してしまいカマちゃんのリードが10メートルで終了。
ここからしばらくロープの絡みと格闘し解消したので行ってもらおうとしたら私が再びリードとのこと、なぜ?そのまま行けば良いじゃない?本当にやめて欲しい。。。渋々出発。
3ピッチ目、岩の上をアイゼンで歩く経験がほとんどないので恐怖感を感じながら登っていく。支点はだいぶ慣れたが足元が不安定なので順調にモタつきながら進む。ちょっとしたナイフリッジを越え、ちょうど良い岩があったので支点作り。スリングを岩にしっかりと回せたので相当強固な支点ができた。
カマちゃんが合流しやっとリードかなと思ったところで上に行くとロープウェイの時間に間に合わないためここで下山の判断。こんなに時間が経っていたのか。
我々がもたついている間に先行していた先輩方が作ってくれた支点から懸垂下降。宮本さんが最後、私がその前だったが下山に夢中でロープ回収のことを忘れてしまい宮本さんに任せきってしまった。。。ごめんなさい。
経験にはなったが全員に迷惑をかけ。何もかもが甘く。自分のせいで相手のチャンスを潰し、本当に才能の無さを感じた山行でした。
〈コースタイム〉
千畳敷駅(9:00) → サギダル尾根取付き(9:30) → 敗退(13:30) → 千畳敷駅(14:00)