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黒川鶏冠山
矢作 知一

山行日 1975年3月30日
メンバー (L)野田、山本、別所(進)、別所(由)、稲田(竹)、稲田(由)、矢作、柴田、今村

 僕が三峰山岳会に入って初めての山行です。
 3月29日、新宿を23時55分の鈍行列車で発ち、塩山駅に着いたのは明朝の2時過ぎでした。塩山駅でステーションビバークして起きたのは確か6時少し前でした。僕は寝ていたので知りませんが、どうやら夜中に雨が降ったようです。
 駅からはバスで裂石まで行く予定でしたが、変更してタクシーをチャーターし落合まで行きました。途中、車窓から見た大菩薩にはまだべったりと雪が付いており「これなら割合雪があるぞ」と内心喜びました。さて、落合で降りてから中学校の校庭で朝食を摂り、我々総勢9名は勇んで出発しました(勇んでいたのは僕だけかも?)。
 最初から雪があり、時々ズボッと見事にはまり苦労しました。また、登っていくにつれ雪が膝まで、あるいはそれ以上になりました。すると歩幅がうまく合わず、かつ足を穴から引き上げなければならないので大変脚がだるくなりました。「これは、意外と疲れるなあ」と思いながら歩いていると、いつの間にか横手峠でした。峠で少々休憩し、そして別所さんから地図の折り方、コンパスの使い方など教わりました。
 いざ出発。峠からは雪もなく少しピッチが速くなりましたが、それも見晴台入り口まででまた雪道となりました。最後の岩場は雪がついていて、どうなっているのか僕には判りませんでしたが、とにかく無地に鶏冠山岩峰に着きました。
 頂上には小社があり、その前で稲田さん御夫婦の御結婚のお祝いでお酒を飲みました(もちろん、僕意外)。眺めは素晴らしく、と言いたいところですが天気が良くないのであまり眺めは良くありませんでした。が、唯一つ大菩薩が高くどっしりと構えていたのが印象に残りました。
 皆さんお待ちかねの昼食は見晴台のところで摂りました。名前は忘れましたが「何とか炊き?」というのをいただき体が温まりました。
 下りの横手峠から六本木を経て丸川峠への道は単調な雪道で、時々雪に落ち込みながら機械的に足を動かしていました。
 丸川峠からは駆けるようにして下りました、この長い下りに僕は足の裏が痛くなりましたが、皆さんはいつもあんなに速く下るのでしょうか。
 裂石では蕎麦を食べビールを飲んで乾杯しました(これまた僕意外)。その後で「ヤバイ」と思っていたら、やはり原稿を書くように頼まれてしまいました。
 最後に、今回は初めての山行なのでドキドキしていたので、記録を取るのをすっかり忘れていましたが、今後はきちんと付けようと思います。まだ入ったばかりで分からないことがいっぱいありますが、今後ともどうぞよろしくお願いします。


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