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尾瀬
酒井 博子

山行日 1971年6月6日~7日
メンバー 川田、鈴木、根本、酒井

6月6日
 しとしと雨と人人人に紛れて上越線沼田駅から大清水行のバスに乗り込む。寝不足とまだ気心の知れない会の人達の中で憂鬱になる。車とバスと人で一杯の大清水に着くが依然雨が降っている。天気は望めそうになく、それでも小降りになった朝食後、もうそろそろ車が入れるようになってしまいそうな林道を歩きだす。一ノ瀬休憩所から狭い山道に入るとあまりの人でなかなか前に進めない。もうすっかり不貞腐れてしまってコーヒーなど沸かし、人が途切れるのを待つが一向にその気配なく尾瀬沼まで人ばかり見て歩く。アーヤンナッチャッタ、モウ絶対シーズンノ尾瀬二ハ来ルモノカ、と腹を立てる。しかしはて、何に向って腹を立てるべきなのか、結局腹立たしさは自分自身にかえってくる。沼からの木道歩きは納得できる混み具合。ではと回りに目を向けるが、あんなに思いを抱いていた水芭蕉もつまらなく、山に来たら行動しているかポカーンと人のいない静かなところであらぬ彼方をながめていたい心持でした。この日は十字路にTS。
6月7日
 とても良い天気で、後ろに燧ヶ岳を見て蛙の声を聞きながら木道を歩きます。のんびり涼げな尾瀬ヶ原を歩くのはとても楽しいことでした。山の鼻小屋からは暑すぎる日ざしをうけて鳩待峠まで登り、マイクロバスを横目で眺めながら、峠から十分長い楽しい?林道を戸倉のバス停までテクテクと。戸倉までの林道で採ってもらった山うどとふきは、ぬたにしておいしく食べました。


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