山行日 2025年3月15日
メンバー (L)朴、川口(修)、田中(聖)、川口(由)
超展望の山、日白山は、谷川主脈のかぶりつき展望台であるだけでなく、苗場山~佐武流山~白砂山に至る稜線、白毛門~柄沢山~巻機山に至る上越国境稜線など、そうそうたる名峰と日本海を眼下に収めることができます。無雪期は藪山となるので、積雪期限定の山です。
日白山は1,630mの低山で、東谷山からの周回コースは水平距離10km未満、累積標高差900m強とお手軽であるのも、日帰り雪山ハイキングコースとしては魅力的です。
東谷山への登りは藪の稜線上に発達した雪庇と藪の間を歩きます。緩やかな傾斜が続き、ニコニコペースで歩くことができます。振り返れば苗場山が見え、標高を上げて行くに連れて苗場山の南にある佐武流山、さらに高度を稼ぐと今度はその南の白砂山が見えて来ます。ご褒美の絶えないルートです。
東谷山は西側の展望に優れてはいますが、360°のパノラマ展望はその先にある日白山までお預けです。東谷山から急傾斜を下って鞍部から登り返すと、日白山への美しい稜線が目の前に広がっています。稜線大好き人間としては、もうここだけで「今日来て良かったな~」としみじみ幸せを噛みしめることができます。参加メンバーの女子は、稜線美に対して皆で「いいね!」「最高だね!」と大はしゃぎです。
それほどきつくない傾斜を登り返して日白山山頂に到達すると、ここで初めて、谷川主脈の大展望が目の前に広がります。目の前には万太郎山、仙ノ倉山、平標山が圧倒的な白さと高貴さで聳えています。東に目をやると、オキの耳、茂倉岳、一ノ倉岳、北東には柄沢山、巻機山、西には白砂山、佐武流山、苗場山、振り返れば日本海です。情報量が多過ぎて脳が処理しきれません。天気が良い日には、是非ゆっくり腰を下ろして、名峰のシャワーを浴びたいものです。
頂上で山座同定をしながら、またまた大はしゃぎします。一方、川口♂さんは、目の前の上越国境稜線ではなく、足元の沢筋を熱心に見定めています。「滑りて~」と呟いています。山スキーの貴公子川口♂さんは、毎週末スキー生活の中で2ヶ月ぶりに雪山登山をしているのですが、心はスキー一色です。そのまま谷に滑り降りて行くのではないかと心配になるほど、片足を稜線の際まで踏み出しています。
やっと川口♂さんを稜線の際から引っぺがして、今度は一路下山路を進みます。下山路は途中まで平標山への縦走路と重なります。ずっと目の前に平標山を見ながら、幸せに下山します。
稜線からの下降点からは、一転、激下りとなります。標高差200mほど急傾斜を下ると、テントを張ってくれと言わんばかりの、斜面に守られた平らな雪原が現れました。イグルーを作成してそのまま泊まりたいという野望を持った田中さんと、その野望を暖かく見守る川口♂さんとはここでお別れし、日帰り組の私と川口♀さんは一路下山します。
下山後、登山口からすぐの「宿場の湯」という日帰り温泉で温まり、上越新幹線で帰京し、17時には帰宅できました。
素晴らしい展望の山がこれほど近いことに、あらためて驚きました。
今回、入会1年目の私の企画に果敢にも参加して下さった先輩会員、同期の皆さん、本当にありがとうございました!
〈コースタイム〉
宿場の湯(6:18) → 二居峠(7:18) → 東谷山(9:15~9:29) → 日白山(10:31~10:44) → 宿場の湯(12:46)
川口(修)さんと田中さんは日白山を下って標高1,300m辺りでテント泊をして下山