山行日 2024年2月23日~25日
メンバー (L)梅田、鎌倉、甘川
【2月23日】(記録:鎌倉)
金曜の夜、新宿バスタへ重いザックを背負い向かう。多くの乗客の中にちらほら山装備の人もいて勝手に仲間意識。
21時5分発の松本行きバスへ乗り込んだ。うとうとしているとあっという間に松本駅前に着いてしましった。暖かいバスから強制的に降ろされた松本の街は雪がぱらついていた。
前泊場所のネットカフェへ足早に向かう。この前泊場所がかなり良かった!(と言うか徒歩圏内のネカフェはここしか無い)女性専用部屋があり電気が真っ暗に消せてさらに無音!某ネットカフェよりも熟睡出来るので松本駅周辺で前泊する方がいたらここがおすすめです。
翌日、天気は曇り。始発にて松本駅から豊科駅へ向かう。電車内の乗客はほとんどが登山装備、さすが北アルプスのお膝元である。
豊科駅からは梅さんに事前に予約してもらっていたタクシーに乗り須砂渡ゲートへ向かう。駐車場には4台ほど既に駐車されていたが例年ならこの駐車場が満車になる程人気なルートとの事。
7時丁度、須砂渡ゲートから登山開始。この時点で積雪は10cmほどでサクサクと歩きやすい。50分ほど林道を歩くとNo.63の看板が右に出てきた。ここから登山道へ入っていく。
大きな鉄塔までは整備された道を歩きその先からやや急な登りになってきた。笹も本来のワイルドさを発揮して道を妨げるようになってきた。しかしさすが人気ルート、踏み跡はしっかりと着いていて藪漕ぎのような過酷さは一切無い。シーズン初めにここを歩いた人はさぞかし大変だったろうな、と思う。
急登が続き一休み。休んでいると梅さんが何やらぶつぶつ言っている、、、
「このまま行くと早く着いちゃう、お酒足りるかな・・・」と、深刻そうな表情で悩んでいる。今回はテントも持ってもらっているしお酒少なめなのかな、とこの時私は思っていた。この時は。
13時、予定していた標高2,150mあたりの幕場へ到着、既にソロテンが2つほど張られていた。4-5テンを張れそうなそうな場所を探し整地してテントを張った。梅さんが少し下ったところにトイレも掘ってくれた。
14時過ぎ、テント内で水作りしながら宴会開始。梅さんのザックから1.5kg分の酒が出て来た(笑)テントも担いでもらってさらに酒も大量に持ってあのスピードで登れるってすごい。
私は梅酒300mlをお湯で薄めてちびちび。甘ちゃんは抹茶と砂糖で抹茶ラテ的なものを作っていたが味は微妙だったらしい。のんびり水作りしながら宴会していたら外は他に5パーティーほどテントを張っていた。やはり人気ルート、バリエーションルートでこんなに人に会うとは思わなかった。
夕飯の鍋を食べて腹も膨れいい感じに酔いも回ったので夜はぐっすりと眠れた。
【2月24日】(記録:甘川)
今日は3:30に起床し、5時過ぎに最低限の荷物を持って常念岳に向かった。あたりはまだ暗く、ヘッデンでのスタート。早めの出発だと思っていたが、周りの人達も同じような時間帯に準備していた。先行パーティは4パーティほどで、中には日帰りの人もいた様子。何時に出発したのやら・・・
前常念岳までの道は昨日同様にそれなりの急登だが、荷物が軽いのでその分楽に登れた。樹林帯を抜け、周囲が開けてきたところで、正面に現れた満月は、早くから歩き始めたご褒美のようなものだ。森林限界を超えても風はほとんどなく、雲海になっていたので、山頂付近の天気はよさそうで、期待が高まる。6時半頃、前常念岳の手前あたりで日の出を迎える。あたり一面に広がる雲海から顔を出す太陽はとても綺麗だった。
前常念岳の手前は岩場になっていたので、慎重に進んでいく。もっとアイゼンワークができるように練習しないといけないなと思う。幸い岩場は短かったので、それからすぐに前常念岳に到着した。前常念岳からは穂高岳がとても綺麗に見えた。特にギザギザした北尾根が印象に残った。
前常念岳から常念岳までの道のりは北アルプスの山々に囲まれながら歩ける最高の一時だった。時々、風が吹くことはあるものの無風と言っていいほど穏やかで晴れ渡っていた。常念岳の頂上も穏やかで、いつまでもここに居たいと思えるような360°の絶景が広がる。まだまだ知っている山は少ないが、それでもよく耳にする山々を左に穂高、正面にとても尖った槍、右に立山、後ろに富士山、八ヶ岳と沢山見ることができた。これから少しずつ登っていきたい。
名残惜しさを感じながら、常念岳をあとにする。前常念岳に戻る途中で、学生パーティの1人が滑落したという話を耳にして驚いた。幸い問題なく歩けるようとのことでよかったが、慎重にクライムダウンしようと気を引きしめた。
下からは次々と登山者が登ってきていて、日帰りの人も多く見られた。慎重に岩場を下り、テン場まで戻る。テントを片付ける際に危うくテントポールを紛失しかけるトラブルがあったが、荷物をまとめて下山を始める。正直、昨日の登りと今朝の登りでかなり疲れていたが、下りなので何とか梅さんの後ろについていく。余裕そうな先輩2人を見て、もっと体力やアイゼン技術をつけなければと思った。
3時間ほどで登山道の入口に着き、さらに1時間弱で須砂渡ゲートに着いた。
順調に1泊2日で行けたので、3連休ということもあり、タクシーと電車で信州健康ランドでゆっくり。今回の山行は今の私にとってちょうどいいレベルだったようで、ちょうどよい疲労感と達成感を感じながら温泉でゆっくり。いつも通り宴会を楽しんで、翌日帰京した。
【2月23日】 | 須砂渡ゲート(7:00) → No.63看板(7:50) → 標高2,150m付近幕場(13:00) |
【2月24日】 | 幕場(5:10) → 前常念岳(7:00) → 常念岳(7:55~8:10) → 前常念岳(8:45) → 幕場(10:15~11:10) → No.63看板(14:00) → 須砂渡ゲート(14:40) |