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沢登り・柿其渓谷
小芝 泰規

山行日 2025年8月30日
メンバー (L)小芝(泰)、和田、小芝(麻)、甘川、川口(由)

 柿其渓谷には2度行ったことがある。そのうち1回は濁流で、もう1回も水量が多くて敗退。今年は透き通るキラキラの柿其でありますように!と両手をこすり合わせながら計画した。幸い(様々なジャンルで)今をときめく三峰メンバーが集まってくれて楽しい山行になることだけは約束された。

 朝6時半ごろに渓谷近くの駐車場に着くと空きは数台しかなかったが、準備をしているとたちまち満車になってしまった。軽くストレッチをして7時に出発。しばらく遊歩道を渓谷沿いに進み、牛ヶ滝を見下ろすぐらいまで道なりに上り返した辺りから沢沿いの踏み跡に入ると滝の先で入渓できる。天気よし!水温よし! にごり無し!! 異常なほど透明でキラキラした流れに思わず笑みがこぼれる。
 入渓直後は、天気も良いし、穏やかだし、皆でぷかぷか楽しめるぞ!と思ったが、泳いで突破する最初の淵で押し戻された。

何とか突破して後続を引き上げる。  いったん流れの緩い岩陰で体を休めてから再トライで突破したが、思いのほか流れが重く岩の手がかりが無い。これが連続すると泳力も落ちてくるし、先が不安になるなぁ。ロープで引っ張られる面々はアトラクションパークにいるようで楽しそうだ。
 所々フローティングロープを出しながら「ねじだる」まで行くと、ゴールデンレトリバーを連れた夫婦が水際で涼んでいる。深い谷の気配を感じるが、遊歩道がすぐ横を通っているのだ。

キラキラのねじだるでパシャリ。  ねじだるはこれを使って簡単に巻いた。その後も渡渉や泳ぎがどんどん出てきて、沢の美しさを差し引いても、まったく飽きることがない。まさに名渓といえる。
 霧ヶ滝は登攀もできるようだが、あまり良くはなさそうだ。左側のルンゼから巻き道に入り、一旦登山道に出てから適当に下降して再入渓した。

霧ヶ滝。次のチャンスがあれば登ってみたい。  水面はキラキラして深い淵でも川底までくっきり見える透明度に歓声が上がる。水中の魚を観察しながらシュノーケリングのようにプカプカ泳ぐのが楽しい。夢中になって遊んでいると体が冷えてくるので、途中途中で長めの休憩をとった。日の光がじんわりと心地よい。
 見どころ盛りだくさんのうちに箱淵まで来た。両岸は刀で切り取られたような絶壁で、幅5mほどの淵は水の色が特に青く、その先の開けた景色とのコントラストが素晴らしい。

箱淵。絶壁通過はジャングルクルーズの気分。  ここまでくれば脱渓しても皆満足なので、交代で箱淵突破にチャレンジして遊ぼうということになる。まずは水泳には多少自信があるという甘ちゃんが先鋒。フローティングロープを結び無駄なギアを外して水中眼鏡を目に押し当てる。華麗なクロールで残り5mまで難なく進むが、その先は流れが強い。いったん岩に手がかりを見つけてレストしたが厳しそうだ。と、息を大きく吸って潜水すると、流心を下からくぐって流れの隙をつき、わずかな弛みに顔を出した。おおっ! 突破したか?! 岩をがっつり掴んで体が水面から上がると、挑戦を待つメンバーの面持ちに笑みが戻り、一同ガッツポーズを決める。私を含め残りのメンバーはぷかぷかとロープで引っ張ってもらう。これは最近オープンしたジャングリアのアトラクションより楽しいんじゃないかい?!(行ったことはない)
 甘ちゃんはというと、皆を引き上げながらキラキラした笑顔で光を放っていた。
 核心となるイベントは全て終えたので、時間を決めて行けるところまで行った。2時半にマキガ沢出合先で脱渓に丁度良いトラロープの垂れた斜面があり、10mほど上がると林道に出た。

 夜は野尻駅近くの居酒屋で祝杯を挙げ、キャンプ場で2回目の祝杯を挙げた。皆が「楽しい」「完璧」「またやりたい」と楽しんでくれてリーダー冥利に尽きます。メンバーそれぞれが個性を生かし、完璧な山行に仕上げてくれたことは言うまでもありませんが、三峰女子のパワーを改めて思い知らされた山行でした。
 皆さん、楽しい大人の夏休みをありがとう!

〈データ〉
温泉:柿其渓谷 渓谷の宿いち川 750円
居酒屋:おくや(野尻駅近く) おいしくて手頃。女将が素晴らしい!
キャンプ場:木曽ふれあいの郷キャンプ場 3,500円/区画

〈コースタイム〉
駐車場(7:00) → 牛ヶ滝先(入渓、7:20) → ねじだる(8:45) → 霧ヶ滝(11:40) → 箱淵(12:30)~溺石淵(14:00)~マキガ沢出合(14:15) → マキガ沢出合先林道(脱渓、14:25) → 駐車場(15:40)


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