山行日 2025年4月12日~13日
メンバー (L)永岡、深谷、斎藤(吉)、清水、大瀧
2022年の肘折、2024年の北月山に続き、今年は月山の南斜面 清川行人小屋泊の宴会スキーを企画した。2021年6月に山菜山行で行った清川行人小屋から見た斜面は真っ白な残雪と土がまだらになっていたが、広大で適度な斜度があり一度滑ってみたいと思っていたのだ。メンバーは宴会大好き5人組。
【4月12日】
川口隊長の肘折組の車を福島駅近くの駐車場にデポし、車2台で姥沢の駐車場に向かった。ゲートオープンの7時過ぎにゲートを通過し、姥沢の駐車場に向かう道はまるで室堂の雪の回廊ではないかと思うほどの積雪量。今年は雪が多いと思っていたが、これほどとは思っていなかった。姥沢の駐車場から見た月山は雪がべったりと着いており、真っ白だ。昨年とは大違い。リフトに乗って、リフト上駅で肘折組と記念撮影をしてから山頂を目指す。我々はお泊り宴会で荷物が重いため、ここで肘折組とはお別れ。
気温は既に上がっており、雪は緩んでいた。昨年の北月山の時は、高度を落とさずトラバース気味なルートを進んだところ、グズグズの雪で苦労したことから、今年はすぐに四ツ谷川方面に降りて平らなところから1,729mを目指した。真っ青な空に真っ白な雪でテンションも上がる。1,729mからは昨年と違い雪が緩んでいて、山頂に向けてそのままシールで登れた。あと少しで頂上というところで肘折組らしいメンバーが東斜面を滑って行った。山頂からの眺めは真っ青な空の下に360度雲海。今日の行程は短いので、景色を楽しみながらのんびりと滑降準備に取り掛かった。
広大な東斜面に向かってテンションをあげて一気に滑りだしたところ、どんどん雲海が上がってきて、200mほど落とすと雲海にぶつかってしまった。この雲海は濃く、ちょっと先も見えないため、残念ながら、東斜面の滑降はここまでとした。ここから胎内岩方面に登り返し、清川行人小屋への南斜面に期待することにした。登り返しは緩い斜面で、景色は変わらず、真っ青な空に真っ白な雲海。この景色を眺めながら登るだけでも、幸せを感じてしまう。
胎内岩付近でシールを外し、南斜面の滑降開始。最初は緩やかで面白くない。1,628m付近で小屋が見え、気持ちのよさそうな斜面が小屋に向かっていた。2021年の山菜山行の時に滑ってみたいと思っていた斜面だ。ドロップイン! ・・・だが、ストップ雪がところどころにあり、快適には滑れず、小屋に到着。
前の週の記録では2階からしか入れなさそうだったが、1階入り口から入ることができた。小屋の中の水道は使えなかった。とりあえず、小屋の中でのんびりしたあと希望者だけで空身でひと滑りと思っていたが、メンバー的に一度のんびりしたら動き出すのは至難の業であり、本日の滑降はこれで終了となった。
15時過ぎに1パーティーが入ってきて、隣で宴会が始まった。
【4月13日】
5時半に起きると、昨日のパーティーは肘折に向かって出発するところだった。今日は午後から天気が崩れる予報のため、登り返してそのまま帰る予定。7時半に出発するときにはすでに周りはガスっていた。昨日滑ってきた斜面を登り返す予定だったが東側の登山道方面の方が緩やかなのでそちらから胎内岩を目指すことにした。登っていくうちに、すっかりホワイトアウトとなり20~30m先が見えない。コンパスを頻繁に見ながら忠実に胎内岩に向かう尾根を登っていった。徐々に視界も悪くなり、足元が良く見えず雪酔いしそうになる。1,800m付近から1,816m方面へ標高を上げずに進み、シールを外して、ミーコが勧める南西斜面を落とすが、ブッシュが出てきて苦労する。少し北側の沢方面に行くとブッシュがなくなり、快適な斜面が出てきた。視界も少し良くなり、雪質もザラメ状で快適な滑降となった。そのまま沢を降りるとロープで行き止まりとなった。トレースがあったので、左の方へ進むとトレースがなくなっていた。代わりにクマの足跡。滑ってきた沢の上部に左側に向かうシュプールがあったので、そのまま行けばシュプールにぶつかると思ってトラバース気味に進むが、あるのはクマの足跡だけ。しかも結構新しい。月山リフト乗り場方面に滑り降りようと思っていたが、ホワイトアウトの中、クマと遭遇なんて洒落にならないので、引き返してリフト上駅に向かうことにした。リフト上駅に到着するころは、風も強く視界もさらに悪くなっていた。こんな状況でもリフトは動いており、一般スキーヤーは続々と見えない斜面に向かって滑り降りて行った。我々は慎重に無理をせず駐車場へ。
【清川行人小屋参考情報】
※一人1,000円の利用料をポストに入れること
・室内にトイレ、トイレットペーパーあり。
・薪ストーブあり。薪は玄関に長いまま置いてあり、ノコギリで切る必要あり。
・折り畳みテーブルあり。
・ゴザ、毛布、布団は多数あるが、古く衛生的ではないので、シュラフカバー等あった方がよい。
・鍋、食器があるが、水道が出ないときは、洗えない。
・サンダルあり。
【4月12日】 | リフト降り場(8:30) → 山頂(10:30~11:10) → 胎内岩(12:15) → 清川行人小屋(12:50) |
【4月13日】 | 清川行人小屋(7:30) → リフト降り場(11:20~11:40) → 姥沢駐車場(11:45) |