山行日 | 2025年1月18日~19日 |
メンバー | (L)鈴木(一)、平井、鎌倉、田中(聖)、朴、山本(佳)、大瀧、古屋、石田、阿部、萩原、甘川、川口(由)、川口(修)、高橋(俊)、高橋(史)、石毛、青木 |
企画委員 鈴木(一)、川口(修)、高橋(俊)
講師 高橋(史)、石毛
サポート 青木
【参加メンバー】
平井、鎌倉、田中(聖)、朴、山本(佳)、大瀧、古屋、石田、阿部、萩原、甘川、川口(由)(初日のみ)
・訓練計画
1/18
08:00 集合 白毛門駐車場へ移動
白毛門駐車場にてテント設営
09:00 ビーコンチェック & 装備チェック
基礎的な歩行練習
ワカン装着
10:30 滑落停止
11:00 確保技術訓練(基本)
11:30 歩行実践 or 確保技術(中級)
15:00 再集合
埋没者捜索訓練(ビーコン操作の基本)
16:00 訓練終了
1/19
07:00 集合 コンプレッションテスト
07:30ごろ 埋没体験
雪崩ファーストエイド
12:00 駐車場着 解散
【1日目】 記録:川口(由)
朝の天気は雪が降っており雪の中の訓練になるかと思いましたが、お昼ぐらいから晴れてきて青空が広がり寒さを感じずに気持ちの良いお天気の中、雪上訓練に集中できました。
谷川岳ロープウェイの駐車場に集合でしたが、各々準備ができた者から白毛門登山口近くの広場にテント設営をし、テント設営後まず滑落停止のための整地を始めました。雪が柔らかく滑れるようにするために時間を要しましたが、なんとかビニールやヒップソリを使用し滑落停止を1人ずつ実践いたしました。
その後、中級組と初級組で分かれ予定の項目をこなしていきました。私は高橋(史)さんとペアでしたが私の希望で最初はラッセルの仕方を教わりました。なかなか力を入れずに前に進むということが出来ず少しの距離のラッセルで体力消耗しました。
その後、スタンディングビレイを実施し、かなり信頼のあるアンカーだということを体感できました。
またアックス、土嚢、スノーバー、スコップ、小枝等でアンカーを作りました。スコップについてはデッドマンの代わりになるということが分かり勉強になりました。スノーボラードも雪質にもよるとは思いますが、とても安定感がありました。残置物が残らないので自然に優しいと感じました。また小枝を試したのですが、最初は枝の量が少なかったからかすっぽ抜けてしまいました。笑 枝を増やしてやり直したところかなり安定感のあるアンカーになりました。
その後、実際の登攀をイメージしてペアごとに少し先まで登っていきました。
それぞれスタンディングビレイや体を使って肩や腰でビレイをしながらに登りましたが、途中大きな穴がいつくか出てきてラッセルしているのにどんどん雪が頭の上の高さになっていき、ラッセルに苦労しました。私は少ししか進めませんでしたが、とてもいい勉強になりました。
その後、全体集合しビーコン捜索・プローブを実際に使用し雪の中に突き刺してビーコン捜索しました。ビーコンが鳴っていて雪に近づけていたのになかなかプローブで標的にヒットさせることが出来ず、実際に人を見つけることの大変さが分かりました。練習を重ねることが大事と改めて感じました。
とても学ぶべきことが多く、有意義な時間でした。今後雪山登山を安全に楽しむためにも教わった事を忘れないように、自主的にも勉強していきたいと思いました。
今回私はお泊まりできませんでしたが、次回機会があれば是非2日目も参加したいと思います。
【2日目】 記録:鈴木(一)
7時に各自、ノコギリ、スノーソーを手にし、白毛門駐車場に集合しました。快晴に恵まれた絶好の訓練日和。まずは、最初のメニューである簡易コンプレッションテストを実施します。駐車場奥の斜面に整列し、各自目の前の斜面から30cm四方の雪柱を切り出しますが、この際、スノーソーはこのテストのために、30cm以上の長さがあり、長さを測る目盛りがあることを確認してもらいました。訓練実施日までの谷川方面は降雪こそありましたが気温は比較的安定していたようで、顕著な弱層はほぼ見られませんでした。スコップの面を使って手首、肘、肩を使ったテストを実施して、コンプレッションテストの手順確認を終了としました。
次に、初参加の会員を中心に埋没体験を実施しました。まずは半埋没として肩付近まで埋まってもらいましたが、あいにく?気温がとても低く、軽い新雪だったため抜け出すことができてしまいました。続いて指名させてもらった方に全埋没を体験してもらいました。空気を確保する管を設置してから完全に埋没してもらいましたが、体験した方は「全く身動きが取れない」、「声も聞こえなくなるし心細かった」などの感想がありました。
訓練最後のメニューは雪上での搬送訓練です。ヒューマンチェーンで要救護者役の方を移動させ、本来であれば寝袋で包んで保温するところですが、そこは省略し、ウレタンマットをひいたフライシートに横たえます。フライシートを巻き込みながらスリングでアンカーポイントを構築します。7名ぐらいの人数で要救護者の方を10mほど移動させましたが、深い雪の中をラッセルしながら人間を運ぶのはとても難しいことを実感していただけたのではないかと思います。
これで全てのメニューを完了しました。例年、時間が押しがちでしたが、天気に恵まれたこと、参加者皆さんの協力と、何より講師陣の的確な指示で実りの多い雪上訓練になりました。訓練でできないことは、実際の場では絶対にできません。これからも安全に冬の山を楽しむため、積極的に訓練を実施していきたいと思います。